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【エッセイ】パーティ

 外に行くと、姉がニャギを膝に乗せて座っていた。母がそれを横に立って見ている。暖かくなって、ニャギは少しやせたみたいだ。
「さ、家に入るか」
 姉が立ち上がってねこを地面に下す。
「あんたは馬屋で勝手にエサ食べて、どっか行きな」
 私たちが歩き出すのに合わせて、ニャギもぬるぬると馬屋に向かって歩いていく。
 私は肌寒いので先に家に向かった。後ろに姉、そのあとに母。
 歩きながら振り返る。等間隔で歩く3人。その後ろに、ニャギ。
「ニャギついてきてるんだけど」
 姉も振り返る。それを見て、母も振り返る。
 一列で歩く姿は、ドラクエのようだった。
 ニャギは結局、裏口のところまでついてきて、そのあとどこかへ行ったみたいだ。
 職業、ねこ。気まぐれだけど、一応仲間ではあるらしい。

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