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【プロの俳優・声優になりたい!】けど、演劇を始めるのに遅いってあるのだろうか?

こんにちは。演劇・エンタメ分野をビジネス視点で語るAsakawaです。

私は自己紹介の通り演劇・エンタメ業界をビジネスと絡めて記事を書いているわけでありますが、ビジネスマンとしての自分だけではなくちゃんと俳優・声優としての訓練、経験を数年間積んできたので志望者がまずは知りたがるような演技が上手くなるための記事もまとめております↓

これらの記事も今となってはもうけっこう前に書いた記事なのですが、ありがたいことに今でもチラホラアクセスされているようで、中には中高生の方と思われる方からのスキも貰っています。

中学生、高校生のうちから演劇に興味を持つってやっぱり部活で演劇部がないとあんまり縁がないような気もしているのですがそれでもプロの俳優・声優になりたいと思っている人は今もそれなりにいるのは事実です。

そこでふと思いました。『演劇』を始めるのに『遅い』年齢ってあるのだろうかと?

ここでいう『遅い』とはタイトルの通り『プロ』になりたければ、遅い年齢とはあるのだろうか?という意味になります。

そういう眼でこの世界を見渡す限り基本的には『ない』と直ぐに結論を出すことができました。

だってこの手の世界を目指す人を対象にしている専門学校や養成所をみれば分かりますが入る前の『演劇経験は不問』としている所が殆どです。

こういう場所って多くは高校卒業してから、特に声優になりたい人は入るだろうと思われるのでつまりは、

「18歳まで演劇経験が無くても心配しなくても良いです」と言っているに等しいと思います。

これって他の分野で考えれば随分、間口が広いなって思いません? 笑

特にスポーツと比べるとそれが顕著でしょう。

プロスポーツ選手になりたければどんなに遅くても『小学低学年まで』に始めないと遅いと言われています。

小学4年生、5年生から始めても「おそらくプロにはなれないと思うよ・・・」と言われていまうわけですね・・・。

音楽でもピアノだとプロとしてやっていけるのかどうかは割と早い段階である程度の判定ができてしまうそうです。

私が通っていたボイストレーニングは音楽教室としても運営していたのですが、たまたま小学5、6年生くらいの女の子がピアノを弾いていてその母親が「うちの子供はプロとしてやっていけますでしょうか?」みたいな感じで講師の方から診断受けている場面に遭遇したことがあります。そこでは・・・、

「う〜ん、いいものは持っているんだけど、ちょっとプロとなるとどうなんだろうな〜」というやり取りをしておりまして、どちらかと言えば難色を示していたので、あぁ〜もうこのくらいの年齢でプロになれるのか否か決まってしまんだと思いましたね。

将棋や囲碁なんかも小さい頃からやっていないと無理だろうという風潮はありますよね。

このように『プロになる』って分野によってはかなりシビアで、幼い頃に触れられる機会が有るか無いかみたいに運要素もあるし、プロを目指して必死に努力をしても残酷な通告を受けて涙をのむ人もたくさんいるだろうと思われるわけですが、

演劇に関しては不思議なことに誰かが「あなたはプロになれません」と明確な基準を持って言ってくれる人ってそうそう見つからないし、先に言った通り高校生まで演劇の経験が無くてもうOKなんて言われるくらい呑気に過ごしてても受け入れてくれる世界なんですよね。

演技』も極めようと思ったら相当な訓練、稽古を積まないと到底無理だと経験者は断言できます。1年、2年くらい学んだくらいじゃとりあえず知識だけは身に付けたくらいの成長しかできないと思います(一部の天才は除く)

それにこれらの分野は一生修行と言われるので終わりはないのですけど。

それでも、演劇はなんで始める年齢は問われないのだろうと考えた時に一つ私なりの仮説が出てきました。

それが・・・、

演技というものは年齢によって演じられる役が変わってくるからではないか?

という仮説です。

当たり前ですが20歳の俳優・声優さんに年齢が40代、50代と推測される役が振られることはないでしょう。(あるとすれば専門・養成所内で行われる稽古、公演のみ)

それはなぜなのか分かりやすく説明すると、
それだけの人生経験を積んでいないから無理だと判断されるのです。

たとえどんなに天才だと言われていたとしても、回ってくることはありません。20年以上の人生経験の差を技術や才能だけで埋めるのは不可能と言っていいです。

そもそも実写の俳優だと見た目の問題からして厳しいとなることでしょう。

これが先述したスポーツや音楽、将棋・囲碁の世界ではどうでしょう?

