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まるでそれが全てかのように

月イチ更新目標が崩れ去って季節は初夏。

この空白の2ヶ月、急激に沼落ちしまして、己のフリータイムはほぼ推し活に捧げる勢いで過ごしておりました。
いや自分でもびっくり。

そのあたりのことは、まぁ、別途書く機会があればーという感じで今は濁しておきます。
鉄も熱すぎると打てない、そんな感じです。

一方、急な推しとはまた別に、なんだかんだゆるやかにずっと好きで推してる方もまた居るわけで。

そちらを好きになったきっかけを改めて思い出していたら、自分の好みというか傾向が露骨だったので、これを機にまとめてみることにしました。

ひと言でいとも容易く

平たく言うと、性癖にぶっ刺さったシリーズ・男性俳優編です。
さあ、いってみよう。

「いいわけねぇだろ!!」@流星の絆

まずは嵐の二宮和也さん。

ファンクラブに入るでも出演作品全部観るでもないほどですが、実はまぁまぁな古参です。

ニノを認識したのは、『天城越え』という田中美佐子主演のスペシャルドラマ。
1998年の元日放送だったらしい。受験勉強真っ最中!

テレビつけたらたまたまやってて、この坊主の男の子めっちゃ上手いな〜と思ってたらエンドロールに『ジャニーズJr.』とあって「は!?ジャニーズ??」と度肝を抜かれたのをはっきり覚えています。

「アイドルの演技」に対する偏見もさることながら、がっつり坊主頭な上に素朴な顔立ちだったので…そこが良いんだけど…当時はまだ14歳?であどけなさも半端なかったし…

同年、ひとり暮らしを始めてチャンネル権を専有する中で『8時だJ』が始まり、「あの子出てる!」「うわ運動神経いいー」と毎週楽しく観ておりました。

ひとり時間がたっぷりあるので、ポポロとかジュノンとか、アイドル雑誌もちょいちょい買ってた気がする。

確か、将来の夢は?的な質問に「体育の先生」と答えていて、嵐のデビューが決まった時に「あぁ、体育の先生になるのはやめたんだな」とぼんやり思った記憶もあります。素直かよ。

そんな感じで、ゆるゆるとドラマやバラエティを観ていくで放送されたのが、2008年『流星の絆』。

クドカン脚本だし絶対面白いだろと思って観たら、やっぱり面白い。
ミステリーなのに小気味よくて笑える…と油断してたところに掲題のセリフ投下。

のらりくらりしている長兄(ニノ)が、大切な女の子(義妹・戸田恵梨香)が両親を殺した容疑者の息子と恋に落ちたことについて、次兄(錦戸亮)に詰められて感情を爆発させるシーン。

もうね、ガッ と鷲掴まれた気がしたよね。

このひと言を境に、本人の表向きのキャラはそのままでも、発する言葉の捉え方が全然変わってくるわけで。

脚本の妙は言うまでもないとしても、お見事、と思った、忘れられないセリフです。

その後、結構な長きにわたり、戸田恵梨香さんと「しー」「にぃに」と呼び合っていたことも付け加えておきます。尊い。

「あーさーくーらー」@ケイゾク

次にハマったのは、渡部篤郎さん。

1999年放送のドラマ『ケイゾク』です。真山徹です。

キャストもストーリーも音響も主題歌も全部よくて、固定観念吹っ飛ばされた気がしたなぁ。

真山は、仕事中はやる気なさそうで、でも優秀でなんだかんだ面倒見も良い刑事。ワケあって閑職に追いやられている状態。
普通だったら、案外良い人ギャップ萌えーで終わるところだが、妹の仇である朝倉が絡んだ時の狂気が、まぁーーー怖い。

「あーさーくーらー」と聞いて、ナースを思い浮かべる方が多いようだけど、私は断然こっちですね。
寒気と感動が入り混じった鳥肌が止まらない。

中谷美紀演じる柴田純とのコンビも最高。
「しばたぁ~?」にもときめきますし、柴田の「ワンダフル…!」「犯人わかっちゃったんですけど…」も名言ですが。

思い出したらどうにも我慢できなくなり、Paraviで1話から観てしまいました。
いま観てもめっちゃ面白い。

そして、今になって意外な気付き。
狂気を孕んだ笑顔が、菅田将暉さんにそっっくり!!
当時渡部さんは31歳、いま菅田さんは30歳なので、ちょうど同じくらいなんですねー
気になった方はぜひご確認を。

いまでもご活躍の渡部さん、往年の児玉清さんのようなシルバーグレイも素敵ですが、『ケイゾク』の少し後、少し丸みを帯びて狂気よりも憂いが強く出ていた2000年『永遠の仔』の頃のビジュアルが最っ高に好き。

