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美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.180

そして、プレミアムウォーター様のご乱心は止まらない。利益率向上策をドンドン推し進めているらしい。

プレミアムウォーターというのは、元々は独立系の企業であった。2006年に設立された株式会社ウォーターダイレクトというのが前身で、当時は「クリティア」というブランドで富士山の天然水のみを扱っていた。2013年3月には宅配水事業のみで株式上場を果たした画期的な会社であったが、2014年に株式会社光通信と合弁会社を作ったことから、2015年には株式会社光通信に子会社化され、また、元々はウォーターサーバーを始めとする商品等の営業代行会社であった株式会社エフエルシーと合弁もされて、2016年に新生「株式会社プレミアムウォーターホールディングス」の誕生となった。

合併当時40万件未満であったサーバー設置数であったが、以後、デモ販売を主とした圧倒的な営業により爆増させていった。以前は月報で顧客数を開示していたのだが、そのペースは凄まじく、毎月2万件が新規契約する一方で、同じく毎月1万件が解約していくという、無茶苦茶な伸ばし方であった。

更には、新規設置に対する報酬額の発生額や、新規設置と解約時のウォーターサーバーの送料とメンテナンスコストもトンデモないものだったので、経営統合からの2期は、顧客も売上高も増加したものの大赤字であった。損益計算書(P/L)には直接は影響しないが、ウォーターサーバーの仕入れ代金だってとてつもない額だったに違いない。資本力が無ければとても出来ない真似だ。
顧客数が81万件となった2019年3月期には黒字化を達成。以後も顧客数と売上高、利益を増やし続け、直近の2024年3月期第2四半期では、顧客数が160万件を突破したそうだ。

大手ならではの悩みもあって、ワンウェイ方式の宅配水事業に於いては、宅配会社に商品お届けを依頼するのが常だが、出荷量の制限をされることがある。
「こんなに積めません」
と、お断りを受けるのだ。

また、2017年の大幅な送料値上げ、俗に言う「物流クライシス」からこっち、通販業全体が宅配会社の値上げに怯え続けているのである。
そこで、プレミアムウォーターは2019年頃より、自社の物流網を開拓し始めた。そして今や自社物流比率は49%にもなっている。

また、顧客増大に伴い、水源確保も広げてきた。全てが自社のものではないが、今では全国8水源を確保して、その地域の水しか選べない様に変更することによって、ここでも物流の効率化を果たした。
岐阜県 北方工場の2期工事が完了し、2024年2月に稼働開始したことにより、全体で約250万顧客への商品供給が可能ともなった。

で、そうなると現在の160万件との差数である90万件分の皺寄せは、当然ながら外部の委託工場に押し寄せてくるに違いない。
自社工場製品の方がコスト的に有利なのだからそれはそうだが、これまで顧客増に対応してきた協力会社からしてみれば、たまったものではないだろう。

そしてどうやら、これまで一部内製化していたボトル容器も新しい工場に於いて全数内製化にするらしい。
顧客の伸びの鈍化、解約、そして予期される売上高の減少に対応しての利益率向上に徹底的に余念が無い。実に効率的、誠に素晴らしい対応力である。
しかし、関係する取引会社は大変だ。内製化されるということは、お仕事無くなっちゃう会社も出てくる訳だ。

そういうことで、お仕事が一気に無くなってしまったボトル容器屋さんからウチにも連絡があった。
収縮タイプのボトルの製造を止めると言ってきたのだ。
なんてことだ。
直接取引が無い会社にまで、とんでもない影響を与えるものだ、プレミアムウォーターは!

どうしよう・・・。


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