【　前回　負のPDCAサイクル 前編　】

雑な計画を立て、
フィリコムから3万円を借り入れし、
粗雑に賭金を計算したあさあさのじん。
あとは馬券に打ち込むだけだ。

10月14日 (月祝)
この日、森先生とあっさじーんさんは14時前にすでにウインズ後楽園へ乗り込み、東京9Rから勝負を開始していた。
ここでのあさじんさんの乗り額は様子見で2000円。これが惜しくもハズレ。

今回のメインレースは東京11R 「府中牝馬ステークス（GⅡ）」だ。

本日の投資限度額は手持ち15000円と森先生のプール金5300円、併せて20300円お手持ちスタートだ。

＊

私　「いま到着しました。森くんどこ？」
森　「B館2階っす」
私　「ちゃす」

このやりとりから5秒後、王のオーラを放つ森先生と、奴隷オーラ満開のあさあさのじんを発見、無事合流することができた。

私　「こんにちは、あさじんさん。ポシェット良いですね」
あさ　「あああの、いま森さんからフィリアって呼び捨てじゃなくて”さん”を付けろって怒られちゃいました」
森　「ずっとフィリアフィリアって呼び捨てしてんねん。あのね、そういうの本当にやめたほうがいいですよ。せめて ” フィリアくん ” でしょ。」
あさ　「はい・・・あの、僕は世間的にはお世話になってるという設定なんでしょうか？」
私　「ハハハ、キミおもしろいねぇ」
森　「いや世話になってるでしょ。いい加減にしなさい。」
あさ　「　灰　」

あっさじーんは、基本的に他人の99％に対して「こいつ」「あいつ」「かす」「ごみ」などと下品な呼び方を脳内で使っている。
口に出すときは多少は気を使ってるようだが、脳内があまりにも下品すぎてたまに抑えられないことがある。
しかしこういう癖は育った環境が悪いのである。彼はもともと素直な性格というだけなのだ。

15:30　東京11R 発走15分前。
あさ　「ちょちょちょっとトイレ行ってきます！今のうちに！」
私　「今のうちにってあなた見てるだけやん」

私の返しをガン無視し、いつもの膝を一切曲げない小走りでトイレへ向かっていった。
競馬場は混雑しているので、健常者の皆様は走らないようお願いします。

結果。

森　「一応三連複が当たったけど渋いな～」

森先生自身は、レース直前の情報や調教・パドックなど直前の情報を判断して追加購入していたため回収率130％程度。
森先生の予想note通りに買った人は200％ほどの回収率となった。

爆勝ちできずにカオナシのような表情をしていたあさあさのじんに、森先生が声をかける。

森　「あさじんさん、今日はこれだけではないですよ。盛岡11Rの南部杯っていう重賞がかなりの銀行レースです。」
あさ　「えっ！まだあったんですか？！っていうか盛岡って中央競馬ですか？」
森　「いや盛岡11Rは地方の重賞っす」
あさ　「ちち地方に重賞なんてあるんですか」
私　「痴呆の重症？」
森　「それはあさじん」
あさ　「い、いや、そういうリアルなのはちょっと・・・重症ってほどでもないでしょ？」
私　「軽度だね」
あさ　「　ホッ　」
私　「安心するな」
あさ　「　灰　」

森先生いわく、盛岡11Rはいつも森先生が勝っているような穴を狙うレースではなく、ガッチガチの固いレースのため三連単を数発かけるべきだそうだ。

森　「あ、これはもう当たったわ、あとはいくらオッズ付くかってだけ。」
あさ　「は、はい！」
私　「盛岡11Rまであと1時間半くらいあるけど、どうする？東京ドームシティのアトラクション観に行く？」
森　「そうしよう。あ、ちょっと待って、東京12Rちょっと打ちます」

あさあさのじんが乗る猶予もなく、森先生は東京12Rをさくっと購入。
そしてさくっと的中。6万円ほどの投資で13万6千円の回収。

森　「あ～当たったわ。呼吸してたら当たった」

あさ　「ええっ？！・・・やっぱ俺が乗らないと当たるんだな・・・」
私　「そうだよ」
あさ　「・・・・・・」
森　「ほなアトラクション行きましょか」