落ちてしまったオーディションにどう気持ちの折り合いをつけたらいいのだろう

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朝木ちひろです。

noteで2020年振り返りをする間もなく2021年になってしまいました。

2020年、激動の1年でした。

でもそんな中、憧れの方とお仕事できたり、今まで演ったことのない役に挑戦したり、初めての分野(声のお仕事)に奮闘したり…色々なことに取り組めた1年でもありました。

忘れてましたが…あんなに恐れていた30歳になった年でした笑

30歳になることに怯えていた2019年はなんだったんだろう…というくらいあっけなく30歳になりました。

なって思ったこと…「あれ!?思ってたより30歳でこのキャラってオモロいかも…?」

そう思えたのは、2019年に必死で、必死で「20代の自分」に爪痕を残そうとしていたからだと思います。そして当時は思えなかったけど、多分、残せたからなんだと思います。

私は毎日のようにオーディションにエントリーします。そして毎日のようにオーディションに落ちます。

そっか、次頑張ろう!ってすぐ切り替えられる時もあれば、悔しくて悔しくて暫く落ち込むこともあります。


とある作品で希望していた役と違う役に配役されたことがありました。

それでもその作品には出演できるわけだし、自分の頂いた役を全うしようと自分なりに頑張りました。

打ち合げで、希望していた役に配役された女優さんを初めて見ました。

そこで思わず声に出してしまった言葉


「本物だ…」


まだ一言も喋っていない、そこはオーディション会場ではないのでその方は役に合わせて来たわけでもない。

でも紛れもなく、その方は私が台本で読んでその役で想像していた空気を纏った人だったんです。私にはない空気を。

そうなんだよな、そういうものってあるよなぁ…


オーディションには落ちたけれど、後日「別の案件なんですがこっちのオーディション来てみませんか?」と言っていただけて、そこで役を掴めたこともあります。

1年半越しの現場で落ちたオーディションのことを覚えていただけていたこともあります。

だから、私は私の強みを見つけて、それを伸ばす努力をして、オーディション本番で思いっきりそれを見せつける。

そうやって転んでも転んでも立ち上がってまた次の戦いに挑むしか無いのです。

先程「本物だ…」と思った女優さんは、その女優さんにしか出せない空気感を持っていたんです。私もそれを作り出していけばどこかでガツンとハマる、そしてその振り幅をどれだけ大きくするか…これが私の課題です。

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と、まぁここまで綺麗なことを言っておいてなんなのですが…私には史上最悪にカッコ悪い終わり方をしたオーディションがあります。

はい、ミスi D2020です。

私は本気で大賞を狙っていました。

先程書いたように私は「20代最後」というワードに酷く焦りを感じていたので、ここで爪痕を残さないと自分はダメになる、くらい思ってしまうまで追い詰められていました。

「VoCE賞」「フェアプレー賞」で名前を呼ばれた時、涙が溢れて来ました。隣に座っていた青矢修ちゃんが「おめでとうございます!」と背中をさすってくれました。

2つの賞、本当に嬉しくて泣きながら花道を歩き、泣きながらスピーチしました。

でも、私は3つ目の賞を最後まで諦めてなかった。

最後にもう1度、名前を呼ばれるはず。そう信じてお守りを握りしめて祈っていました。


結果、私の名前は呼ばれませんでした。

授賞式に来てくれたマネージャーに「ごめんなさい、大賞とれませんでした」って言ったら「2つも賞獲れたね、頑張ったね」って言ってもらえました。

でも、不甲斐ないって思ってました。

楽屋に戻り、いろんな人とお話して、写真とか撮って…でも私の心の中には「大賞を取れなかったんだ」という現実が鉛のように心の中にズンっとのしかかっていました。

そして、イベントが終わり、私は中々帰る支度が出来ずにいました。まだ気持ちの整理がついてなくて。

楽屋に戻ると青矢修ちゃんから「お先に失礼します。色々話してくださってありがとうございます。授賞おめでとうございます」と小さなメモが置いてありました。

すごく嬉しかった、胸が熱くなった。


でも私は言えなかったんです。

楽屋を出る時に、私より大きな賞を獲った方に激励の言葉を。

「今日はお疲れ様でした。お先に失礼します」

笑顔で言えたと思います。


でも、あと一言が言えなかったんです。

「授賞、おめでとうございます」

…カッコ悪かった。

カッコ悪すぎて帰り道泣きました。

賞を獲れなかったことよりも何倍もカッコ悪く感じました。

でもそうやってぐしゃぐしゃになった経験、これを20代最後にできて良かった。

1年経ってこう思えるようになりました。

挑戦した、自分の出来ること思いついたことなんでもトライした、涙で化粧がボロボロの顔で家に帰った。

当時は辛かった。

でも、見ててくれる人はいっぱいいた。

ミスi Dを通して私を知ってくれた人もいて沢山お話をしたし、

今年ミスi D2021を受けている木本夕貴ちゃんとはミスi Dの話をして打ち解けて仲良しになれました。

オーディションで沢山アピールもしたのでお仕事にも繋がったと思います。

あの時のめちゃくちゃカッコ悪い自分は2019年に置いてきて、2020年頑張れました。

でも置いてきたけど忘れない。めちゃくちゃカッコ悪い自分を忘れない。

今日もオーディション1つ落ちました。

でもそれが終わりなわけないから。

そうやって私はまた次のオーディションに挑むのです。

2021年始まったばかり、沢山の「勝ち」を掴みにいきます!


朝木ちひろ

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