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[ Symbolizm ] 象徴の見方

 あらあら。「numquam dormies / 我は決して眠らず」の象徴を右目だ左目だって訳わかめちゃんなこと言ってる。それ「眠らない一つ目」だから左右はないのよ。

 あらやだっ。こっちじゃルシファーは堕天使だのサタンだのとまだ言ってる。ルシファーはラテン語の「明けの明星」「光運ぶ者」で金星の象徴。サタンはヘブライ語で「質問者」「敵対者」を意味する言葉。


 あらまぁ。こっちじゃ「トーラスの比喩のユグドラシル」を真に受けて地球は平らだって言ってる。

 そこで知恵は、その真理を象徴で包み、その直感を寓意で覆う。
信条・儀式・詩は比喩であり象徴である。
無知なものはそれを文字通りに受け取り、自分で言葉の牢獄を立てる。
そして痛烈な言い回しやより痛烈な皮肉でこの牢獄に入って来ない者を嘲る

Reynold・E・Bright


はじめに

 知らねば見えぬ何事も。知らずも良い事は何故か勝手に入りこみ、知らねばならぬ事は求めても知れぬ世界。これまでに「知らねば見えぬ何事も」シリーズや、「象徴の解読」などで綴ってまいりましたが、本件はもうちょっと手前の基本的な「見方」についてお伝えいたします。
 「見方」について知らなかったり、先におかしなものを刷り込まれていたりしますと、ロールシャッハテストの画像をみた時のように、自分の記憶の中から適当に組み合わせ、おかしな連想をしてしまいます。何にでも言える事ですが「知ること」はとても大切な事なのです。

 本件は有料設定ですが、基本的に最後まで無料で読めます。「魔女の本気」から有料部分の「深淵」になります。こちらは「現実世界の象徴の見方」を綴りました。狙った訳ではないのですが、たまたまあいひんさんとシンクロしまして、以前の記事『Ancient Drug / 古代の薬』と同じように、「同じ事物を違う視点」で読むことが出来ます。深淵に手を出した人はきっと「これマジかよ?」ってなります。そう思いましたらあいひんさんの記事『Open Your Door Part4』で現実の歴史をきっちり認識して下さい。そしてよく考えて下さい。なぜ別々の視点で長い歴史を追っているのに、ここまでリンクするのでしょうか?ではまず基本的なところから始めましょ〜♪


曖昧

 まずは人間の感覚のお話から。人の知覚の8割を占める視覚。それゆえ頼りがちで、かつ信じがちですが、思うより曖昧です。知覚の8割を占める感覚が意外と曖昧なのです。

カラフルな色のボールが見えますでしょ?でもこれ全部同じ色です。

↑周りの色に釣られ、本来の色を認識できません。


↑これも上下同じ色です。中心の色の境目を指で隠すとよく分かります。


 ↑これは計16個の円があります。一度気付けばもうそれにしか見えませんが、気づかなければ延々と四角形しか見えません。


 エッシャーの絵をリアルで作ったようなオブジェ。どうやっても正しく認識できません。

 これほどに曖昧だからこそ、言語や数でしっかりと定義づけ比較分類しなければ、人間は物事・事象を正しく認識できません


明瞭

 数と言語は”正しく”用いれば事物・事象を明瞭に認識できます。ゆえに古き賢人は「数と言語」を用いて真理を残しました。しかしながら万人に分け与える智慧ではない為、智慧なきものには見えぬよう細心の注意を払いました。例えるなら、「ABC」は教えても「234」は教えぬようなもの。そうすれば「3」を記したとて「B」としか認識できぬゆえ。知らなければたとえ目の前に置かれていても見えません。

 科学と数学の知識は無知な人が永続化するよう神話に隠したり、時間が完全には抹殺することのない寺院の経間やアーチに隠されたりした。彼らは人間の野蛮さも自然の無情さも完全に消滅させることのない記号で書いた。

マンリー・P・ホール

 もう少し突っ込んだ例えで申し上げますと、ラテン語を教えないで英語だけ教えるようなもの。そうしますと、神話に織り込まれた天体の比喩を読んだ時、ラテン語で「金星」を意味する名前「ルシファー」が記されていても、英語の意味の「堕天したルシファー」しか知らなければ、全く訳わかめちゃんな解釈をしてしまいますし、現にそんな人たちばかりの現代の現実。

Satan in his Original Glory / William Blake



考え方

 わたくしがお伝えしていることは一番上の段の「数と幾何学」です。各種宗教や結社の象徴から抜き出した「数と幾何学」や「その象徴の意味」をお伝えしています。それが出来るのは、最下段のカバラの概念を用いているから。

 その流れは上図の通りです。代表的な団体だけを列挙しましたがもっとたくさんあります。そして、どこの団体も「外見」ではバラバラですが、「中身」は同じものを知っています。ゆえにどの団体も「象徴主義」でしょ?

 人類が「象徴主義の言葉」を読むことを学ぶとき、人々の目から大きなヴェールが落ちるでしょう

マンリー・P・ホール


 象徴は古き智慧の一部。そして、その智慧というものは昔から特定の階級の人々に独占され利用されています。それは今もなおです。

 治療術(薬学含む)はもともと聖職者が所有する秘密の学問の一つであり、その源泉の謎は、宗教的信仰の発生を覆っているのと同じ帳で隠されている。全ての高次な知識は元来聖職者階級の手に握られていた

 聖職者たちはその神的な特権を用いて法律を作り実施し、支配者を指名し彼を支配し、人々に必要なものを供給し、死者の運命を支配した。

ですから世の中こんなザマなのです

SEX
性器のオンパレード
計算され尽くしたデザイン


高橋留美子はシュバリエ



大切なこと

 「なぜ現代において誰も学ばない象徴主義を学ぶのか?」の理由がお分かり頂けましたでしょうか?

 もう一度思い出してください。例えるなら、世の大半の人は英語のアルファベットしか教わらず、数字の読み方を隠されているようなものなのです。故にあちらが「234」と象徴を使用しても「ABC」としか認識できません。そのため、「正しいものを正しく知る」ことがとても重要なのです。


技返し

 このように魔法使いが魔法使って”まどろみ”を産み出し曖昧にしておりますから、魔女は2本の剣で丸裸にして明瞭にするのです。例え魔女と蔑まれようとも、古き人々がそうしたように真理を伝えるわ〜。よろしいですか。

神とは数・幾何学で示される物理法則
これが根本であり真理です
その真理とは字の如く
真の理と書いて
真理

イスラム寺院の天井
キリスト教教会の窓
ボロブドゥール遺跡の仏像の並び
ボロブドゥール遺跡の航空写真
仏教・胎蔵界曼荼羅


真の理を視認できましたか?


 伝統を担う職人達が如何にして物質を使い霊的世界を表現するかという課題に対し、世界中の寺院や教会モスクは、その目的の為に傾注された努力の遺産である


 ではでは本件はこれにて締めとさせて頂きます。あなた様の心にわたくしの眠らぬ目が届きましたなら引き続きお付き合いをお願いいたします。


ここから先は深淵です。
ご注意を。



魔女の本気

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