日記95 日記にならない身辺雑記

 ずっと気にしていることがある。いちおう日記と題につけているのに、日記らしさが欠けているんじゃないかと。そのときそのときで思いついたことを書いていて、その日そのとき・・・・・・・を記録していると捉えれば、日記といえなくもないが、それでも一般的には、その日にあったことを書いて記録するのが日記であると思われるので、しばしば特定を恐れて日をずらしてまで書いている僕のこれは、果たして日記とは言い難いように思うのだ。以前飛ばし飛ばし読んだ安部公房の『もぐら日記』では考えたことが書かれていることがしばしばあった気がしないでもないので、これでもええやろ日記と言い張っても、という部分はある。しかし、「いやそれはふつう日記とは呼ばんよ」という世間様の声が、僕の内面から聞こえてくる。この内面からの規制の声や自分のこと、たとえば自分史的なsomethingを書けないことについては、そのうちちょっとVTuberを引き合いに書くかもしれないので、もし見ている人がいればご理解ください。
 自分にあったことを他人に知らせたいという気持がまるでないから、この「日記」もいまひとつ日記らしくないし、盤外ではInstagramのアカウントが塩漬けになり、面接であなたのことが何にも伝わってこないですよ、と遠回しに指摘されたりする。結構な不幸を呼び寄せている気がしないでもない。

(2023.12.13)

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