目元のあたりがよく似てた
バイトに向かうべく玄関のドアを開けると、そこにはサンタクロースの幽霊が立っていた。聞くところによるとこの季節はずれのサンタクロース、二十年近く前に死んでしまったのだという。そのせいで君にプレゼントを渡しそびれてしまったんだと申し訳なさそうに眉を下げた彼の顔にどことない既視感を覚えながら、はてさて子どもの頃私は一体何を欲しがっていたのだっけと記憶をまさぐっていると、大きな手が白い袋の中から黒々と光る拳銃を取り出した。そうして私が驚いているうちにメリークリスマスとにこやかに告げて