私になるまで12

教師になるための勉強を始めた私は夜昼問わず参考書と向き合った。気に食わないが、障害児が通う学校は特殊教育。その前に中学社会教師の免許が必要で母校に教育実習に行くことになった。この頃も私の話してる言葉が、伝わるかどうか不安だったが、勇気を振り絞って、母校に電話をかける。一呼吸おいて、「私、H大学の社会福祉学科の浅野です。」電話に出たのは教頭らしい。間が空いて「はい。」言葉が、伝わった!「教職課程の取得のため実習させて貰えませんか?」今度は長い間が空いた、

でも、要件は伝わったらしい。「いつ頃ですか?」と聞かれて「6月にお願いしたい。」と答える。「わかりました、また大学の方に連絡します。」「よろしくお願いいたします。」と答え、電話を切った。

受話器を握っていた手が汗ばんでいた。これは断られるかもしれない。そんな不安が、頭に過ぎった。数日後、大学の教務課に呼び出されて、緊張しながら、部屋の中に入る。教職課程の担当の先生は、笑顔で、「中学から連絡あった。今後はどうやって実習するか、考えましょう。」少しほっとしたが、障害者が普通校で実習することがあまり少なくて、どうすればいい?って逆に聞き返されたようで、不安だったが、ここまで来たら、やるしかない!少し工夫して望みましょう。といことになった。けれど心の奥底で大丈夫?って内気な人見知りさんが問いかける。

教師になりたいんやろ?だったらやるしかないやん。強がる自分にはげまされて、4年生。実習に行くことになった。



今はまだ修行中の身ですが、いつの日か本にしたいという夢を持っています。まだまだ未熟な文章ですがサポートして頂けたら嬉しいです。