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本の棚卸し:003 「体はゆく」 第3章〜リアルタイムのコーチング

体はゆく」の第3章の紹介です。
ここでのキー・コンセプトは、リアルタイムのコーチング
時間的のみならず空間的なその場の運動指導(コーチング)
についての話です。

リアルタイムのコーチング

ある技能を指導する場合、多くは言葉によるコーチングが
行われます。

しかし、運動が終了してしまってからの指導では、
後から再構築することが難しくなってきます。

できればその場で(空間的に)、その時間で(時間的に)
行われることが望まれます。
それがリアルタイムのコーチングです。

それを可能にするさまざまな技術;テクノロジー;の中でも
画像処理の手法紹介がここで取り上げられています。

空間的な渦中(オンサイト)

前章では、
変動性の中の再現性ということが取り上げられていました。
まさにその場所、環境と言い換えてもいいいのですが、での
運動の再現性を図る上では、
実験室上での動きでは実際的ではありません。

例えばスキー滑走のように、条件が刻一刻と変化し、
同じ環境を提供することが困難な場合もあります。

ここでは、ラグビーボール自体にカメラを取り付けた、
ボールカメラとその画像処理いう技術を紹介しています。
ボールの視点から見た映像ということになります。

要はその渦中での動き(人も物も)を把握する技術です。
自分の体に装着して自分の動きを瞬時に見せてくれるモノアイ
という機器も紹介されています。

時間的な渦(リアルタイム)

もう一つの渦中が時間的なものです。
まさにリアルタイム

例えばゴルフのスウィング指導などでも、
実際にクラブを振った後にコーチが色々指摘する、
あるいは後でビデオ画像でチェックする、
というのが一般的です。

しかし、
ここでは大変面白いテクノロジーを紹介しています。
それは影(シャドウ)の利用です。
バーチャルシャドウとして紹介されています。

ゴルフスウィングを影で表し
(これもテクノロジーで制作しています)、
もう一つその人の体型等に合わせた理想的なスウィングを
これもまた影として見せます。

その両者の動きの差異を目で見て感じ取り、
瞬時にスウィング修正・チェックが可能となるという技術です。
お手本を示すというよりは、理想の影をターゲット(標的)として
追っていく感覚になるようです。

また、
バーチャル空間では時間を遅くしたり速めたりと、
時間の流れを変えることができます。
それを利用したスピンポンなども紹介されています。
詳しくは本文を参照してください。

この章では、
さまざまなテクノロジー、中でもAIやVRを利用した画像処理技術
を利用して、できるだけリアルタイムでのコーチングをする例が
盛り込まれていてとても興味深かったです。

なお、この第3章に関しては
Podcast番組
トーク・オン・エクササイズ 207(307)」の方でも
話題にしていますので、是非そちらの方もお聴きください!

ここまで読んでいただきありがとうございました。
ではまた次回に。




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