もちろん年齢を積み重ねる事によって出る厚みや味というものはあるでしょうが、実力があるなら年齢に関係なくレギュラーの座を掴めますしステージに立てます、若くても圧倒的な実力があるなら頂点に立てると藤井聡太さんが実証してくれています。

特にスポーツは選手寿命が短いので上手くて若いほど良いという価値観です。

が、演劇の場合は若くて演技が上手くても登場人物がみなイケおじばかりで適した役が台本上に存在しないのであれば配役されることはありません。

さらに高校生の役も流石に三十路に達するとそろそろ回ってくることはなく他の若い俳優にバトンタッチしなければいけない時期が来ることでしょう。

演劇って歳を重ねると、これまでやってきた役が出来なくなって、これまで出来なかった役が出来るようになるという側面があるのです。

出来なかった事が出来る様になるだけではなく、逆に出来た事が加齢による衰えではなく出来なくなってしまうのが面白い所だと思います。(声優だと顔出しはしないので声の印象次第では50代、60代になっても小学生を演じさせてもらえるというかなりカオスな世界ですが、人手不足ではなくなった今ではそんな配役はもう稀になったでしょう。あるのは一部の長寿アニメのみに絞られます。それでも30代が高校生を演じるなんて多分にあるので声優は人の循環、世代交代が俳優以上に遅いですよ。つまり若手のチャンスが少ない、こんな話題になると本題から逸れるのでここまでにします💦)

いくら小さい頃から演技を始めて、子役として活躍しても子役ができる期間は短いです。ある年齢を達したら出来なくなりある意味リセットされてしまう部分があります。

これで、高校生から俳優活動を始めた人の方がそれまでに「リアルな学生生活を過ごしてきた」なんてアドバンテージから、その子役から活動してきた人より自然な高校生が演じられて次の狙うべきポジションを確保できなかったなんて事態も大いに起こり得ます。

上手い演技が出来るかは技術や知識も大事だが、それまでの人生経験がものをいう、

はい、要はここまで普通にその人なりの人生を過ごしてきただけでもそれがそのまま演技に生かすことが出来る分野が『演劇』だからこそいつから始めても、その人の年齢や見た目に合った役が振られるので意外とさまになった演技が出来てしまうと私は考えます。

私が演技指導をするなら台詞を言う際に、
演技しようとか余計な事は考えないで普段会話をしているような感覚でリラックスして言ってみて」みたいなアドバイスは間違いなくすると思います。

普段の生活で会話をしているような感覚で、

『基礎編』のカテゴリでは演技とは人間の『生活日常を再現する』ことだと一つ定義しています。

舞台上で、カメラの前で人間の生活がそのまま再現できるだけで凄いと言っているわけですが、

言い換えるなら、
あなたが普段の生活でしていることがそのまま演技に生かすことが出来ますとも言っております。

これって、
私達は生まれた時から演技の訓練をしていますって言っているようなものなんじゃないでしょうか?

それを意図的にできるように、自由自在コントロールできるようにするために訓練、稽古が必要だと考えております。

なので演劇の世界はいつ何時入ってきても大丈夫と言われるゆえんは「あなた自身も役の一人」としてこれまで演じてきた土台があるからこそだと思い至りました。

演劇はいつ始めても大丈夫なので、年齢は気にせず興味を持ったのであれば飛び込んでみてください!(※ただし、飲み込みの速さという意味ではやはり若い人の方が有利になるでしょう)

とは言うものの・・・、

あまり遅いと教えられたことを理解するスピードなどに差はあれど、演劇はいつ始めてもOKなのは確かにその通りなのですが、

これまで私の投稿ではこの世界のシビアな現実を散々書いてきましたよね😓

俳優・声優のプロになりたい=これを仕事にして生活していきたいのであれば、やはり他と同じようにシビアな制限時間はあるのではないでしょうか?

志望者の方は有名になりたい!という欲求も少なからずあると思います。

というかこの手の仕事をすれば自然と仕事の規模に応じて知名度は上がってくるはずです。大勢のお客さんに向けてパフォーマンスをする仕事なので。

ある人を無名から有名にさせる!

