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【読書記録】夜と霧

自分の考え方に大きな影響を与えた一冊があります。

精神科医であり、心理学者でもあったヴィクトール・E・フランクルが書いた「夜と霧」は「無人島に一冊だけ本をもっていけるとしたら、この一冊」と断言したいくらいに大好きな一冊です。

内容はユダヤ人であるフランクルが体験した、強制収容所での体験記になります。第二次世界大戦下でのドイツ軍による強制収容所の悲惨さは様々な資料から知ることができますが、実際に収容されて生還したフランクルの手記は、心理学者の視点から描かれており「極限状態に置かれた人間とはどのような存在になるのか?」ということが分かる一冊です。

フランクルは悪名高いアウシュビッツの強制収容所をはじめいくつかの収容所にも連行され、そんな中で両親や愛する妻。多くの友人を失っています。
個人的には、最初の選別シーンでは人間の命の軽さと運命を分ける瞬間のあっけなさが特に印象に残っています。

そして、この本を読んで私は4つのことを学びました。

①人間は天使のような存在にもなれるし、悪魔のような存在にもなれる
②極限状態にあったとしても、ユーモアがあれば人の心は死なない
③人を殺すのは環境ではない。自分自身から生まれる「絶望」によって人は死んでしまう
④人生に「なんでこんな人生なんだ!」と問うのは間違っている。私たちこそが人生から「この状況で君はどう生きる?」常に問われている存在である

詳しくは本書を読んでもらえればと思います。
内容は濃密で、読み終わった後には自分の人生について再考させられるような強烈な一冊です。


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