組織を「色」で表す。色の意味は、人の〇〇に関連していた！？
人はいろんな形で組織と接することになると思います。
学校に行けばクラスという組織があり、社会では会社、部門・部署、チームがあったりします。さらには、住む場所によっては、国・都道府県・市町村といったコミュニティの中に所属していたりします。
そういった組織を「色分け」するとしたらどんな風になるでしょうか？
ある海外の学者が、組織の形態を人の成長になぞらえて色付けしました。
その人の名は、フレデリック・ラルー。
「ティール組織」という本の中で、組織の色分けを紹介しています。
こんにちは。
Artist_Saika事務局 中の人です。
今日は、組織と人と色のお話を。
レッド・アンバー・オレンジ・グリーン・ティール
ティール組織をご存知ですか？
一時期とても注目された組織の在り方のモデルとして「ティール組織」というものがありました。「ティール（teal）」というのは、普通に訳すると「コガモ」とあります。が、「teal blue」と言った用例があり、緑がかった青色と表現されたりもしています。
まさに、ティール組織というのは、青緑という色と関連付けられています。この組織の在り方を提唱するフレデリック・ラルーは、組織も人の成長と深いかかわりがあると考えているようです。そこで、大人の成長過程を体系化した「インテグラル理論」で表現されている成長段階で割り当てられている色を引用し、組織にも適用しました。
前提知識だけで難しくなってきましたので、小難しい話はこの辺にして、もう少しわかりやすい話にうつりましょう。
組織を「色」で分ける
フレデリック・ラルーは、組織をこんな風に色分けしました。
⑤ティール（全体で一つの生命体のような組織）=進化型
信頼関係で結びついている・指揮命令系統が不要（現場で意思決定を行う）
④グリーン（家族のような組織）=多元型
多様性の尊重・ヒエラルキーは残っているが、ボトムアップ式で意思決定が行われるが最終決定はマネジメント側がもつ
③オレンジ（目標達成が最優先で機械のような組織）=達成型
科学的マネジメント・数値管理の徹底
②アンバー（ピラミッド構造の組織）=順応型
ヒエラルキーの中で安定した組織運営がなされている
①レッド（圧倒的な支配者による支配）=衝動型
衝動的な行動により、すぐ手に入る利益を追い求める
一般的な日本企業は、オレンジが多いと言われています。
比較的大きな会社がここにあたるかと思います。
皆さんの属する組織はどこにあたりそうですか？
組織の在り方とリーダーの人間的成長
ベースは「人の成長」
ここまでは組織のお話をしてきましたが、ティール組織という言葉を世に広めたフレデリック・ラルーはこういう趣旨の事を言っています。リーダーの成長を越えた組織はつくれない、と。
そもそもティール組織というのは、インテグラル理論という成人発達モデルがベースになっていると言われています。組織の色分けも、もとはと言えば、インテグラル理論で提示された「人の成長過程」をあらわした８色を５食に統合して使われているのです。
じゃあその元となった、インテグラル理論の色分けがどこから来たのか？というのはざっと調べた感じでは見当たりませんでした。ただなんとなく「衝動型＝レッド」と言われると、なるほど、と感じるのは私だけではないように思います。
成長段階が高くなるほど、青系の「安定」を示す色になるのも興味深いですね。また、ティールの青緑に含まれる緑は、成長をイメージさせる部分もあります。きっと何かの根拠があったのでしょうが、いろんなシーンで色と現実がつながっているのですね。
どれがいいとか悪いとかではない
ここで大事なのは、それぞれの発達段階に良し悪しはない、という事。
例えば今の社会の中では、レッドのような組織は批判の対象になりがちです。しかし、それは過程の中で必要性があったり、シーンに応じて必要な場所があるという事です。
色の一つひとつを取り上げて「良い色」「悪い色」なんていう判断をすることはないと思います。組織の在り方や、人の成長を「色」で表した真意は、もしかしたらそれぞれの段階に良し悪しはない、という考え方が根底にあるからなのかもしれません。
ただこう言った段階を俯瞰することで、自分が今どこにいて、どこに行きたいかを知る道標にはなるような気がします。いろんな色（個性）を、ぜひ開花させていただければと思います。
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