これを成し遂げるにはどれだけ大変な事かを考えれば、まずはそんな大勢の人の面倒は見られないとマネージメントする側は思っている事でしょう。

この人に決めた!」と運よく白羽の矢がたった選ばれた、多くても数人を集中的に売り込んでいきます。

俳優の世界だとそれを決めるのは年々早くなっている印象を受けます。

ふとメディアに出ているある俳優さんの経歴を見ると小学生、中学生の時にオーディションを受けて合格したって人が多くなっていますし、高校生の年齢はアイドル活動をして知名度を上げてそこのグループを卒業したら俳優活動に転身したなどもよく聞きますよね。これは近年、個人的にはなかなか良い戦略だと思いました。

小学生〜高校生のうちに芸能界へ入って売れていく・・・、

あれ、一気にけっこう早くなりましたね・・・笑

声優だと昔は専門学校〜養成所を経てそこから優秀者を事務所に所属させて20代後半くらいで人気者になれたなんていう人は珍しくなかったので、そんな歴史がある世界はまだ演技の訓練を数年受けてからという猶予があるかもしれませんが、それでも20代後半になっても事務所に所属できない、現場経験が少ないともう遅いなと売り込む対象からは外されます・・・。

対象年齢が22歳以下、25歳以下のオーディションというのは非常に多いです。事務所所属オーディションだと殆どこの年齢制限が設けられるのではないでしょうかね?

この現実を見ても分かるように無名から有名にさせるのであればやはり年齢制限はあります。

さすがに20代後半、30代になってから売り出すのは難しいというのが共通認識としてあるのではないでしょうか?

ということで演技自体はいつ始めてもプロの現場に立てることは確かに可能かもしれないが現実問題、報酬を貰って生活できるまでに育てるのであれば早いうちから決められてその人を中心に仕事を回すというやり方をすると思うので、やはりモタモタはしてられないとは思います。

タイムリミットはどんなに遅くても20代前半までと思っていただければ。

しかし、それは無名から有名にさせるのであれば事務所側は早い内から決めていくであろうという話であって、その年齢の壁を取っ払ってくれる経歴があります。

それが、

既にある程度の知名度、人気を得ていることです。

はい、事務所にとって一番苦労するのは実力を身に付けさせるではありません。ある無名の人物を有名にさせることです。それには色んな根回しをしたり交渉をしてメディア露出を果たさないといけません。

その一番の苦労をしなくて良いのであれば年齢関係なくうちの事務所に所属しませんか?それどことかうちの作品に出演しませんか?とオファーが来ることでしょう。

引退したスポーツ選手がのちに芸能人になれるのはこの知名度が抜群だからです。だから演技経験がなくても俳優業もやらせてもらえますよね。

知名度、人気さえあればいくら演技経験が無くても、ブランクがあっても俳優や声優をやらせてくれるのもまたこの世界の特徴です。

それを可能にしているのは先述した通り、

演劇はいつから始めても遅いというのはないから、あなたの年齢に、キャラに応じた役が振られるであろう、

という側面を持ち合わせているからではないでしょうか?

演劇自体からは離れていても、その分の人生経験を積んでいるのであればまたあの頃は出来なかった演技ができたり、別の世界に触れて視野が広まったなど実はプラスに働くこともそれなりにあります。

あなたの送ってきた人生を、生まれ持った人間性を、これまでの経験を生かすことができる、技術や知識だけではなく「あなた」という一人の人間を総動員して挑むのが『演劇』だからこそいつでも入ることが出来るのではないでしょうか?

そんないつでも、誰でもできてしまえる『演劇』はやっぱり不思議な世界ですね。

最後に、こんな風にいきなり未経験でも条件さえ合えばやらしてくれるのが俳優・声優業です。

こういう世界である以上は最初に演技を何年も集中的に勉強する意義は残念ながらそこまでありません。早いうちから演技の勉強をしているというのは、してない人に比べて大きなアドバンテージがあるとはなりにくいからです。

このnoteではそれよりも自分という存在を内外に売り込むことに力を入れてはどうか?と提案しております。

それはマーケティングと言ったりして、ビジネスの分野へと移っていきます。

スムーズに事務所に所属できて売れっ子にするべく仕事を貰っているという待遇になれば良いのですが、ほとんどの人はそうはならないので自分の道は自分で切り開く力を持つためにはこういった学校やレッスン教室では教えてくれない分野の知識が必要になっていきます。

タイムリミットである20代前半を過ぎても諦めきれない人であれば尚更、自分で自分を売りに行かなければいけません。

演技上達の他にもビジネス分野のアドバイスをしているのが当noteになりますので是非、他の記事にも目を通してみてくださいませ!

では今回は以上になります。ここまでお読みいただきありがとうございました。


現在「自分のビジネス」を構築中なのでこれはためになったと感じてくれましたら是非サポートをお願いします!