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【読書】人生後半の戦略書 

「人生後半の戦略書」 アーサー・C・ブルックス著を読了。

リンダグラットンさんの「ライフシフト」、田中研之輔さんの「プロティアン」系の著書、チップコンリーさんの「モダンエルダー」を思い出した。モダンエルダーについては、「人生後半~」の本文にも触れられていたが、考え方としては一緒なのだろう。

この本のなかでは 「流動性知能」(推論力、柔軟な思考力、目新しい問題の解決力)は一定の年齢を経て落ち込み、「結晶性知能」(過去に学んだ知識の蓄えを活用する能力)は高齢になっても上がり続けると論じる。50台以上に大きな幸福感と満足感を抱いている人たちは、例外なく「結晶性知能」の曲線(第2の曲線)に飛び移った人とのこと。例えば金融の仕事をしていた人が、教育や指導に移っていくなど。

また、仕事依存症の怖さについても触れられている。長時間労働しないと満足しない状態では、「結晶性知能」の曲線に移りにくい。この依存症の人は何人も見てきているし、私も30代のころはそういうところあったので、本当に恐ろしい病だと思う。

欲を抑えるための考え方として、西洋は芸術は”無から生み出されるもの”と考えられ、東洋では”芸術はすでにあって、それを明らかにするのが人間の仕事”だと考えるとあった。死ぬまで足し算するのではなく、東洋の考え方的に、欲や執着を削ることも重要。欲を書き出してたあとに5年後の自分の幸せな状況を描き、その時に必要でないものは削っていくのも良い。

人との強いきずながあると、第2の曲線に移りやすい。「ライフシフト」や「プロティアン」でも述べられているように、やはり無形資産が重要そう。私はもともと一人でも行動できる方だし、休日の多くを子供に費やすようになってからはより一層、遊ぶ友達が少なくなった。子どもが育ってきたら、絆を増やす行動を増やしていきたいな。

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