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日本山岳耐久レース〜ハセツネカップ〜補給食やトレーニングの話〜


レースレポートに続き、いつかハセツネ完走したい!という方に向けて役立つ情報を色々シェアしてみたいと思います!


ハセツネのある法則(3:3:4)


今回初出場だったので目標タイムは全く予測がつかなかったのですが、なんとなく20時間で完走出来ればいいなーと思っていたところ周りの人達からは15時間代狙えるよと言って頂いていたので、一応15時間を目標にしていました。

ハセツネは歴史がありかつコースが毎年一緒なので完走予想タイムに対するブロック毎のタイムが予想できます。

スタート〜第一関門(浅間峠)  :  3
第一関門〜第ニ関門(月夜見)  :  3
第二関門〜ゴール  :  4

という時間配分になります。

つまり15時間でゴールしたい場合、3:3:4=4時間30分:4時間30分:6時間という時間配分で各ブロックを通過することになります。

実際の結果は、、
完走タイム:15時間33分
スタート〜第一関門(浅間峠):4時間25分
第一関門〜第ニ関門(月夜見): 4時間45分
第二関門〜ゴール:6時間20分
とおおよそ法則通りになりました。

トイレ問題

13時スタートだったので、12時頃にトレイを済まそうと更衣室を出発しましたがすでに激混みしておりました。(女性は大丈夫だったみたいです)
特に大をしたい方はスタートの1時間30分前にはトイレに並んでいた方が良さそうです。

スタート後から第一関門の浅間峠まではトイレが1箇所しかありません。
しかもスタート直後の今熊山手前(3〜4km地点)にあるので行かない人が多いですが、お手洗いが近い人は必ず行ってた方がいいです。

私は第一関門に到着したのがスタートから4時間30分だったのですが、トイレは10分ほど並びました。
これでも混んでるなーと感じたのですが6時間で到着した人に話を聞いたところ、1時間待ちだったそうです…。

そしてその方はトイレ待ちしている間に身体が冷え切ってしまい低体温でリタイアしたそうです。

第一関門以降はトイレで長時間並ぶことはないので問題ありませんが、第一関門までのトイレ問題は対策が必須だと思いました。
案としては、長時間並びそうだと判断したら恥を捨て積極的に簡易トイレを使うことをお勧めします。

必携品ではないし、私自身も使ったことありませんが身体が冷えきってしまうことの大きな影響は身に染みて体感したので、必ず携帯トイレは持参しようと思います。
(多くのトレランのレースでは必携品になっています)

補給食について


今回補給に関しては、最近の定番「高カカオチョコレート」「羊羹」「塩タブレット」を30分に1度くらいのペースで食べる。
+今回意識したのがアミノ酸を定期的に摂ることを意識しました。

アミノバイタルゼリーを5本くらい持っていったのでそれを水分補給がてらそれを摂取。
加えてマグオンなどの糖質メインジェルを摂る際は+粉状のアミノ酸(MUSASHI)
あとはジェル自体にアミノ酸が高配合されている「俺は摂取す」も試しました。


糖質+アミノ酸を同時に定期的に取ることでかなり筋疲労を防げた感覚がありました。

またアミノ酸(BCAA)に関しては脳内のトリプトファン濃度を上げないように作用するため、脳疲労を防ぐことが出来ます。

人間は肉体の疲労よりも脳の疲労によってパフォーマンスを落としてしまうため、脳疲労を防ぐことは非常に大切になります。

価格は高いですが、アミノ酸が高配合された「俺は摂取す」や「アミノサウルス」はやはり有効なのかなと思いました。
しかし私はお金がないので1個100円ほどのアミノバイタルゼリーを今後も愛用するかと思います笑
重いのが弱点ですが、飲みやすいし水分補給にもなるしドラッグストアでどこでも買えるのでありかなと思います。

私が今回とても実感したのが補給食を摂る練習の重要性です。
コースの下見という意味での試走を行う人は多いですが、それよりも
・動きながら上手に補給食を摂る練習
、荷物がたくさん入っているザックで走る練習
・身体に合う補給食探し
など。
それに加えレース1週間前〜スタート直前の食事や水分補給等も何が良いのかを試しておく必要があります。

基本は歩きながら食べやすいものをチョイス
味・食感・成分のバリエーションが重要

ウェアリングについて

ウェアリングもレースの成績を大きく左右する要因となります。
今回は私自身も低体温で非常に体調が悪化した経験をしたことでその重要性を身に染みて実感しました。

今回良かった点は、アームカバーと薄いシェルを一応入れていたこと。
これでぎりぎり最悪の状況は防ぐことが出来たと思います。
反省点としては、これまでレインパンツをレースで1度も使ったことが無かったため、荷物の軽量化を図るために持っていかなかったことです。
たとえ必携品でなくてもレインジャケットとパンツは命を守るために必ず持っておくことをお薦めします。

最近はランニング用の腹巻きもあるみたいなので次回から試したいと思います。

また今回低体温対策をきちんとしていた方は保温出来る水筒にお湯を入れて持っていった人が多かったです。
少々重くなったとしてもこれも命を守ることに繋がります。

後日アドベンチャーグリーンの称号(ハセツネ10回完走)を得たお客様から話を伺ったところ、月夜見〜御前山までは毎年寒くて低体温になる人が多いため、その付近では止まらずに動き続けた方がいいとのことでした。
ぜひ参考にしてみて下さい。

トレーニングについて

トレーニングで向上できる主な要素として、今回は分かりやすく「持久力」「筋力」「身体操作性」に分けで考えてみます。

フルマラソンまでの距離は「持久力」の要素が非常に重要となります。

一方ミドルレース以上(50km以上)の山岳系のレースは重要な要素は筋力、身体操作性だと感じています。

長い距離に対して身体が耐えられるか=耐久力が非常に重要となります。

耐久力を上げるためには、
①筋力トレーニング
=組織の負荷耐性を付ける
②身体操作性を向上させるトレーニング
=負荷がかかりづらい身体の使い方を身に付ける

この2つの観点からのアプローチが重要となります。
私が現在務めているグリーンフィールド立川では、動作評価を行い不適切な動作があった場合そこに対してアプローチしつつ、ウエイトトレーニングも実施し組織の耐久性を上げていくアプローチまで行います。


ハセツネはまさに名前の通り、日本山岳耐久レース=耐久力を競うレースだと思うので、ハセツネを完走したい!タイムを上げたい!と思っている方は持久力だけでなく耐久力という観点に着目してぜひトレーニングを行ってみてください!

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