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出会いと別れは、光と影のように



「出会いと別れの季節ですね~」

仕事中、ふいに隣に座っていた人からそんな声をかけられてキョトンとしてしまった。

あぁ、うん、そう、ね。
と、歯切れの悪い生返事をしながら、そういえばそうだった。春ってそう言われていたんだった。でも、全然ぴんと来ないなぁ。なんてことを思っていた。


あまりにも日々、出会いと別れがありすぎるせいかもしれない。特にこの1年、ほんとうに目まぐるしく出会いと別れが訪れたのだった。

純粋に「初めて出会った」ひともたくさんいたし
ずっと続いた関係が、違う形に変化したりもしたし
この世で会うことができなくなった人もいたし

行ったことのない国に行き
やった ことのない取り組みに関わり
しがみついてきたものから少し距離を取り

1年を通して、出会ったり別れたり、しっぱなしだった。

それだけ、自分が動いている、ということなのだろうと思う。出会いと別れのバリエーションが豊かになってきているというか。


何かとの「別れ」のたびに、自分の中の、あるシーズンが終わったのだな、と思う。春夏秋冬とは全く別の、自分の人生における「季節」ということ。
春だから、とか、新年度だから、とかそういうことに縛られなくなって、自分の時間感覚で生きるようになっているのだとすれば、私にとってそれは、とても喜ばしいことだ。


出会いと別れは、光と影のように2つで1つのもの。出会いがあるから別れるし、別つものがあるから新たな繋がりが生まれる。光のようにキラキラした出会いもあれば、影のように肌寒さを連れてくる出会いもある。光のように眩しくて疲れてしまう出会いもあれば、影のようにそっと安らぎをくれる別れもある。


いつで もそこにある、出会いと別れに、繊細に気が付ける自分でありたい。

四季が世界を彩るように
そのたびに、傷ついたり、励まされたり、嬉しかったり、さびしかったり、を繰り返すことで、毎日は、きっと豊かに彩られていくのだと思うから。

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