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4月から看護師になる皆さんへ

どうも、ナースあさみです。

私も看護師になって早10年…!

いまだに採血をたまに失敗しますが、中堅を通り越してベテランの粋に入ってしまったようです。

さてさて。4月から看護師になる方が5万人くらいはいるはずなのでその方たちへ向けて、私のこの10年の学びを書いておこうと思います。


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4月から看護師になる皆さんへ。

まずは国家試験、お疲れ様でした。
きっといろんな人から

試験が終わってからの1ヶ月が人生最後の長期休みだからしっかり遊びなさいね!!

と、言われたんじゃないでしょうか?

ただ、実際にはそんなことはありません。

休みたい時に休んでください。
もしくは、休まざるを得なくなります。


ここで、私の入職同期の話を少しさせてください。

1年目に休暇を余儀なくされた人が3人いました。

同じ病棟に配属された6人のうちの3人です。
約半分と考えるとかなりの数ですよね。

一人は過労から急性肝炎になり2週間入院、1ヶ月休職。
一人は心を病んで2週間休職。
もう一人も激務で体調を崩し、10日間ほど休みました。

これだけでわかるように看護師という仕事は心身ともにヘビーな仕事です。いまだに3Kと言われたりしますが、危険、汚いは置いといて、やっぱりきついは当てはまるんじゃないかと思います。

医師からは怒鳴られ
患者からは暴言・暴力を浴び
患者の家族からはクレーム
先輩からは指導という名のお説教

これが毎日のように続く時期が私にもありました。さすがに私も参ってしまい、食べ物の味がわからなくなりました。看護師になって最初の冬でしたね。

ましてや就職してすぐの時期は慣れない人間関係、新しい職場、何もわからない仕事。このようなプレッシャーやストレスに潰されてしまう人は少なくありません。そういう人をたくさん見てきました。

どんなに素晴らしい志があっても、身体と気持ちが追いついてこないと働き続けることは難しい。

だから、あなたが患者になる前に休んでください。

看護師の離職率は高いと言われています。特に、新入職者の離職率が高い病院や施設は注意。新人を育てるリソースが足りないからです。

こう書くと看護師として働くことが怖いと思うかもしれません。ただ、これだけは言っておきたい。


離職する看護師よりも、働き続けている看護師の方が圧倒的に多い。

こっちが事実です。

生活のため
お金のため
家族のため

人によって看護師を続ける理由は様々。でも、一番の理由は看護が好きだから。これに尽きると思います。

でも、やっぱり過酷な仕事のひとつでもあると思います。だから、雇用形態や通勤や待遇など、自分の働く条件をしっかり考えることが大事だと思いますし、自分が倒れる前にちゃんと休んでください。

ブランクがあっても、ニート期間があっても、看護師の強みは再就職先がたくさんあるところ。高齢社会のこのご時世、国家資格を存分に活かしましょう。

私に話をすると、3年前にいわゆる臨床の第一線である大学病院を辞めました。もう業務内容と人間関係に疲弊してしまったんです。

この病院を辞めようと思った一番の決め手は、同僚が妊娠した2週間後、胎児の心音が止まってしまい中絶手術が決まった時

なんでこのクソ忙しい時に妊娠する上に、あげくに中絶だなんて…シフトの組み替えが大変じゃない!

と、ナースステーションで言い放った上司の一言でした。

あ…もうここには居られないって思いましたね。

その後はふらふらしていましたが、臨床に戻りたくてまた病棟看護師をしています。今の病院は3年目。看護って楽しいですよ。

私は今後、看護師という仕事をメインにやっていくかはわかりませんが、臨床との接点は必ず残しておくつもりです。患者さんとの関わりが一番楽しいし、一番の学びだから。


そうそう、新人看護師にはプリセプター(担当の先輩看護師)をはじめ様々な指導者がつくと思います。けれども、一番の教えてくれる人は患者さんです。

自分がやった看護・ケアの反応はすべて患者さんから返ってきます。

いいケアをしたら患者さんが元気になるし、ケアを怠ったら患者さんの具合が悪くなります。

しかも、医療の特徴だと思うのですが明日でいいやが通用しません。明日には、患者さんがこの世からいなくなっているかもしれないからです。

だから、今、この瞬間がすべて。

あとね、仕事の中でいろんな人の人生を味わえます。事実は小説より奇なりを毎日実感できるんです。発信できないネタもたくさんあります。私はこれがたまらなく好き。

論文では、新人看護師たちがやりがいを見つけるのは難しいと言われています。でも、無我夢中で働いているうちに看護って楽しい!看護っておもしろい!そう思える瞬間が、必ずきます。

きっと、看護師を続けているみなさんなら、わかってくれるはず。


ちなみに、私の入職同期たちは、結婚したり出産したりしているけれど、今もみんな看護師を続けています。中には昇進した人もいます。


看護って、いいものよ。
こういう人がもっと増えたらいいな。

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