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レストランにてカルチャーショックを受ける。イギリス出張備忘録vol.4

レストランに着いたのは夜7時頃。レストランは伝統的なイギリス料理のお店(?)らしかった。

まずはみんなで飲み物をオーダー。わたしはこういう場所では基本ビールなので、迷わずハイネケンを選ぶ。料理は、先日肉を食べたので、魚が食べたいなと思い魚をチョイス。
それにしても海外のメニューの難しいこと。魚も数種類あったのだが、名前を見ても理解できないので、スタッフの方に『これはオイリー、これはソルティー、これはノーマル』みたいな幼稚園児でも分かる英語で説明してもらって決めた。ノーマルを選んだ。その後サプライヤーに『それだけじゃ足りないよ』と言われたのでそうかなぁと思いつつポテトも注文した。

後から振り返れば、なぜあの時私は私より体が2倍ほど大きいサプライヤーの『それだけじゃ足りないよ』を鵜呑みにしてしまったのかと思う。多分慣れないクイーンイングリッシュの環境で疲労困憊しており正常な判断ができなくなっていたのだろう。

それはさておき、この料理を選ぶ行為に30分以上かかった。サプライヤーたちはみんな決めるのがめちゃくちゃゆっくりだったのだ。あれもいいかな〜、でもこれも美味しそう、このメニューの料理は何だろう?分からないからスタッフに聞いてみよう、みたいな感じ。

全員の料理が選び終わり、ビールが運ばれた。日本ではないサイズ感だった。多分1人1リットルあったと思う。
大柄なサプライヤーたちは食事が終わるまでの間にそのビールを2杯ほど飲んでいた。

料理を待っている間にサプライヤーと色々話した。私以外みんな既婚者だったので、家族の話をしたのだが、結婚スタイルが様々自由だなと感じた。例えばサプライヤーの1人は若くして結婚してもう中学生くらいの子供もいるけれども、パートナーと籍を入れたのはつい最近とのことだった。他の2人のサプライヤーも離婚経験があり、今は再婚してパートナーと幸せに暮らしているとのこと。特にそのうちの1人のサプライヤーはパートナーをベタ褒めしており、みんなの前で褒めるなんて素敵だなぁと感じていた。

こんな話を体感で40-50分していたと思う。ところが料理が一向に出てこない。料理というか、私以外のサプライヤーが頼んでいた前菜すら出てきていない。日本だと『え、注文通ってる…?忘れられてる…?』と不安になるレベルの時間だが、サプライヤーたちは全く気にしない。
あとから上司に聞いて知ったのだが、イギリスでは外での食事は待ち時間も楽しむものみたいなところがあるらしく、そこでの会話を大切にする文化があるらしい。

日本でだと会話をしつつも料理を気にしてしまうところがあるので、こういう文化は素敵だなぁと思った。(日本ではやろうと思ってもなかなかできないんだろうけど…)

そんなこんなで前菜がようやく運ばれてきて、サプライヤーたちはそれを黙々と一瞬で平らげ、その後また30分ほど談笑し、メイン料理が運ばれてきた。

私が頼んだノーマルの魚料理

写真じゃ伝わりにくいのが本当に残念なのだが、この魚、1枚あたり普通の人間の顔の2/3くらいの大きさがある。それが3枚あった。一見2枚に見えるのだが、めくったらもう1枚あった。魚は揚げられて、バジルのようなネギ塩のようなソースに絡められていた。味は濃く、ビールとの相性は抜群だった。ただ、量が多かった。
その後ミニバケツに入った大量のポテトが来た時に、わたしは気が遠くなった。あまりの量に焦ったせいか、つまみ損ねたポテトをあろうことか上司の水の中に落としてしまった。
徐々にふやけていくポテトを見ながら、『もうイギリス人の言う足りないんじゃないの?は信用しない…』と誓ったのであった。

続く。次からはようやくロンドン編!!

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