スウェーデンにまつわるエトセトラ

スウェーデンというとIKEA、ボルボ、福祉国家といったキーワードが上がったり、先進国で制度面で進んでいる、スウェーデン人は心に余裕のある生活を送っている、といったイメージがあったりすると思います。
今回は、私がここに来るまでに思っていたことと、実際に来てみて感じたことを書いてみようと思います。

ちなみに近況ですが、最近、SFI(移民向けの語学学校)を卒業しました。一応、CEFRだとB2レベルにあたるらしいです。本当かなー。卒業論文も書き始めました。そして、あと二日後には課題の提出(4000wくらい)があるのですが、これを書くとストレス発散になるのではと思って書いています。なので、かなり読みづらい文章になると思いますが始めます。

福祉国家で、制度が充実している
これは多分、本当ではないかと思います。「福祉」とまとめるとちょっと難しいのですが(教育、年金、介護、色々あると思うので)、教育面に関しては、小学校から大学に至るまで無料であり、返還不要の奨学金(毎月、3-5万円くらい?で申し込めばほぼ確実にもらえる)もあります。
移民向けの語学学校も無料だし、語学学習の制度もきちんと整っている部分はすごいなと思います。反面、年金は結構苦しい印象もありますが、ここら辺はよく私もまだわかっていません。

教育が進んでいる
最近、彼氏と色々と話してみていて、例えば、日本の高校数学は日本のほうが内容が充実しているのではないかと思いました。命題(逆、裏、対偶、真偽)は理系に進まなくても必須の項目ですが、どうもこれは大学の数学科に進まない限り、扱わないようだったり、その他、スウェーデンでは大学で習う公式が日本の高校数学の分野だったり。
私は数学は苦手で、センター試験が終わって「これで数学とはおさらばだ」と思ったわけですが、だからといって、習わなくてよかったとは思わないんですよね。
私はいわゆる詰め込み教育でやってきたわけですが、知識がないとそもそも議論にすらならなかったりするし、詰め込んだ知識とはいえ、世界史なんかは特にこっちでの会話にも役に立つし、日本の教育はそこまで悪くはないのではないかなと思います。

スウェーデンは社会的格差がなく、男女平等
何となく、色々と平等というイメージをもってこちらにやってきたわけですが、これもイメージが変わりました。私の専攻が社会学なので当然といえばそうなのですが、こちらにも高級住宅街、治安の悪い地区は存在します。一度、高級住宅街と知られる場所に住んでいる人の家に行きましたが、映画館が家にあったり、サウナがあったり。貧しい地区というのは、ここはスウェーデンなのかというくらい移民が多かったり、スーパーマーケットには落ちたケチャップがぶちまかれていたり、商品の袋が空いていたり。
男女平等もデータでみると女性の方が家事をする時間が長かったり、給料が低かったり。今まで、私は女性に生まれて後悔したことなかったのですが、このデータを見た時は本当に絶望しました。女性に生まれただけでどうして長く働く定めになるのか。
とはいえ、スウェーデンのほうが日本よりははるかに良いということもデータとして、事実です。

デジタル化が進んでいる
これは本当です。送金システム(swish)、本人確認の証明(bank id: 本人確認はスマホに暗証番号を入力すればオッケー)、すべてのデータは個人番号で紐づけ(何か申し込みをするときはその番号を伝えれば、名前、住所、生年月日、学歴、銀行情報は向こうで照会が可能)など、色々と便利な側面はあります。
基本的に書類のやり取りもネット上で済むので、こちらも楽。ただし、裏を返せばすべてが紐づいているので悪いことはばれやすいと言えるでしょう(税金とか)。また、同様の理由で現金の取り扱いはなかなか難しいです(多額の現金の扱いとか)。あとはスマホの所持はデジタル化ゆえにほぼ必須です。

スウェーデンは治安が良い
地区によっては、銃撃事件やギャング抗争があるので、これも何とも言えません。幸い、私はこちらに来て危ない目には一度もあってはいませんが、ニュースを見て大丈夫かスウェーデン、と思うことはあります。

スウェーデン人はおしゃれをしない、サービス悪い
これは既にスウェーデンに住む人から聞いた話ですが、これもちょっと違う。ばっちりメイクの人は思ったよりもいるし、おしゃれな洋服を着ている人も多い。でも確かに日本のオフィス着を日常的にこっちで着ていたら浮くような気も。。教授曰く、これも場所によって人々の服装がだいぶ異なるとのこと。
サービスはこれは本当に払った金額に比例すると思います。スーパーでの対応が悪いのはそれはある意味当然であって、日本の方が珍しいのかも。
反対に明らかにお金がかかる場所というのは対応も丁寧であって、それは払っているお金にサービス代も含まれるからではと思いました。

多分、まだまだあると思いますが、そろそろ課題のほうに戻らないとまずいので、今回はいったんここで締めます。


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