見出し画像

幸福感を持ちながら働く方法

同じ仕事をしていても、その仕事に対して幸せな気持ちで取り組んでいる人と不幸な気持ちで取り組んでいる人がいます。
なぜ、人は同じ仕事であってもこのような反応を示すのでしょうか。
米イエール大学経営大学院教授のエイミー・レズネスキーによると、仕事をする人は「ジョブ」「キャリア」「コーリング」の3タイプに分けられると言っています。

「ジョブ」は仕事を「単なる労働」と考えている人たちです。働く理由は「報酬」で、仕事は好きではなく休憩や休日を楽しみにしているタイプです。

「キャリア」は、働く動機を「経歴・地位・名誉」としている人たちです。より大きな権力や良いオフィス、より大きなプロジェクトを求めており、今の仕事を「より素晴らしい何か」への踏み台と考えています。

「コーリング」は今の仕事が好きで、「この仕事が好きな理由」も明確で、「自分の仕事は社会の役に立っている」「自分の仕事には意味がある」という確信が働く動機になっている人たちです。

予想がつくと思いますが、仕事を行う上で最も幸福度が高いのは「コーリング」です。この状態で働く人は大きなストレスを感じる事もなく、前向きな気持ちで仕事と向き合えるからです。

それでは、今の仕事を「ジョブ」や「キャリア」と考えている人は転職でもしないと「コーリング」にはなれないのでしょうか。
実は転職などしなくても今の仕事を「コーリング」の感覚で行える「ジョブ・クラフティング」という方法があります。

ここでは、2つの「ジョブ・クラフティング」の方法を紹介します。

①仕事で関わる人の数を見直す

仕事にやりがいを感じる事ができない理由として、「自分の仕事が人の役に立っている」という実感がいまいちない。という事があげられます。
表舞台に立つような仕事であれば、反響や感想を感じやすいですが、日々同じことを繰り返して、業務に関わる人が少ない場合にはやりがいや意味を見出す事が難しいのは当然です。

そのような場合には、あえて他部署の人と交流を持つ事をおススメします。
自分の業務と関連のある他部署の人と交流する事によって、自分たちの業務がどんな形で役にたち、必要とされているか理解でき、やりがいや責任感につながっていくでしょう。

また、他部署の人と交流するのが苦手だという人は仕事で扱っているモノやサービスで届くまでにどれだけの人の手を経るのか、調べてみる事をおすすめします。
例えば一台の車を作るには約3万点もの部品が必要と言われています。
仮に車のねじをつくっている仕事に従事しているとしたら、それだけでは何の役に立っているか想像するのは難しいですが、単純にねじをつくっている先に3万以上もの人が関わっていると考えると大きな仕事だと感じられないでしょうか?

②仕事の「意味」を拡大する

キャリアに関する有名な話でイソップ童話から引用したレンガ職人の話があります。

教会をつくるためにレンガを毎日積み上げている3人の職人に、「あなたは何をしているのですか?」と聞くと、1人目は「レンガを積んでるんだよ。親方の命令で仕方なくやっているんだ腰も痛くて大変だ」と答えました。2人目は「レンガを積んで壁をつくっている。食べるためにやっているんだ。仕事があるだけましだよ」と答えました。3人目は「教会の大聖堂を作っているんだ。この大聖堂が完成したら、多くの人がここで祝福を受け、救われるんだ。この仕事に関われて光栄だ」と答えました。

まさに、3人目はコーリング感覚で働いている人といえます。私たちの仕事は、犯罪に関わるような仕事でない限りは必ず、誰かの役に立っています。自分の仕事は「誰の」「どんな」役に立っているのかを考える視点を持ってみましょう。直接であれ間接であれ自分の仕事が誰かに貢献している事を一度でも実感できれば、コーリングの感覚は芽生えてきます。

この2つの方法は今日からでも実践できるシンプルな方法です。仕事に対してやりがいを感じられなくなっている方は一度試してみてはいかがでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?