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フリーランスになって2拠点生活を始めた話。

社会人一年目がもう直ぐ終わろうとしている。そんな1年間でいろいろなことがあり、会社員を辞めて、フリーランスとして生きていくことを決めました。そして、東京から少し離れ、愛媛という縁もゆかりもなかった田舎の町と2拠点生活を始めます。
ちょっと、一年で何があったのか、何を思ったのか、書いてみようと思います。

新卒で入った大好きな会社で感じた自由の中の辛さ

新卒で入社した会社は、卒業4ヶ月前に出会い、ここだー!とピンときた創立115年の緑の空間を創る中小企業。温暖化問題に対して、緑の活用というソリューションを持って環境負荷を低減しながら、これからの社会に必要な価値を提供していく。長い歴史を持つけれど、やっていることや風土は最先端で、すごくフラットで自由な会社だった。

でもそんな自由の中にもやっぱり規律があって、縛りがあって、暗黙の社会人ルールたるものがあって、自由とルールのバランスが取れなくて、苦しかった。

会社も社員も会社が目指している方向性もやっていることも大好きだったし、納得していた。自分のやりたい仕事もできてた。でも、会社という組織の一員であることが息苦しかった。やりたいことをやっているのに、辛い。やりたいことなのに、やっていいのかわからない。自由と不自由の合間に立たされ、会社の中の自分の存在意義がわからなくなってしまっていた。

そんなモヤモヤがずっとあり、会社員として生きていくのは無理だなあ・・・と思っていた一年目。

超限界集落の田舎町で見つけた可能性

モヤモヤを解消できる気がしたのか、私はふと思い立ち、2021年始に、愛媛の山奥『森の国』にやってきた。

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『森の国』は、愛媛県松野町の、人口270人しかいない超限界集落と呼ばれている目黒地区のこと。

去年の秋に一度訪れてから縁もゆかりもないこの土地になぜか惹かれてしまった。一瞬にして、ここに関わらないという選択肢はないな、と直感のようなものが働いて、3ヶ月も経たないうちにまたきてしまったのだ。

森の国の仕掛け人は、目黒川を登っていった山奥にあるホテルを経営するサンクレアという会社。2020年3月に『水際ロッジ』をオープンしてからというもの、この町にどんどん人が集まってきている。

この水際ロッジをきっかけに、世界一のピザ職人がやってきてピッツェリアをつくったり、町に開店30分で売り切れてしまうほど人気のパン屋さんができたり、全国から大学生インターンがやってきたり、、、町がどんどん活性化し始めている。理想の地方創生モデルが、ここ目黒の町に芽吹き始めていた。

そして、超限界集落の田舎でこそ、循環型社会が成り立つ土壌があると感じた。ここに住むおじいちゃんおばあちゃんたちや移住者たちはみんな繋がっていて、スーパーで売ってる食材の生産者さんが分かりますよ、どころじゃない。直接手渡しで食材を受け取り、その生産者がどんな風につくっていて、どんな苦労をして、なぜこれをしているのか、背景のストーリーを全部知ったうえで頂くのだ。

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生産者さんと話していると、季節や気候の変化の話をしない日はない。今日は大雨だから、猛暑だから、野菜が育つ育たない・・・と、空を意識するようになる。

東京で分断されていて見えなかったあれこれが、全部見えた。

あぁ、これを守らなきゃ。今繋いでいかないとこの宝がなくなってしまう。

そう感じた私がここでできることはなんだろうと考えて、出した答えが『ライターとして、今ここにある宝を外に発信しよう。そうして外と、未来と、森の国を繋いでいこう。』ということだった。

東京に戻って悩んだ末に下した決断

愛媛でやることは決まった。さあ東京の仕事はどう折り合いをつけようか。と周りに相談し始めると、それはもう、、色々な立場から色々な意見をもらった。

「急に今の仕事を投げ出すなんて無責任じゃない?」「若いからまあいいと思う」「仕事への責任感がないから信頼を失うよ」「やりたいことをやりなよ」

やりたいベースで物事を進めると、しばしば周りからの非難を食らうことを知った。あ、周りはこんな反応なのか。自分の経験では育ってこなかった価値観にぶつかり、判断軸を失い正直かなり悩んだ。

このままの自分でいいのかな、とか、今フリーランスになったら社会人としてのマナーを知らないままこれから生きていけるのかしら、とか、周りと同じように生きていくべきなのかも、とか。

でも、悩んで人に相談しても結局決断するのは自分だった。

だから、フリーランスになって、仕事も、場所も、生き方も、全部自分で選ぶことに決めた。

二拠点生活という新しいライフスタイル

二拠点生活って、テレビや雑誌ではよく聞くものの、実際自分がやるとなると結構イメージができない。どんなものかわからないけど、ひとまず形だけ決めてやってしまおう、ということで以下のようなことをした。

1、東京の会社を退職し、業務日数や対価を相談して決めて、業務委託契約を結ぶ。月の前半は東京。
2、愛媛の会社とも、業務日数や対価を相談して決めて、業務委託契約を結ぶ。月の後半は愛媛。
3、個人事業主となるために開業届を出す。(同時に保険とか税金とか諸々法的な事務手続き。)

よし、これで枠だけ決めちゃえばあとはなんとかなるだろう。

ということで、フリーランスの二拠点生活が始まることになりました。

これからどうなるかわからない、けど、それも楽しみたい。今ある価値は、今しかないから、周りは気にしすぎない。

まだまだ未熟なことは自覚しているし、この決断が正しいのかなんてわからないけれど、これで良かったと思えるように、そのための努力はしていきたいと思う。

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2021年3月20日追記。

今はライターとしてこちらで記事を公開させてもらっています。
ご興味あればぜひ読んでみてください。

-森の国メディア「2つの窯を循環する器」

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-IDEAS FOR GOOD サステナブルレストラン連載記事(FOOD MADE GOOD)


-IDEAS FOR GOOD「食の選択肢を増やす。ジビエから考える「ベターミート」とは何か?」


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