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エッセイ・ノンフィクションマガジン

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作家、アーティスト、大島ケンスケによる実体験に基づいたエッセイやノンフィクションをまとめたマガジンです。
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#ヤンキー

17歳の少年。

今回は、自伝的ノンフィクション小説です。少し長いです。自分自身の懺悔のような気持ちもあります。 * 高校生の頃。日曜日の日中は大抵、俺は母の入院する病院にいた。その病院は地元から車で1時間ほどかかる、札幌市の外れにある総合病院だった。母の病気が難病なので、地元の病院ではなく、その札幌の病院に入院するようになった。 日曜日はいつも憂鬱だった。遊びたい盛りの高校生が、毎週、陰気臭い病院で、半日過ごさねばならいのだ。 残念ながら、当時の俺は“母親想いの息子”、なんていう少年

夏の花火 2編

夏のエッセイシリーズ。 盆踊りとアイスキャンディー 水泳教室とタコチュー 前回の線香花火。 と同じく、テーマは「花火」です。2編。 ぜひ花火の思い出を感じてみてください。コメントなどでシェアしてくれると嬉しいです。 夏の花火 二篇 1  光の輪 大人になると、『花火』という言葉が話題に上るのはいわゆる「花火大会」の花火になり、手持ち花火をやる機会はぐんと減る。 僕も実際のところ、19歳の頃に海で仲間と花火をして以来、自分に子供ができるまでの間は、手持ち花火で

パピットの“たこ焼き”

いつだか『ゲゲゲの鬼太郎』の作者で有名な“水木しげる”さんの自伝を読んで知ったのだけど、水木しげるさんは戦後、絵がうまいので看板描きの仕事から始め、そのあと「紙芝居」を作っていたそうだ。 戦後の復興時に、紙芝居師が日本中にいて、子供たちに夢を届けていた。 しかし、日本は経済成長と共に、テレビが普及し、当然子供たちの娯楽も「テレビ」へと変わっていく中、紙芝居の需要はなくなっていく。水木しげるさんも、売れない紙芝居を描き続け、貧乏に次ぐ貧乏だったという。 スマートフォンが現

居酒屋「ケンカ祭り」の夜。

「つまんねぇよな〜」 「ああ、なんかつうかこう…、最近パッとしねぇよな」 「はぁ…。なんか面白いことねぇかな」 「ねえよ。そうそう転がってわけねえじゃん」 オレは友人と二人で、そんな愚痴をこぼしながら、近所のチェーン店の居酒屋でちびちびと酒を飲んでいた。まだ20代半ばの頃の話だ。 時間は深夜1時を過ぎていた。朝4時まで営業している店で、客席はたくさんあるのだが、平日だったこともあり、客はオレたちの他に2、3組しかいなかったと思う。 いつもなら缶ビールを飲みながら家

合コンの夜、フルボッコされた話

人は失敗する。そして、失敗により、人は学び、成長する。俺も日々、こんな風にメッセージを発信しているが、過去にはそれはそれは、たくさんの「やっちまった…」があり、それを学びに変えて、今がある。 過去にもいくつか「やっちまった話」をアップしている。 その1   その2 今回も、俺のマヌケ極まりない話だ。楽しい合コンのつもりが…、まさかあんなことが起ころうとは…! *無料記事ですが、私の貴重かつアホな体験、頑張って文章にしましたので、ぜひ「おもしろい!」と感じたら、投げ銭感

やっちまった話… 身から出たサビ

「身から出たサビ」 …。まあ、この諺が意味するところを、誰しもが実体験で経験あるだろう。別の言い方をすると『自業自得』とも言える。 これって、いわゆる「引き寄せの法則」なわけだ。自分で放った周波数と、同じような周波数のものが現実に現れる。自分で引き寄せているのだから、誰を責めれるものではない。 若かりし頃は、あれこれとやんちゃをしていた時期があったが、 まさしくこれ(↑)など、自分からケンカを吹っかけておいて、むちゃくちゃおっかない先輩で、ボッコボッコにされたという、

しくじり先生。「そうなんですか?そうなんです…」

この物語は、オレが体験した一種の「しくじり」だ。最近、youtubeで「しくじり先生」をちょいちょい観て楽しんでいるので、それにかけてみた(笑) 長文だが、きっと、あなたの人生のお役に立てることだろうと、筆を取ることにする。 ********** オレの通っていた北海道某市にある工業高校では、約40キロメートルを歩く行事があった。遠足、ではなく『強歩大会』という名称の、年に一回の行事で、運動部の連中は走らされていた。 バスで山奥へ行き、そこから学校を目指すというルート