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【大河ドラマ・光る君へ】寒い日は手ぬぐいマフラーに限る。

第十五回・おごれる者たち。
さっそく感想いっちゃいます。


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主上の歩き方。視線。扇の持ち方

冒頭。
いずれを取ってみても、なんだか大人になれていない。
「まだまだ子どもだよね」感がある。

実際、まだ子どもなんだよね。
定子と「偏つぎ」の遊びもしてるし。

しかしその「偏つぎ」で選んだ札は「政」の字をつくりだしている。
将来を暗示しているのかな。

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廊下ですれ違う中宮定子の父・道隆と、主上の生母・詮子。
兄妹だったなんて信じられないくらいの政敵っぷり。

違った!

兄妹なのは過去形ではない。
今もだ。

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激昂する気力もわかない道兼


公任の屋敷で呑んだくれている。

父への滅私奉公。
父への怒り、恨み。
そして自暴自棄。

「己の意思で好きになさってよいのです」
父の呪縛から解放されてよいのだ、と弟・道長から諭される。

「変わって生き抜いてください。この道長がお支えいたします」

えっ。
それは・・・「道隆ではなく道兼についちゃうぞ」宣言ってことで、いいですか???

道長には、自分がトップに登りつめようみたいな野心はないんだね。
まぁ、兄が二人もいたら、そういうマインドにならないかもしれない。

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宮中の廊下で実資が道長に話しかける


「摂政殿と昵懇(じっこん)の者が六十六人も位を上げられたが、どう思われる?」

うん。問題だよね。
分かる分かる。

分かるんだけど・・・実資よ。

除目の発表のとき、何してたん?
昵懇の者が六十六人って、いちいち数えてたの?

そういえば、実資は道長に反道隆的なことを話しかけている。
それもわざわざ。

道長を道隆一派とは明らかに別物、と捉えてるのか。
そして「精進」させているのか。
目をかけるべき若者として。

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まひろの家。
弟の噂話をしているところに、本人が帰ってくる。
襟元には手ぬぐいのようなものが巻きつけられている。
雪降ってるしね!
寒い時には、首を温めるのがいいよね。

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弟のお祝いに琵琶を弾くまひろ。

琵琶の音色はもの悲しい。
…と思ったら、弟もそう思ってたみたい。
もの悲しいから、「平家物語」にもぴったり合うのかも。

ところで。
いとが家族団らんに入り込んでるのはいつものことだけど、今回は乙丸も席についている。
そして琵琶を弾く姫さまを、目を細めて眺めている。
やっぱり、乙丸って姫さまが大好きなんだね。

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ある日、ききょうがまひろを訪ねてくる

うーん。
ドラマなのは分かってるけどさ。
こんなに紫式部と清少納言がからんじゃって、いいのかなー。
この「からみ」が、ドラマの後半に効いてくるのかなー。

それはともかく。
ききょうの手土産。
もしかして、干しあんず!?

わー。美味しそう。
すごく美味しいよね。
ワタシ、大好き!
あの時代に干しあんずなんて、ケーキ持ってきてくれたような感じじゃない?
最高の手土産だぁ!

会話の中でききょうは、「もう自分には誰もいない」と言う。
たしかに、夫と別れるとか、子どもも夫に押しつけるとか言ってた。
でもそれは宮仕えに出ることが決まってから、だと思ってたら。
決まらないうちから実行してたみたい。
アグレッシブな人だな。

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ききょうの宮仕え初日。
中宮さまを見て、ひとめで恋(!?)に落ちたききょう。
分かりやすい。

「清少納言」という呼び名。
元夫は少納言ではありません、とか言ってるから気に入らないのかと思ったら。
「素敵な呼び名ですわね」ときた。
間違いは正さずにいられない…といったところか。

「この上なき誉れ。一心にお仕え申します」と清少納言が平伏するのを見た中宮定子。
ちらりと母親の方を見る。

「主上のことだけでなく、すべての者に気を配れ」というのは、このような具合でよろしいですか?とでも言いたげな。

母から諭された時は「難しいな~」というような顔をしていたけど、サクッと出来てしまうあたり、すごいお人だ。
だからこそ、清少納言が惚れ込んでしまうのかも。

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弓競べ。
ひとえに道隆・伊周親子の感じの悪さが目立つイベントだった。

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「あ、今蹴りました。男(おのこ)のような気がいたします」


