「不妊治療の延期を」日本生殖医学会からの声明を受けて感じたこと
新型コロナウイルスの脅威、つい先週までは少し他人事のように思えてしまっていた部分もありましたが、仕事の中でも感染の報告を聞くことが増え、ついに迫ってきたなと感じています。
そんな中での、このニュース。
4月1日、日本生殖医学会が次のような声明を出しました。
国内での COVID-19 感染の急速な拡大の危険性がなくなるまで、あるいは妊娠時に使用できる COVID-19 予防薬や治療薬が開発されるまでを目安として、不妊治療の延期を選択肢として患者さんに提示していただくよ
う推奨いたします。また、既に調節卵巣刺激を開始し採卵を予定している患者さんについては、胚凍結の上で上記の状況を踏まえて胚移植時期を検討してください。胚移植を予定している患者さんについても同様の検討をおねがいいたします。人工授精、体外受精・胚移植、生殖外科手術などの治療に関しては、延期が可能なものについては延期を考慮してください。
通っているクリニックのHPにも声明を受けてのコメントを掲載しており、治療の延期も視野に入れたうえで、
「ご年齢やAMHなどの要因から治療の延期が難しい方もおられると思います。当院では、その方々の状況に沿いながら相談をお受けし、治療を行っていきたいと考えております。」
とありました。
先週体外受精をし、結果次第では次の治療をどうしていくか考えていたところでのこの声明。
正直辛いです。
病院勤務ではありませんが医療従事者であるわたしは、普通よりはやや感染リスクが高く、重症化しやすいといわれる高齢者と日々接しています。
新型コロナウイルスの感染が、日本国内で今後さらに爆発的感染が起こった場合に、もし妊娠していたら、使用できる薬もない状態で、自分の命と、お腹の中の命を守りきれるのか。その保証はありません。
しかし、いつ治療薬ができるのか、いつ感染の流行が落ち着くのか、それも今の状況ではまったくわかりません。
延期といっても、いつまで待てばいいのか?
わたしの場合AMHは低値ですが、年齢的にはまだ余裕があることが幸いで、体外受精をするにしても、採卵して凍結しておけば、まだ時間的余裕はあります。
しかし、高齢出産にあたるご年齢で不妊治療を頑張ってこられた方たちは?
半年でも1年でも長すぎます。不妊治療にとって時間のリミットというのは大きいと思います。
わたしは次回の受診で先生と相談して今後の治療方針を決めていきます。
1日でも早く、新型コロナウイルスの感染爆発が収束し、妊娠していても使用できる治療薬が開発されますように。
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