こちらも中谷美紀との共演でしたね。椎名桔平・石田ゆり子も併せての芸達者カルテットが素晴らしかった。

ゆえに、同年発売のアクターズファイルが今でも捨てられないんですよ…RICAKOのノロケエッセイも入っているので読むに読めなくて、引っ越しのたびに迷うんですけどね。

「お前も死んだ妹のとこへ行け」@踊る大捜査線

お次は、阿部サダヲさん。

2004年、池袋で『レッツゴー!忍法帖』という劇団⭐︎新感線の舞台を観たのがきっかけ。

なんかその頃、結婚前のダンナと「舞台観てみたいよね」という話になったんだと思う。

まあまあ下品なコメディなんだけど、2人してめちゃめちゃ笑って、DVDまで買ったくらい気に入った作品。

ちょっと話は反れるけど、新感線は人気でチケットが取りづらくて、その後は、
『朧の森に棲む鬼』
『蛮幽鬼』
『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII』
がやっと。

また行きたいなぁ。

特に『五右衛門ロック』は、
長女の妊娠中、しかも臨月近くで、舞台は爆音&腹の中も大暴れでちょっと不安になったのを覚えている。
三浦春馬さんの舞台映えする演技に驚き、魅了された舞台でもあったので、とても印象深い。

いま転勤先で暮らしていても思うけど、大都市ではない地方に住んでると、演劇という文化は結構遠いんですよね。

いつか娘たちを連れて行ってあげたいな、そろそろいけるかな、と思っていたところ、長女のお友達ママから「来年、一緒に劇団四季観に行かない?」とお誘いをいただいた。もちろん前のめりで乗っかった。とても楽しみ。

話を戻すと、舞台を観てすっかりサダヲファンになった私は、過去作品などをいろいろ追ったわけです。

当時はサブスクもないので、出演情報を観てレンタルですよ。

2004年だと、まだテレビでは全然主演とかされていない頃。
トリッキーでコミカルな脇役が多い中で見つけたのが、1997年の『踊る大捜査線』第9話。

(↑ noteだとタイトルもアイキャッチも出ないけど…)

当時26歳のサダヲ演じるは、殺人事件の被害者、の、兄。

事件の犯人は夫、被害者は妻。警察に保護された、事件のきっかけとなった夫の愛人を狙って湾岸署に侵入して凶行におよぶシーン。

電話の音が鳴り響く中でつぶやかれたセリフと、危ういけど美しい若き日のサダヲに刮目せよ。

いやもう本当に美しいのですよ。

センター分け長めの黒髪サラサラストレートヘアから覗く青白い肌に、狂気を孕んだ大きな瞳。

サイコパス役がハマる役者さんが好き、という性癖をこれで植え付けられた気がする。

思考と癖

こんな感じで、私の場合、
この役の感じがーとか
ビジュアルがーとか
そういう好みももちろんあるんですが、

印象的なひと言にとことん弱い、
「むきだしの狂気」ならなお良し

ってことなんですよね。

そしてこの傾向、俳優さんの好みの話だけではないのです。

”あの坂をのぼって”から

国語教師である中学時代の担任から、
「君は、ある表現・ある一文にピンポイントで注目して、そこから作品の解釈に広げていくタイプ」
「その鋭さが、実は結構怖かった」
と言っていただいたことがあります。

たしか、
前者は、大学受験に際して数年ぶりに相談に乗っていただいた時。
後者は、数年前の同窓会でかなり久しぶりにお会いした時。

教育学部の付属校だったので授業のやり方が結構独特で、特に国語は、各々がとにかく読み込んで追究した後、皆で発表し合って解釈を深めていくスタイルでした。

そんな中で、逆に全体の雰囲気から捉えていくタイプももちろん居て、解釈としては同じ方向に落ち着いているのに、こんなに違うアプローチもあるんだと衝撃を受けたのを覚えています。

あの坂をのぼれば、海が見える。

『あの坂をのぼれば』杉みき子

私が、後年のご指摘のごとく一文を拡大解釈する一方で、作品を彩る色に注目していたクラスメイトに驚愕した中1の記憶。

思春期長女とのこれから

恩師に指摘された思考や解釈のクセは、小説読解に留まらず、良くも悪くも私という人間のベースになっているようです。

結果、自分の強みでもあるな、とも思うわけですが。

ただ、視野が狭くなりがち、思い込みが強くなりがち、というデメリットとも背中合わせ。
相手がポロっとこぼした何気ない一言でも過剰反応してしまったりね。

思ってもないことを言ってしまいがちな思春期、
その入り口に立っている長女とのこれからの日々、
特に気を付けなければなーと改めて思っております。

…なんて、ただただ推し語りするつもりが、まさかこんなところに帰着するとは。
自分でも全く思っておらず、びっくりしました。

窪田正孝さんの「さようなら」@花子とアン とか、
武田航平さんの「できてるよ」@仮面ライダービルド とかも
書こうと思ってたんですが…長くなりすぎるので保留にします。
またの機会があれば。

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