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「友人」

言葉にすると見えてしまうものって、ある。


今思えば、鈍感になっていただけでモソモソと心が揺れている瞬間は何回もあった。

久しぶりに会った君と懐かしさにハグをした時。君が寂しそうに元カノとの関係について話した時。君が彼女欲しいなって言っていた時。楽しそうにバイト先の可愛い人について話している時。人肌恋しい君がくっついていい?って聞いてぎゅっと抱きしめてきた時。君の日記に私が登場した時。身寄りのない私を気遣ってくれた時。合コンしない?って誘ってきた時。ご飯行こうって誘ってくれた時。いつも予定が空いてなくて誘いを断っちゃう私に「そこが○○のラブリーなところだから大丈夫」って言葉をくれた時。

私は彼のいいところを沢山知ってるし、才能に嫉妬しているし、生き方そのものがとっても羨ましい。社不で自由な彼のことがたまらなく愛おしくて、大好きで、受け入れてくれることを知っていて、ちょっとだけ距離を置く。


名前のない関係とは言わない。
はっきり友人だと思ってる。
それ以上でもそれ以下でもない。
でも、ことある事にちょこっとだけ、心が揺れる。ちょっとだけ、モヤってする。
私だけだと思ってた。


「まぁ○○と俺、好き同士だけど結局付き合わなかった、みたいなところあるからなぁ」

私だけではなかったらしい。どれくらいが本心なのかはわかんないけど。
それでも出会い直したかったって言われる事が不思議だった。私も出会い方が違ったら関係は違ったと思う。
私は恋愛経験が本当に少ない上に「女の子」としての自己肯定感がばか低いので、異性からの恋心みたいなのをあんまり信用出来ない上に、ちょっと人に甘える甘えられる程度で恋愛的な「好き」が発生するとも思ってなかった。だから、彼の言葉は自分には結構深く刺さってきた。
あ〜やっぱり好きだったんかなぁ、好きまではいかなくても少なからず気持ちはあったのかもって気づいてしまった。彼と出会った星降る夜の日から約3年半、変わらない関係に安堵だけじゃない感情があったことに気づいてしまった。

でももう過去形だから、今となってはただの友人?

踏み込まなかったから切れない縁って尊いよね。多分。
私の、大学生時代に緩やかに横たわる青春をありがとう。
30歳になってもお互いにパートナーがいなかったら結婚しよう。



ね。




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