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普通より不安が多いことに寄り添えてますか?

私の子育てでの気付きをお話させてください。

感覚統合に問題のある時に、「普通より不安が多い」ことと、「表現が下手」なことを理解してサポートしてあげることが母子関係を作ること、後の対人関係を作る時にとても大切です。

「普通より不安が多い」ことについて

赤ちゃんを出産して、病院の母親教室で、赤ちゃんの泣く理由についてのお話があります。「お腹がすいた」「オムツが気持ち悪い」「眠い」だいたいこの三つで、時により「暑い寒い」等です。お世話していくと次第に泣き方で、要求が分かるようになってきます。成長とともに、要求の種類は増えていきますが、生まれてしばらくは、これだけ気にしてあげれば大丈夫。

出産して家に帰るまでに、赤ちゃんを理解するために教えてくれることです。

これは、一般的な感覚統合に問題がない場合で、人間の本能的な要求がしっかり泣いて伝えられるということです。
この延長線で、言葉の出る時期に「まんま」「ぶぶ(水)」「ママ」「パパ」最初の言葉で、食べ物や飲み物、自分を守ってくれるお母さん、お父さんの言葉が出ると感覚統合に問題がないとされています。

でも、感覚統合に問題がある場合、母親は発語の時期を待たずとも、生まれてすぐから何かしらの違和感を持っています。最初に聞いた病院でのアドバイスの泣いている理由に当てはまらないことをいくつも体験していきます。

娘の場合は、3カ月頃には、確信に変わっていました。理由は、泣く理由がどうもはっきりせず複雑に感じたのと、明らかに泣く場面で泣かないことでした。
この、泣く理由が複雑ということと、泣く場面で泣けないことは、母子関係を作っていく中で、大きな問題になることを誰も教えてくれません。

 なぜ、大きな問題かというと、泣く理由が複雑で分かってあげられず、子どもの気持ちに寄り添いづらいということです。泣く場面で、泣けない子は助けてほしい時に助けてもらえない、親の立場からだと、助けてあげたいのに気付けないことになってしまいます。

 活発に動けるようになって、母親の制止を聞くのは母親に絶対的な信頼があるからだそうです。母親の言うことを聞いておけば危険はないという信頼感です。自閉症など、感覚統合の問題を持つお子さんの、母親の制止を聞かない問題の理由は、この泣く理由が複雑ということと必要な時に泣かないことの問題が生まれてからずっと蓄積されていくからだと思います。母親を信頼しきれない、頼れない。言い換えれば、ひとりで戦っていることが多いということです。

泣く理由が複雑な子は、生命維持のための「まんま」「ぶぶ(水)」「ママ」よりも、感覚過敏でそれより優先して怖いものがあるとのだと理解できます。一般的な考え方が刷り込まれた母親は、我が子の反応をそのまま受け取るのに時間がかかります。子どもの最優先に気付けず寄り添ったことができにくくなるんです。

泣いて訴える場面で、泣けない子は、親の思わぬ時に事故にあう場合もあります。泣けない理由は、状況に驚きすぎて固まることが考えられます。大人にも、驚きすぎて怖すぎて声が出ない場合ありますが、感覚統合の問題がある時には普通では些細なことでも本人が固まって声を発することも出来なくなっていることがあります。
幼児の事故などでは、さも、親の過失であることが取り上げられますが、早い段階で注意の必要なお子さんである可能性を知って、危険性を考えたうえで配慮する必要のあることを勉強する場が必要だと思います。

この二つの理由で、母親は子育てに一生懸命でも子どもの気持ちに寄り添いきれず、すれ違いを起こしやすいことを知ってください。いずれも、母親との絶対的な信頼関係を築くのが難しい原因です。子育てを支援する全ての人に知っていて欲しいことです。母子関係を作ることの難しさと、意識して作ってあげることの必要な子どもがいることを知って教えてあげて欲しいです。母親が前もって知識を持っていることで母親自身が悩むことが減るのと、子どもが理解されなくて苦しむことを無くすためです。

そして、何か子どもの泣き方に違和感を感じたら早めに感覚統合の知識を得ることをお勧めします。私の勧める感覚統合の知識を得る理由は、子どもの気持ちの理解するためで母子関係を作るためです。

赤ちゃんが一般的な感覚だと、普通に母親が傍で感じたまま「まぶしいね」「○○の音がするね」などの言葉掛けが、自分を良く分かってくれてるとなるのですが、感覚過敏の赤ちゃんは「光が目に刺さる」「うるさくて怖い」くらいな表現でないと自分を理解してくれているとはならないかもしれないんです。「まんま」「ぶぶ(水)」が、唇や口に入ることを嫌がる場合など、普通に赤ちゃんをイメージしていると子どもへの言葉掛けやお世話が、反応に驚くだけで「なんで?」「どうして?」の言葉ばかりで、子どもに寄り添った言葉にならず子どもをせめてしまうことも普通の流れなんです。

感覚統合の問題は、小児科や小児神経科の先生には判断できません。
МRIや脳波の検査をしても、本人がどの感覚に、どのくらい不快に感じて困っているかは写らないのです。検査で出た結果だけを話す、医師の立場でアドバイスできることは少ないです。

この事実は、私がドクターショッピングの末に、大阪医大付属病院の先生への、「私が一番知りたいこと(娘の感覚的な混乱)を調べられる方法はないですか」の問いに、はっきりと「検査では、本人がどう感じているかは診ることはできず、医師は科学的に説明のつくものでないとアドバイスできない」とのことでした。

これを聞いたのが四歳の時の話で、生まれてから今まで、誰を頼りに相談してまたそのアドバイスで苦しめられてきたのか呆れました。
ですから、親自身が、生活の中で子どもの嫌がっていること困っていることに気付いていくしかありません。それは、一つの感覚だけなのか、複数なのかじっくり見ないと分かりません。
お母さんが、子どもの苦手を見極めて仮説を立てたら、その仮説を客観視して、一緒に考えてくれる味方を持ちましょう。
あなたのお子さんを、じっくり時間をかけて観察して、判断できる人、理学療法士、作業療法士、保育士、もしくはお父さんです。
専門家に相談する場合、いくら肩書があっても、頭が凝り固まっている人は避けましょう。あくまでも、客観的にお子さんの問題点を観てくれる人です。

お母さんと相手の意見を合わせて、なるほど納得できると思える事実を、書き出すなどして、日頃から意識して気持ちを和らげてあげれる声掛けをして関わってあげられるようにすることが大切です。
実はこの相談相手は、専門的な知識は無くてもお父さんがベストです。感覚統合に混乱がある子どもの、困った反応は日常様々な場面で見られます。ただ、その時の現状で「なぜこれが、こんなに嫌なのかな?」「なぜこの状況が、落ち着かないのかな?」など、疑問を共有してくれるだけでいいのです。その時の「なぜ?」の答えを、日常から導いて、気持ちを和らげる声掛け等に反映させましょう。問題点を、共有しておくことで、本人が少し受け入れられるようになったなどの変化を、後に共通の喜びとして感じられます。
これは、夫婦間だけでなく、家族間でも同じです。兄弟にも、過去に困った現状を共有しておくと、成長、変化できた時に、発達障害のお子さんも困った存在などでなく、自分のペースでしっかり成長しているのだと理解できるはずです。

子どもを安心させてあげるための、子どもに寄り添った言葉掛けが、苦手な感覚に過剰に反応することなく受け入れやすくできる可能性があることと、母子関係を築くことで後々の育てやすさにつながっていきます。


また、続き「表現が下手」なことについて書かせていただきます。


ここまで読んでいただいてありがとうございます。


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