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感想 「明日少女隊の本と出会って。」

 LA在住の方から、明日少女隊作品集『WE CAN DO IT! 』の感想をいただきました。ありがとうございます! 書籍について詳しく知りたい方はこちらも合わせてご覧ください。お取り扱い書店はこちらから。



「明日少女隊の本と出会って。」

 ある日、LAのグラフィクノベルのアートのクラスで、友人が、『WE CAN

DO IT! 明日少女隊』の本をプレゼントしてくれた。友人は日本語が読めない

のだけど、本の内容を知って、私がきっとこの本に興味を持つと思ったとの

こと。表紙をみたとき最初に目にとまったのは「”社会派”アートグループ」

「明日少女隊」の文字。社会派アートグループ!?明日少女隊!?  早速中

身をパラパラみてみると、「慰安婦」問題をテーマにしたパフォーマンス、

明日少女隊と選挙、21世紀の政治家失言集など、なかなか硬派なテーマ

で、え!?日本語でこんな内容が読めるの!?とワクワクした。それから、

1日の終わりに少しずつ読み進めたけど思ったより内容が濃く、読み終わるの

に数日かかった。読み終わったあとも、ところどころに付随情報として付い

ているQRコードで映像を見たりして、さらに数日使って完読した。

 読み終わって、最初の感想は、「すごい本を作ったな、明日少女隊。」だ

った。日本語でこんなに包括的なフェミニズム問題に関する本が読める日が

くるとは思ってもいなかった。この本のすごいなと思ったところはたくさん

あるけど、以下、いくつかあげてみる。



 まず、明日少女隊の活動がだれにでもわかるように紹介されていて、

さらに活動自体がだれでも参加できるものであるところ。そして、社会で問

題になっている事柄が理解できるように、注釈がいたるところにあって、 

その問題に詳しくなくても理解を深めながら読み進めることができるとこ

ろ。専門家との対談もあり、対談を通して、明日少女隊としての活動の

意義、難しさなど、一人の人間として明日少女隊のやろうとしていることが

とても身近に感じられるところ。さらに、日本語だけだと限られてしまう

情報も、他の国の隊員と連帯しているので、日本語ワールドに偏ることな

く、フェミニズムの問題をグローバルな視点で見ることができているとこ

、など。

 一方、この本の中で、日本でのフェミニズムの活動の理解があまり進んで

いないことも示唆されている。私は、日本にいた時、日本の女性の人権問題

だけでなく、沖縄の米軍基地問題、韓国や中国との外交問題など自国の対応

に納得できないことが多い中、今までずっと何かしたいけどどうしていいの

かわからないでいた。明日少女隊は、今まで孤立していた私にやさしく手を

差し伸べてくれて、本の中でいっしょに連帯しようよと呼びかけてくれてい

ようだった。きっと私の他にもどこかで連帯したいと思っている人がいる

と思う。 この本はそんな私たちの連帯の輪を繋いで大きくしてくれるという

希望を持たせてくれる本だ。


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