いつのまにか道長とあきこ女王がラブラブになっている。
あきこ女王はもう臨月なのか、大きなお腹だ。

恨みや憎しみを使い果たしたあきこ女王は、微笑んでいる。
よかった。
これからは心穏やかに生きてください。

*****

「ご無礼いたします」
道長とあきこ女王がめっちゃラブラブでいい雰囲気のところへ、土御門殿より火急の知らせがくる。
なんだよー。
せっかくいいところだったのに。

「左大臣様、ご危篤と」
「お急ぎなさいませ」
「うん」

甲斐甲斐しく着替えを手伝うあきこ女王。
おうおうおう…。
あきこ女王がしっかり妻の役割を果たしている。
人間、変われば変わるものよ。

道長はまさに、両手に花だな。

ところで道長。
ドラマでわざわざ描かれないけど、他にも妾がいたりするんだろうか。

*****

「不承知!」


左大臣は言う。
弱々しいながらも、はっきりと。

「不承知!」
もっと出来ることがあったはず、と己の人生を悔いているのか。

いやいや、あなたは十分頑張ったと思うよ。
ただ兼家がその上をいっていたということ。

それにしても、七十四歳での旅立ちとは。
偉い人(で、かつ運のいい人)は長生きするよね。
平均寿命が三十代の世の中だったのに。

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「うちに婿入りしてくださいませ…と言えるような家ならいいんですけど」


なんと、さわさんの爆弾発言!
もしやとは思っていたけど、さわさんはまひろの弟が好きだったのか。

…と思ったが、続く発言を聞いてると、そうでもないのかも…と思ったり。
会えなくなるのはさみしいから、とりあえず結婚でもしとく?みたいな感じ。
結婚をあまり現実的に考えていないのだろうか。

「気晴らしに旅に出ようと思いますの」

近江の石山寺へ行こうと、まひろを誘うさわさん。
気晴らしはいいアイデアだと思うよ。
でも・・・不遇なようでいてそこそこ裕福だな、とも思ってしまった。

家族に恵まれないが経済的には困らないさわさん。
家族・従者には恵まれているが経済的には困窮しているまひろ。
下級貴族もいろいろだね。

「私をあの家からさらってくれる殿御に会えますように。祈願に参りますの」

なるほど。
さわさんの真意はここにあったのか。
今の生活を変えたいのね。

でも。
だったらまひろの弟じゃダメだよ。

さわさんをさらってくれるほどの甲斐性は、残念ながらまだないもの。
もっと経済力のある男を見つけないと!
…ってこれじゃ宣孝さまみたいだな。

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「私たち、このままずーっと夫を持たなければ、一緒に暮らしません?」
面白いこと言うな、さわさん。
現代でも、友だちとルームシェアって、あるもんね。

自分をさらってくれる男が欲しいと祈願に行く途中で、ルームシェアも提案するさわさん。
いろいろと前向きに生きてるよね。

そして石山寺では男のことではなく、ルームシェアの成功を祈願することに。
わりと、ノリで生きてる・・・?

この人、もしかしてまひろの弟とお似合いなのでは???

笑いあうふたりの奥に、それぞれの従者たちが見える。
従者たちも並んで座り、楽し気な姫さま方を見てニコニコしている。

まひろの従者の乙丸はもちろんだけど、さわさんの従者もニコニコ。
さわさんも従者には恵まれたんだね。
よかった。

しあわせなひととき。

*****

「飽きたぁ…」
「しぃっ」

石山寺でお経を読む人々。
まひろとさわさんも参加しているが、早々に飽きてしまうさわさん。
このあたりもなんだかまひろ弟とウマが合いそうだな。

私語を交わすふたりを諫めたのは、なんとなんと、道綱の母。

まさかこんなところで出会うとは!

*****

「私には妻がおる」


まひろと勘違いして、さわさんの床へ入ってしまった道綱。
月明りで顔が見え、人違いだと分かった瞬間の「あれ?」。

多くの男は、間違ったと気づいてもそのままコトを済ませるのではないか。
そしてそのまま打ち捨てるのではないか。

間違いをすぐに相手に伝え、無駄に(?)女を増やさない。
これはずっと大事にし続けられる女にしか手を出さない、という覚悟だ。

そう考えれば、道綱はそれなりにいい男なのかもしれない。

でも、さわさんのショックは計り知れない。
自分ではなく、まひろが選ばれていたという事実だけでも、楽しくはない。

そのうえ間違いでぬか喜びさせられた。
道綱に気に入られれば、今の生活から抜け出せる。
そう思ったはず。

*****


さて次回。

「殿のお心には、もうひとりの誰かがいるわ」(倫子)

こ、こわーい・・・。


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