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2019年にたくさん聴いた曲 | サブスク時代に思うこと

2020年!!!元旦(6日の夜)!!!

毎年1月は前年との移行期間だと思ってるので、2019年のことはまだまだ書いていく所存です。鳴りやまぬ除夜の鐘…

10年ぐらい前から「一年を一曲で振り返る」ってのをはてブとかでこっそりやってて、その年よく聴いたand象徴的な曲を紹介しつつ反省文をしたためてきた歴史があります。

ところが一曲に絞る作業が結構しんどくて、こじつけみたいにするよりは、いくつか選んでダラダラと書いていくことにしました。

過去にはグレープバイン「風待ち」、アジカン「今を生きて」、マイヘア「熱狂を終え」とかがあって、要するに邦楽です。

ここ3年はてブ触ってないんですけど、昨年はnoteという新しい遭遇があったし久しぶりにやっていくしかないですね…

サブスク時代にアルバムをどう聴くか

2019年に良い意味で期待を裏切られたのはBUMP OF CHICKEN3年半ぶりのアルバム「aurora arc」。当初は新曲の収録がなさすぎてネットで叩かれてたし僕も残念に思う1人だったんですけど、いざ発表されたらめちゃくちゃ聴いちゃいました。

はじまりを期待させるインスト「aurora arc」、「月虹」「Aurora」の先制攻撃、「記念撮影」「ジャングルジム」「リボン」の郷愁、「シリウス」「アリア」で再加速したと思いきや「話がしたいよ」でまた立ち止まって振り返る。

「アンサー」で第二章を予感させ、「望遠のマーチ」が一気に開花。「Spica」と「新世界」は隣の誰かをまっすぐ愛し、ラストの「流れ星の正体」がここまでの旅路に名前をつけてくれる。

たとえ知ってる曲ばかりだとしても、BUMP OF CHICKEN自身がこの順番に並べた意味を感じたいし、聴く側もストーリーを見出さなきゃいけない。

サブスク時代は曲単位でdigったり、インフルエンサーのプレイリストで新しい音楽に出会ったりできるようになった。新規の接触数が爆発的に上がって音楽体験は豊かになったけど、アルバムについてはどうだろう?ちゃんと最初から最後まで聴いてる?ワイは良いとこ取りばっかしてたンゴ…

「aurora arc」を最初から最後まで何度も聴いて、アルバムのレゾンデートルについて考えました。ちなみにレゾンデートルという言葉を初めて使っています。

もはや主題歌どころではない

2019年はあまり映画が観られなかったんですけど、印象的な作品が3つあって、どれも主題歌がグッとくるなと。

「天気の子」― RADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」

「空の青さを知る人よ」― あいみょん「空の青さを知る人よ」

もちろん曲としての魅力もすごいんですけど、映画があったからこそ僕の深部まで届いたのも事実で。ひょっとしたら曲単体として考えるコンセプト自体あまり意味がないみょんなのかもしれない…お前は何を言っているんだ…

なかでも銀杏BOYZ「いちごの唄」は衝撃すぎた。これも同名映画の主題歌なんですけど、「ボーイズオンザラン」や「駆け抜けて性春」を彷彿とさせる恋愛初期衝動のような曲がまだ彼らに書けるのかと。

この音源を入手するには劇場で盤を買うしかなくて、サブスクにもカラオケにも無い。上映中に聴きながら思わずガッツポーズしちゃって、その足で売店に並んで購入し、帰りの車で聴きながら号泣熱唱をかましてしまった。

このアナログなコンテンツ体験が懐かしくも新鮮で、なんか銀杏BOYZっぽい。

ボーカルの峯田氏も楽曲提供どころかガッツリ出演していたように、もはや映画と主題歌という関係性じゃなくて、サントラや演者など使えるものは全部使って最高のコンテンツを作る時代だなあと。

