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グローバル採用から1年3ヶ月ぶりに古巣PRに戻ってきて感じた、スタートアップ企業広報のおもしろさ

私ごとですが、昨年12月、キャディに入社して丸5年が経ちました。

2023年の11/7には、キャディ自体も丸6年を迎え、この創立記念日に日経産業新聞の1面で特集いただけて個人的にはとてもエモい気持ちに。(昨日休刊のお知らせがありましたが、長年本当にお世話になりました)

入社した当時はまだ20人にも満たない超アーリーフェーズのスタートアップで、浅草の倉庫を改装した小さなオフィスは1年経たずに人でいっぱいになり、翌年2019年夏に今のオフィスに移転。

入社後すぐにシリーズAで10億調達、2021年8月にはシリーズBで80億、そして去年の7月にはシリーズCで118億の調達を完了。
昨年の3月からベトナム、タイ、そして去年頭にはアメリカとグローバル展開を進め、紆余曲折ありながらもあっという間にグローバルのメンバーも増えました。

まさに光陰矢の如し、ありとあらゆるカオスや困難をくぐり抜けてきた疾走感、その道中で見てきた景色の眩しさと鮮明さ、越えられないんじゃないかと毎度思う、巨大な壁を前に感じるヒリヒリ感。

5年は短くない期間だと思うけど、「まだ5年なのか」と思えるほど、ギュッと10倍濃縮くらいの密度で走り抜けたなあと少し感慨深い気持ちになりました。

そんな5年の中で、ほとんどの時間をいわゆる「ひとり広報」としてやってきたわけですが、キャディ初の海外現地法人となるベトナムオフィスの立ち上げを行なった2022年3月を皮切りに、一気にグローバル採用の重要性が高まり、2022年6月〜2023年9月までは完全にPRを離れ、その期間のほとんどをグローバルHRとして主にベトナム・タイ・アメリカの現地法人採用立ち上げに専念していました。

Xで当時をダイジェスト振り返り。(歯抜けできれいに振り返れない・・)

2023年前半は約半年間シカゴに滞在、現地採用立ち上げにフォーカス

採用はそれまでも関わってきたところではあったものの、海外採用はほとんど未知の挑戦。ソーシング戦略や採用フロー構築、オペレーション設計、ATSやリファレンスチェックの導入、予算管理、現地雇用に合わせた各種条件・契約書の整備などなど。社内にもほぼ何も知見がないことだったので右往左往、七転八倒しながら駆け抜け、3カ国の採用立ち上げをリードし、合計40名ほどの現地メンバーの採用に携われた経験はとても貴重な財産となりました。

ジョブチェンしたからこその気づき

そしてアメリカから帰国後、1年3ヶ月ぶりにPRに戻ってきました!

それまでもPRと兼任でHRに携わってたこともあったものの、キャディで完全にPRを離れたのはこの1年3ヶ月だけでした。

多くの人には「PRの人」と認知いただいていたこともあり、当時は「HRにジョブチェン!?なんで??」という反応も多くいただきました。私はもともとあまりポジションにこだわりが強いタイプではなく、その時々のフェーズで優先度の高いこと(=経営課題)にリソースを寄せることは(特にスタートアップにおいては)当然だと思っているし、その結果その時の布陣で自分の役割を変えることが最適であれば変える、という考えのもと働いてます。

そんな信条もあり、広報PRという仕事の中でも、その時々の会社のフェーズ・経営課題に合わせて、コーポレート広報やサービス広報、採用広報、コミュニティ運営、海外PR、ブランディングなど幅広くいろんなことをやらせてもらいました。

そして、久しぶりにPR専任として戻ってきて思ったことがあります。
それは、「結局すべてが糧になる」ということ。(めっちゃ普通ですが)

PRはコミュニケーションの対象となるステークホルダーが広いからこそ、それぞれの解像度を上げることは一朝一夕にはいきません。社外だけでなく、社内でもそうです。サービスも複数になり、部署も多岐に渡り、役割も複雑になれば、それだけ難易度も上がっていきます。

いわゆる露出屋さんをやっていればメディアの解像度は上がると思います。しかしそれだけだとその他多くのステークホルダーの解像度はなかなか上がらない。ここがPR会社さんに丸投げしてもうまくいかない一つの大きな理由だと思います。露出一つ獲るのにも、世の中の関心ごとやメディアの特性・読者を知るだけでなく、顧客を知り、採用候補者を知り、社内の役割・状況・人を知ることもまた同じくらい重要です。

今回のグローバル採用もそうですが、過去のそれぞれの役割の中で得た経験もすべて、振り返れば結局は全てがステークホルダーの解像度を上げることにつながっていたなと思います。

例えば、

  • サプライパートナーのコミュニティ立ち上げの経験から町工場の人の人柄を知り、生の声を聴き、何に困ってるのかに触れられた。

  • 現地に赴き直接事例取材を行う(時には執筆も担当する)ことで、顧客の業務や組織の仕組みへの解像度が上がり、何がサービスの提供価値になっているのかを自分の言葉で話せるようになった。(CADDi DRAWERの導入で若手が活躍しやすくなった、働き方の柔軟性が生まれた、役割の再配置ができるようになったなど、それまで知らなかった提供価値の発見)

