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うまく伝えるためには

「書いて生きていく プロ文章論」を読んだ。

仕事で人にわかりやすく伝えたり、文章を書くのが得意になりたい、という気持ちから手に取った。

わたしのような一般人でも、書いて伝えることが求められることはよくある。書き方一つでコミュニケーションが円滑に なるならすごく仕事がしやすくなる。

著者は、上阪徹さんという方で職業はライターさん。文章のプロ。代表作『プロ論。』は累計40万部というベストセラー。

その文章のプロはどのようにして文章を紡いでいるのか?職業がライターって言うくらいだから、もともと書くのが上手だったのかな。と思っていたら、そうではなかったようで、むしろ嫌いだったよう。

なんか親近感わく。

そもそも、伝わる文章ってなんだろう❓

読んだ人に内容が間違いなく伝わってる事。読んだ人が、書いた人の気持ちに共感できること。読んでいて、現実味があること…などかな。

文章についての技術なら、それについて書かれたものは沢山ある。例えば、文章を書く上でのルールとかでも、それを読んだからといってすぐに書けるようにならない。知りたい内容がちょっと違うんだけど、何が足りないかわからなかった。

この本を読んでいくと、その疑問が解決した。

うまい文章っていうのは、“技術”じゃなくて“心得”(心がまえ)であると書かれている。

3つ、私が書く上ですぐ実践できそうな事をあげてみる。

1、読み手を意識している

誰に向けた文章なのか。目的をはっきりさせること。

ex,「大人に向けて」だとわかりずらい。→「40代の社会人男性」に定めるとイメージがしやすい。

ターゲットは誰なのかを意識する事で、内容も洗練されてよりわかりやすくなる。

2、難しくないこと

自分の理解している範囲で書く事。虚勢を張って、賢く見せようとしても結局伝わらなければ意味がない。読んでいる人は、多くが優しい文章を好む。自分はそんなに頭がいいわけでもない。自分の言葉で表現する。

3、具体的に表現する

読み手に伝わるようにするには、形容詞を多用しない。具体的に書くという事。

ex,「いい会社」→どういう風にいい会社なのかをイメージさせるように。残業がない、とか離職率がこの5年でゼロ、とか数字で具体的に表現する。

「寒い」→どれくらい寒いのか。つららが10センチにもなる、とか手袋をしていてもかじかんだ、などの事実を書く。


そう考えると、いままで本当に闇雲にただ書いていたなぁと反省。読んでもらうための工夫が沢山詰まった本。読んでいて思ったのは、思いやりに溢れているということ。読んでいる相手の顔を思い浮かべて、その人に届くように気持ちを込めて書いている様子がよくわかる。人への感謝ってものを書くときにも必要なんだ。

他にも参考になったのが、いい文章を書くためにはいい文章に多く触れるということ。うまいと思った文章を読み込むことが大切だけど、ここでさらに重要なのが、“自分が”うまいと思ったものを読み込むという事。自分でいいと思ったものをさらに何度も読んで、どこがいいと思ったのかを意識する。それを分析する。それを繰り返していく事で、自分でうまい文章がどういうものか知り自分のものとしていく。

文章を書くという行為自体にとらわれてしまって、そもそも何を伝えたかったのか、誰に向けて伝えたかったのか、わからなくなって意味がよくわからないものを作り出してしまっていた。それぞれを明確にすることで相手に届きやすくなる。当たり前のことに思えるけどできていなかった。

文章のプロでも、というかプロこそ、基礎の基礎がしっかり揺るがないから素晴らしいものを作り出せる。

読みやすく、理解しやすい内容となっており一時間くらいでざーっっと目を通した。私も構えずどんどん書いていこう!






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