「天気の子」にいたっては、話の重要なポイントにカップ麺や漫画喫茶のチェーン等を違和感なく溶け込ませ、広告っぽいのに物語にしっかり携わっていた。なんでもありだ。

どんな夢も叶ってないけどバンドはできたよ

再生数は先述に比べて少なくても、歌詞があまりに示唆的で傷痕をつけたTHE YELLOW MONKEY「DANDAN」。

「DANDAN」はTHE YELLOW MONKEYの結成30周年を記念して本日10月30日にリリースされた配信シングル。軽やかでドライブ感あふれるサウンドと、「どんな夢も叶えるバンドができたよ」など30年のキャリアを彷彿とさせる歌詞が印象的な楽曲となっている。

MVにも集大成感があり、「バラ色の日々」「JAM」「球根」など名曲のモチーフが登場していて、スタジオでの演奏はなんとなく「プライマル。」を思い出す。そのコンセプトはずばり「バンドの”今のカッコよさ”を表現する」だとか。

たしかに復活してから今に至るイエモンは円熟味が増したというか、「昔は色々あったけど今この瞬間の魅力にすべて昇華させた」感がすごい。

奇しくも僕も2020年で30歳を迎えるけど、胸を張って「今が一番カッコいい」って言える自信は正直ない。

浅瀬で遊んだつもりが深いとこまで持ってかれた
もがけどもがけど離岸流 波しぶきに慄いた

自分では「まだ大丈夫」って思ってたのに時すでに遅しというか、取り返しのつかない決定的な距離が周りと開いた気がして、去年の夏から秋にかけては本当にしんどかった。

間違った出会いと正しかった出会い
傷ついてばかりのあの日の君はヒーロー

「すべての選択に意味がある」って言葉が価値観の根幹にあるけど、今まではポジティブにしか捉えてなくて、去年は「悪い意味もある」ってのを身をもって学んだ。

選ぶことは痛みを伴う。一度傷つくとその痛みはずっと覚えてるし、もう傷つきたくないと選択肢が狭まっていく。

だけど徐々に快感になるというか、「夢破れたかわいそうな主人公」に自分で酔いしれるようになる。

悲劇の勇者を演じると、人は簡単に気持ちよくなれる。

だけどすぐに、飽きられてしまうんだ。

ほらDANDAN いいねDANDAN
集まったぜ盟友
始まったばかりで そんな気にしないでいいよ

悪いことばかりじゃないよ。

2019年は大切な人たちとの絆がギュッと固くなった。お互いしんどいことが増えたけど、せめて僕たちぐらいは味方同士でいよう。

結成から30年経って、どんな夢も叶えるバンドができたとイエモンは歌う。僕はもうすぐ30歳になって、夢なんて全く叶っちゃいないけど、盟友と呼べる友達が揃ったから「バンド」が組めたかもしれない。

たとえ住む場所は離れていても、それぞれの地でドラムを叩き、ベースを弾いてギターをかき鳴らそう。たまには大声で歌ってもいいし、バイオリンも直してくれ。いつも一緒にはいられないけど、解散も活動休止もしてないつもりだぜ。

どんな痛みにも耐えるあなたに会えたよ

今はボロボロで痛いところだらけ。

でも大丈夫。

2020年は一生忘れられない「一番楽しかった」一年になるから。

おわりに

だらだらと書いてしまいましたが、2019年の音楽をまとめると、

ベストアルバム BUMP OF CHICKEN「aurora arc」
ベスト主題歌  銀杏BOYZ「いちごの唄」
ベストナンバー THE YELLOW MONKEY「DANDAN」

です。なんや綺麗やんけ!

他にはnever young beach「STORY」、マカロニえんぴつ「ヤングアダルト」なども僕の2019年って感じです。洋楽だけどビリーアイリッシュもめちゃくちゃ聴いたなあ…

はたして2020年はどんな音楽と出会えるのか?出会うために検索するエネルギーとスキルが必要な時代だからこそ、リアルな誰かにオススメを教えてほしいな。

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