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IT業界の分岐点に立っている感覚

2010年頃。
今ではSNSと呼ばれる領域で、本当に数え切れないほどのサービスが立ち上がった、活気があり夢があり時代の変化を感じさせられた時代があった。

Instagram、Pinterest、Path、Evernote、Foursquare、Flipboard。
懐かしささえ感じる時代であり、当時はすべての国で次の時代を作ろうと群雄割拠していた。GAFAMという言葉もなかった時代。

テクノロジーの業界は10年スパンで新陳代謝が行われ、時代の分岐点となるという通説があり、それを信じている。

この10年間、ソーシャルバブルと言われるように文字通り「SNSの時代」であったことは誰も疑わないと思う。人々は10年前と比較すると数十倍、もしくは数百倍の情報にアクセス出来るようになり、ライフスタイルも賢さも職業さえも大きく変化を伴った。

2020年を迎え、新たに世の中は変わろうとしている風向きをとても感じる。
今回、これからの世の中の縮図をこの目で見ようと東京ゲームショウのビジネスデイに足を運んだ。そして足を運んだ価値のとてもある一日だった。

正直なところ、ここ数年はやや退屈に感じていた。この10年は上述した「SNSの時代」である傍らで「SaaSの時代」でもあったと思う。正直なところSNSの時代で多くの投資家が痛い目を見たように感じる。

ユーザーを集めたらマネタイズはどうにかなる

こんな風潮が確かにあった。
その結果、多くの投資先は息絶え、VCを中心に世の中は「やっぱり売上の見えるモデルでないとダメだよね」という方向に。そしてその結果、月額課金型のSaaSモデルが盛り上がる背中を押したように感じる。世の中は売上をどうしても判断の軸にせざるをえなかった。そんな退屈な数年。

もしかするとそれが大きく変わるかも知れない、と感じざるを得ないゲームショウだった。

東京ゲームショウ Meta社ブース
東京ゲームショウ XENOブース

時代が変わると感じた。
誤解を恐れずに書くと「ただのゲームの祭典」ではなく、次の時代を探している足音を感じ取れるようなブースがいくつか目に入った。Meta社を筆頭にお金を稼ぎたいというよりも、純粋に「次の時代はこれだ」を見せつける企業がいた。まだ時代が追いついてきておらず、足を運んだ人も驚くだけや理解出来ない人も多かっただろうが、時代の変わり目だからこそある現象だと思う。
全ての人が「あー楽しかった」で終わる東京ゲームショウは、時代と人々の現在地が同じ時。多くの人が「良く分からないブースあったね」と言っている今回は時代と人々の現在地がズレ始めているのを感じる。時代が徐々に人々を置いて、一足先に進み始めているのではないかと感じた。

なんて楽しいんだろう。
2010年、自分のベンチャーで夢見ていた頃がフラッシュバックする。
時代が変わってくれるといいな。
自分が最前線で戦える時間にも限りがある。
もう一度10年前のような時代の盛り上がりを見たい。
そしてそこに関わっていたいと強く強く思った。
時代の先頭を行こうとしている企業を目にして、心から応援したいと思ったし、自分も早い内にそこに手を伸ばしたいなと思った。
感傷的になりつつも、純粋にワクワクすることが出来た。

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