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ただ、それだけ

ただ、それだけ The Invitation

作者のオーリア・マウンテン・ドリーマーは、アメリカ先住民の文化に詳しいカナダ人女性だそうです。20年前の詩が多くの心を揺さぶり続けています。

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あなたの職業が何であるかは、私には興味がありません。
私が知りたいのは――、あなたがどんなことを心から望んでいて、その願いが叶うことを夢見ているかどうかです。

あなたの年齢がいくつなのか、私には興味がありません。
私が知りたいのは――、あなたが愛や夢、そして人生の冒険のために、危険をかえりみずに身を投げ出すことができるかどうかです。

あなたの運命がどのように定められているかも、私には興味がありません。
私が知りたいのは――、あなたが悲しみの奥底に触れた経験があるのか、心を開いて裏切りを許したことがあるのか、それとも傷つくのを恐れて心を閉ざしてしまっているのか、ということです。

あなたが、自分や他者の痛みと、じっと向き合うことができるのかも知りたい。逃げ隠れせず、消し去ろうとか取りつくろうともしないで。

そしてあなたが、喜びを存分に味わうことができるかも知りたいのです。すべてを解き放って思いっきりダンスし、周りを気にせず、現実のものごとや人としての制約なんかも忘れて、快感が手足の先にまで満ちていくにまかせられるかどうかを。

あなたの語っていることが事実であるかどうか、私には興味がありません。
私が知りたいのは――、あなたは自分に正直であるために、他人をがっかりさせることができるか。たとえ背信者だと責められても、自らの魂に嘘をつくことがないか。世の道理に反することによって、自分自身を真に信頼される者にできるか、ということです。

あなたが、あまり素敵とはいえない毎日の中に、美を見いだしているかどうかも知りたいです。ただそのままの存在の中から、自らの人生を生み出す力を、受け取ることができているのかを。

さらにあなたが、自分や他者のあやまちを背負って生きているのかも知りたい。そしてそれでも、湖のほとりにじっと立ち、月の輝きに向かって、人生に「イエス!」と声高く宣言できるかどうかを。

あなたの住む場所や、収入がどうかも、私には興味がありません。
私が知りたいのは――、絶望に泣き果てた翌朝にも、あなたは起き上がってこれるかです。ひどく打ちのめされ、気力も尽きていながらも、しなくてはいけない子供の朝食の用意ができるかどうかを。

あなたが誰と知り合い、どうやってここに来たのかも、私には興味がありません。
私が知りたいのは――、あなたが私と一緒に、ひるむことなく、炎が燃えさかる真っただ中に立ってくれるかどうかです。

あなたがどこで誰と何を学んできたのか、私には興味がありません。
私が知りたいのは――、周りのすべてが崩れ落ちたときに、あなたを内側から支えるものが何であるかです。

そして、あなたが1人きりで何もしない時間を、内なる自分と共に過ごすことが、とても好きか知りたいです。
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まさに、僕自身の人生で最も大切にしている「問い」と「実践」がここに書かれていました。
作者のように、アメリカ先住民からの招待を受けようと努力し続けた日々に、感謝したいです。

きっと、先祖代々が探究し続けたバトンリレー。「絵画表現」という、父から譲り受けたバトンを持って45年間探究してきました。
この詩に出会い、この道を進み続けて間違ってなかったんだと、深い喜びに満ちています。

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私が知りたいのは――、絶望に泣き果てた翌朝にも、あなたは起き上がってこれるかです。ひどく打ちのめされ、気力も尽きていながらも、しなくてはいけない子供の朝食の用意ができるかどうかを。
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はい。毎日打ちのめされながら、息子のご飯作って、着替えさせて、保育園に送ってますって。笑。

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