  • 数多くの採用面談・面接を通して採用候補者が持っているキャディの認知やイメージのギャップがわかり、魅力やメッセージの言語化がシャープになった。

  • 海外現地立ち上げの際は現地だからこそ得られる地場の情報が収集でき、イベントの企画や人脈の構築、アトラクトなどリアルな接点を最大限活用できた。カルチャーの違いにも触れることで伝え方の工夫にもいかせた。

  • 展示会に立って顧客に直接サービスのデモをすることで生の反応やリアルなフィードバックをもらえ、顧客業務への理解が深まり、ユースケースのイメージが膨らんだ。

  • PRもチームひとりでやっていた時よりも、人事やマーケなど他のチームの中で一緒に動くことでそれぞれが取り組んでるテーマや最新の情報がキャッチアップしやすくなりお互いの活動に相乗効果を生み出しやすくなった。

例を挙げればキリがないですが、解像度が上がればコミュニケーションのスピードが上がる。誰かに聞かなくても自分で答えられる。社内の人に頼まなくても直接ステークホルダーに連絡がとれる。そうすると結果メディアへのレスポンスも素早くでき、露出につながる確率も上がる。伝えたい人の顔が浮かぶからメッセージに気持ちがのる。そんな風にすべてが巡り巡って、広報PRの糧になっているなと感じます。

少し観点が異なるものの、こちらのnoteでもジョブチェンジ広報の利点について語られていて、一見関係のないように見える経験が「ユニークな強み」をつくるという点は、まさにその通りだなと思いました。

スタートアップ&企業広報のおもしろさと醍醐味

今は私は、(ローンチのタイミングでPRから離れたので)PRとしてはほとんど関わっていなかったキャディの新サービスである図面データ活用クラウドCADDi DRAWER(キャディドロワー)のマーケティング/インサイドセールスと一緒のチームで、主にプロダクトPRを担当しています。(コーポレート広報や採用広報も担ってるので実質全部盛りです)

BDR、SDR、自治体・行政連携、ブランドデザイン、コンテンツ制作、イベントなど、総勢30人くらいいる大所帯のチームです。

PRの担当は今私だけなのでいわゆる「ひとり広報」ではあるものの、チームとして動いているので連携もしやすいですし、業務委託で支援してくれているパートナーもいるので全く「独り」ではありません。みんながプロフェッショナルなので背中を預け合って仕事をしている感じが心地よく、とても心強いです。

キャディ4つのバリューの一つ

これはキャディのバリューの一つですが、「一丸で成す」ということを大事にしています。社内の普段使いでは「一丸」と短い形でよく使われてますが、実はこの「成す」というのが結構肝だよなと思っています。

多種多様なバックグラウンドや価値観の人がキャディに集まって、大事な時間とエネルギーを投資して日々熱量高くコミットしてるのは、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」というミッションを達成するためです。

一人ひとりは違う役割を担っていても、向かっている方向は一つ。
とてつもなく大きなミッションですが、優秀な仲間たちと一緒に「成す」ことに向けて邁進できる。早いスピードで成長しているのでその分目まぐるしい変化がありますが、いろんなチャレンジがあるからこそ揉まれて気づいたら自分も成長している。

こんな環境で、たくさんのステークホルダーとのコミュニケーションを第一線でリードできるのは広報冥利につきますし、とてもやりがいがある仕事だなと思います。ミッションを「成す」ために仲間といろんな課題を超えていく。コミュニケーションで経営課題の解決に寄与する。企業広報としてPRをやる醍醐味は、ここに尽きるのかなと思います。

さいごに

最近PRとして、新たなチャレンジをいくつも始めてたりします。
PR会社さんの活用で認知の拡大によりアクセルを踏むことや、広報効果測定ツールの活用でよりデータドリブンなPR活動を目指したり、PR・マーケ・デザイン・事業企画横断のブランド設計や、今までにない価値創造のための大きなムーブメント創出プロジェクトなどなど。やれることの広がりにワクワクが止まりません。

5年前、キャディで頑張ろうと決めた自分の選択は、間違いなくベストでした。そしてここからの5年も、きっとこれまで以上にまたヒリヒリして密度の濃い時間になるんだろうなという期待と確信があります。

全てはタイミングなので、この瞬間ここに居合わせることができた幸運に感謝すると共に、これからのキャディのPR、ブランドコミュニケーションを一緒に創っていってくれる方のジョインを心待ちにしてます!

少しでも興味ある方、ぜひ一度カジュアルにお話しましょうー!

その他もフィールドセールス、カスタマーサクセス、人事、エンジニアなどなど多数ポジションで絶賛採用中なので、少しでも気になる方はぜひエントリーをb

このnoteは【うるう年キャディnote29連チャンリレー】にエントリーしています。

明日は関西フィールドセールスふじのさんです!
noteリレーはまだまだ続くのでお楽しみに(^^)


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