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オトボンンカンガとそのコンテンツ

オトボンンカンガとそのコンテンツの概論

オトボンンカンガ(Otobong Nkanga,1974- /ベルギーを拠点とするナイジェリア生まれのビジュアルアーティスト/パフォーマンスアーティスト)

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Otobong Nkanga


Otobong Nkangaのアートを考える

Otobong Nkangaのドローイング、インスタレーション、写真、彫刻、パフォーマンスは、私たちの日常環境との社会的および地形的関係をリサーチしている。
それは、オトボンンカンガの現代アート作品は、日常環境との地政学を含めて、社会的、地形的関係をリサーチして、土壌(砂漠化等)や地球などの資源と潜在的な価値が地域的、文化的分析の対象となるアートロジックだろう。

「土地」の概念を地質学的で

もう少し詳細には、彼女は、彫刻、ドローイング、パフォーマンスだけでなく、執筆、出版、教育形式も表象の手段にしており、「土地」の概念を地質学的で、談話的な形成と見なす、そして、原材料を地元で掘り起こすシステムと手順を、まず、出発点とすることも多い。
それら資源は、技術処理され、グローバルに流通する。

そこから、彼女は「鉱石、物質文化、そして、地政学を含めて、権力と、それに伴う知識の再分配を伴う欲望の構築を絡み合わせる糸をたどります。」-Otobong Nkanga

場所の歴史的

構造Nkangaは、*場所の歴史的構造(構成)について、物理的および形而上学的に疑問を投げかけている。
彼女は、作品のさまざまなオブジェクトや要素を星座と呼んでいる。星座は、彼女が自然、政治(地政学)、植民地主義経済、さまざまな地理や歴史の交差点をグラフ化できるようにする架空のパターンまたは図の事だ。

(註-私的見解)場所の歴史的構造(構成):アフリカ大陸の国境線は、複雑な直線的に引かれているものが多いが、それは、植民地時代に西欧諸国の成したことだろう。そして、そのラインをまたいで民族の紛争や、地域の闘争が絶えない現状が続いている。


略歴 -Otobong Nkanga

1974年、カノ(Kano/ナイジェリアの第2の都市)生まれる。その後、幼少期はラゴス(ナイジェリアの首都)で過ごし、その後、家族と共に、パリに移住する。
Obafemi Awolowo University(旧-Ile-Ife大学/ナイジェリア)で芸術を学び、フランスのパリのエコール・デ・ボザール(Ecole des Beaux-Arts)でも学んでいる。
2008年、アムステルダム芸術大学演劇・ダンスアカデミー(Das Arts/オランダのアムステルダム)で舞台芸術の修士号。
現在は、ベルギーのアントワープに居住。

アートワーク - Otobong Nkanga

その作品は、テート・モダン-KWインスティテュート(ベルリン)、アムステルダム市立ミュージアム、シャルジャ(UAE)のビエンナーレなど、多くの機関で紹介されている。
また、2016年、シドニーの第20回ビエンナーレ、ヴェネツィアビエンナーレ2019にも参加する。
さらには、その作品群は、ポンピドゥーセンター(パリ)として公共のコレクションによって収蔵されている以外に実に多くのミュージアムに収蔵展示されている。

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            by Otobong Nkanga

一部を抜粋すると・・・
TATE Moden -ロンドン
Museum voor Hedendaagse Kunst Antwerpen(M HKA)-アントワープ
Castello di Rivoli Museo d'Arte Contemporanea -トリノ
Museum of Contemporary Art Kiasma (キアズマ現代美術館) -ヘルシンキ
Studio Museum in Harlem (スタジオ美術館ハーレム/アフリカ系アーティストの作品のみを扱うミュージアム)- ニューヨーク
 Weltkulturen Museum(世界文化博物館)-フランクフルト
Nevada Museum of Art(ネバダ美術館/NMA)- ネバダ州リノNevada Museum of Art(ネバダ美術館/NMA)- ネバダ州リノ

ランダムになりますが、2010年以降の著名な作品をすると・・・
2010年、Taste of a Stone. Ikǫ(石の味)- Kunsthal Charlottenborg - Copenhagen。
2012年、Contained Measures of Shifting States(変化する状態の封じ込められた措置)」-TATE Moden
2015年、Biennale d'art contemporain de Lyon -リヨン現代美術ビエンナーレ
2016年、The Encounter That Took a Part of Me. (私の一部をとった出会い)- Nottingham Contemporary
2017年、documenta 14, Athens and Kassel(ドクメンタ14、アテネとカッセル)
2018年、To Dig A Hole That Collapses Again(再び崩壊する穴を掘る) -MCA Chicago;
2019年、From Where I Stand (私が立っているところから)- Tate St. Ives

2019年、第58回ヴェネツィアビエンナーレで特別賞

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2019年、*Sharjah Biennial 14/シャルジャビエンナーレで、Otobong Nkanga & Emeka Ogbohと共に受賞。:Aging Ruins Dreaming Only to Recall the Hard Chisel from the Past. (過去からのハードチゼルを思い出すだけを夢見ている老朽化した廃墟・・・)

(註)*Sharjah Biennale:アラブ首長国連邦のシャルジャ市で2年に1回開催される現代美術展

2020年、There’s No Such Thing as Solid Ground(固い地面のようなものはありません)- Gropius Bau(グロピウスバウ)

アーティストOtobongNkanga –「風景の傷跡を想像する」|テート

次回以降、何回かに分けて、そのコンテンツをピックアップしたコラムに続きます。

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