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ドイツワインのテイスティング小話①

前回のゲミシュター・サッツのところで、味わいがリースリング的かブルグンダー系的なのかというようなことをチラリと書きましたが、経験をまとめるためにドイツワインのテイスティングに関する自分なりの考えを少し書いてみようと思います。

(ちなみに上級ドイツワインケナー試験の時は上位10名の中に入りました。テイスティングの試験はヴィンテージ以外はすべて当たっていたはずです。)

テイスティングってあくまで主観的なものだと思っているので、私とは全然違うように思う人がいるのが当たり前ですが、誰か1人でも感覚が近いかたの参考になればいいなと思って書きます。

◻︎ドイツワインケナー認定試験とは


日本ドイツワイン協会連合会がドイツワインや文化の啓発を目的に2003年から始めた資格認定試験です。
ドイツワインケナーに合格したら、翌年から上級ドイツワインケナーにチャレンジすることができます。

J.S.A.認定のソムリエやワインエキスパート資格を取った次のステップとして挑戦する方も多い試験だと思います。

資格試験は資格・お勉強が大好き!真面目な日本人の心をくすぐる大きなビジネスなので、資格によっては毎年更新料を払わなければいけないものも沢山ありますが(それでも勉強して得られる知識自体は一生物なので意味がないとは全く思いません。あくまで考え方の一つです。)ソムリエやドイツワインケナーは一度取得してしまえば更新料を払う必要の無い資格ですので、良心的と言えるかと思います。

筆記試験は、申込をすると送られてくる協本を中心にドイツの文化や時事を自分で情報を探して勉強します。受け身でいてはなかなか難しいので、自分から積極的に動く必要はあります。

しかし本当に大変なのはテイスティングの勉強なのです…。

◻︎ドイツワインケナーのテイスティング

ドイツワインケナーのテイスティング試験の勉強はかなり苦労しました。

東京や大阪に住んでいれば別ですが、地方だとグラスで飲めるお店がない、ドイツワイン講座を行っている教室などは皆無、そもそもなかなか売っていないという、ワインを売る仕事をしている私ですら困難に感じる現状です。

仲間を募ってワイン会や勉強会をするというのも手ですが、まぁ受験者数も少ないですし、私のようにベースが主婦で飲み会に行くのも簡単ではない状況だと、これもなかなかに大変ではあります。

そこで結局は独学です。1人でやると決めるしかありません。お金はそこそこにかかりますが腹を括ってやります。(ワイン教室に通うより圧倒的にリーズナブル)

◻︎テイスティングの試験内容

出題される基本の葡萄品種は…

【白ワイン】
リースリング、ミュラー・トゥルガウ、ジルヴァーナー、ヴァイスブルグンダー、グラウブルグンダー

【赤ワイン】
シュペートブルグンダー、ドルンフェルダー、ポルトギーザー、レンベルガー

テイスティングのワインの数は5種類。白3、赤2の時もあれば白4、赤1の時もあります。

ドイツワインは比較的赤の方が分かりやすいので、私は赤2だったらラッキー!と思ってしまいます。

ドイツワインケナーは上記基本品種から出題されますが、上級は上記に限りません。

しかし、ケナーも上級ケナーもテイスティングの難易度的にはそんなに違わないのかもしれません。基本品種を重視しているのは変わらないからです。

◻︎過去問から考えるテイスティング試験の出題傾向

認定試験を行なっている日本ドイツワイン協会連合会のHPでは過去に出題されたワインを確認することができます。

過去問分析は大切です。
正直、私は天才ではないのでその時の体調や状況によって左右される味覚や嗅覚に頼りきってテイスティングを当てようとは思いません。

過去問を分析することで、その信頼できない自分の感覚を後押ししてくれる力を得られるような気がします。

小話②で私なりの分析を書きます。(つづく)

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