俳句の時間 2022.01.07
句友さんから教わった通り、季語手帖の季語を
date order(日付順)とreverse date order(逆日付順)の
二方向から攻めている今年。
確かにこれだと作りやすいなあ。半年で終われるし。
一日一句だと物足りないけど、二句くらいだとちょうどいい。
歳末の銀座の犬に無き食慾 長谷川かな女
こんなの読んじゃうと、
歳末のモールの我に無き物慾 要
なんて、粗悪なコピー句が出来てしまう。
物慾どころか、魂の半分以上が中空にある感じで、
特に盛り場に行くと足元がおぼつかないのは本当だった。
これでもだいぶマシになった。
ショッピングモールに来る人々の持つプラスの磁場に触れると、
喪中の心の磁場がどんなにマイナスに振れているのかを突き付けられて、
戸惑うことが多かった。そのたびに
「ここにいる人たちの何人かも言えない痛みを抱えてる、
私だけじゃない、自分に酔うな」
と心でつぶやいて、何とか歩いて用事をこなしたものだった。
そんな時でも、友人が一緒の時は強がりでも明るく楽しい話ができる自分がいて、そんな私を引き出してくれるその友人の存在がとてもありがたかった。これからどこで暮らしていくのかわからないが、友人に会うときは何食わぬ顔して笑って会おうと思う。
つまり、もう会えない、なんて思っていないのだった。
動けるし、金も時間も作れるからね。
歳末の家出友には告げぬまま 要
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