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ハンス・ベルメールの異様な球体関節人形(シュルレアリスム)

ハンス・ベルメール(Hans Bellmer, 1902-1975/ドイツ-画家、写真家、人形作家)
1930年代中頃に、等身大の創作人形を制作・発表した。超現実主義者(シュルレアリスト)に分類されている。
ナチズムへの反対を表明しており、その流れからの等身大の関節人形の制作だった。
その関節人形の制作にあたっては、人体を変形させた形態と型破りなフォルムだ。
当時ドイツでの「健全で優生なるアーリア民族(中央アジア)」を象徴するような、行き過ぎた健康志向を批判したものとも言われている。

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 The Doll-1936年

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Hans Bellmer

ベルメールの斬新な作品は、アンドレ・ブルトン(André Breton, 1896 - 1966/仏-詩人・文学者・シュルレアリスト)など、当時のパリのシュルレアリストには受け入れられ歓迎されている。1934年、少女の関節人形の白黒写真10枚を収めた「人形」(Die Puppe)をドイツで出版している。その後、1936年に、「人形(La Poupée)」は、手足の取り外しが可能な等身大の球体関節人形のモノクロ写真に、彩色をほどこしてフランスで出版した。
何とも異様だが、ナチズムへ対する反感とシュルレアリスムの凝縮した概念芸術だろう。

また、モートン・バートレット (Morton Bartlett,1909-1992/US) の「精巧な少女人形たち」に、制作のきっかけともなったと言われる。
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