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ネパールの美しき農村と美しき人々

ネパールといえば世界の屋根ヒマラヤだが、まだインドに近い南部の平野部は、民族言語宗教ともにインドとほぼ同じヒンドゥー文化。

しかし明らかに雰囲気が違う。

僕を見ていたずらっぽく笑う少女。

年少の子が僕の自転車に触ろうとしたら、年長の子がやめるように注意した。

なんだかインドと全然違うぞ。

とある家に招かれて、ごちそうになった。
近所、家族、親族が続々と集まってくる。

イギリス領インドは現在のパキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ミャンマーも含んでいたが、ネパールは含まれていなかった。
それでも観光業のためだろうか、英語の通用度は高い。
田舎の農村でも、若者は英語を話せる。

好奇心いっぱいの目でガンガン質問攻めしてくる。
「どうぞ食べて食べて」と言いながらも、食べ始めるとまた質問の嵐が始まるので食べられない。

「ネパールは好き? 日本とネパールどっちが好き? どっちも? どっちかひとつに決めて!」

まだ入国して数日なのに、祖国を上回るほど好きになるというのはちょっと無理だなあ。

「なにかちょうだい!」
「お金ちょうだい!」
「iPadちょうだい!」
「カトマンズに行くんだったら服を買ってきて!」

元気があって大変よろしい。

「結婚して! 日本に連れてって!」

「年齢なんて関係ない! 国籍も関係ない! 大事なのは、カーストよ! あなたのカーストは何? ねえ教えてよ!」

ちなみにこの娘、15歳。
もし日本で僕が15歳の少女に言い寄ったりしたら、即通報されて社会的に抹殺されるであろう。
日本はそういう国だった気がする。

インドと同じ文化圏なのに、国境を越えただけで、まったく別世界。
国民性って不思議なものだ。

子供の国、ネパール。

ガンガン来る。

インドの無言の包囲網(しかも全員男だった)とは大違い。
こんな風に包囲されるなら、悪くない。

「写真撮って! 写真撮って!」と、もーうるさい。

楽しいねー。

食文化もインドに近い。
インドでターリーと呼ばれていた定番カレーセットは、ネパールではダルバートと呼ばれる。

正直、これは好きになれないし、腹も膨れない。
しかしネパールでは、うんざりするほどこいつをあてがわれる。

昼も夜も、「写真撮って! 写真撮って!」

日本だったら完全にアウトの通報案件。

「経済水準の低さ=貧しさ」ではない。
そう感じさせる場所が、世界にはいくつかある。

笑顔があり、穏やかで楽しそうだ。
機械工業化されていなくても、近代文明利器が導入されていなくても、自然に恵まれ、自立した豊かな生活。
そこには、我々が忘れてしまった幸せがあるように思える。

あちこちで見かける巨大ブランコ。

ネパール、いいね。

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