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海外FinTechの話をします。Plaid, SoFi, Monzoが好きです。

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マガジン

  • Challenger Banking News

    隔週で欧米のチャレンジャーバンクの最新ニュースを配信します。

最近の記事

娘が高校生になったら読んでほしい本

これは カンムアドベントカレンダー2022 17日目の記事です。 昨日は @achiku による「辛ラーメンの具材とか」でした。ちょうど家にも辛ラーメンがあるので、おすすめのニラを入れてみようかな。 ということで、わたくし、無類の本好きなので、本の話をします。 高校生の頃は授業中にひたすらに小説を読んでました。村上春樹とか太宰とかロシア文学とかそっち系が多かったです。本好きが高じて将来は作家になりたいと思っていた時期もありました。 最近は金融やらプロダクト開発やら仕事

    • Apple Pay LaterとTap to Payから見るAppleのFinTech戦略

      6月6日、WWDCの「iOS 16」プレゼンテーションの中でApple Pay Laterがお披露目されました。早速、日経でも取り上げられています。 これに関連して、5月26日に「カンムのBizDev #3 AppleとGoogleのFinTech戦略」と題して、YouTube Liveを行いました。アーカイブもあります。 今回の記事では、YouTube配信の内容をもとにして、最新のApple Pay Later のリリースを織り交ぜながら、AppleのFinTech戦略

      • SoFiのSPAC報告書から読み解く、Fintech企業がお手本にしたい美しい事業戦略

        1月8日、Fintechの雄、SoFiがついにIPOとのニュースが出ました。 ここ数年でSPAC経由のIPOが増えていますがSoFiもご多分に漏れず、Social Capital Hedosophia Holdings Corp V への吸収合併による上場となるようです。SPACについては Coral Capitalの記事が参考になるかと。 バリュエーションは86億5000万ドル(約8,981億円)とのこと。2020年11月時点の数字なので若干古いですが、米国Fintec

        • 米国でネオバンクが育つのはなぜか?

          この記事はカンム社のアドベントカレンダー2020の8日目です。 記事のネタがなくて困った、ということで、いつも通りチャレンジャーバンクの話をします。 米国の銀行業界構造米国では、Fintechスタートアップが銀行免許を取得して銀行業に参入した英国と違って、Fintechスタートアップが地域銀行などと連携して、Bankingサービスを提供するスキームが主流となっています。 米国の商業銀行(日本で言うところの普通銀行)の数は、2012年と少し古い数字ですが、約6,000存在

        娘が高校生になったら読んでほしい本

        • Apple Pay LaterとTap to Payから見るAppleのFinTech戦略

        • SoFiのSPAC報告書から読み解く、Fintech企業がお手本にしたい美しい事業戦略

        • 米国でネオバンクが育つのはなぜか?

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        • Challenger Banking News
          8本

        記事

          決済システム概論(2) DTNS と RTGS

          ※ヘッダー画像引用:「国際的な潮流からみた日銀ネット次世代RTGSの位置付け」(中島真志, 2013) 8月に入ってから全銀システム周辺が一気に動き始めました。正直思ったよりも動きが早く驚いています。 ということで、第2回、やっていきたいと思いますが、本題に入る前に、簡単に第1回のおさらいをします。 前回は決済の基礎と決済リスクについて触れました。決済リスクの大きさは「決済金額」と「決済開始から完了までの時間」の掛け算で表現されます。 決済にはリスクがつきものであり、

          決済システム概論(2) DTNS と RTGS

          決済システム概論(1) 決済の基礎・決済リスク

          ※ヘッダー画像引用:「国内の銀行間振込業務におけるブロックチェーン技術の実証実験に係る報告書」(ブロックチェーン研究会, 2015) 先日、下記の記事で告知した決済システム勉強会を開催しましたので、その内容をベースにして、記事化しました。 周知の通り、2020年に入ってから、公正取引委員会の報告書が発端となって、全銀システムの改革の検討が進んでおり、また、中央銀行によるCBDCの実証実験の検討も具体化しており、決済システム周辺の動きが加速しています。 今回取り扱うテーマ

          決済システム概論(1) 決済の基礎・決済リスク

          FinTech事業者は押さえておきたい決済システムの話

          カンムという会社でBizDevをやっている myao です。 この数ヶ月で、大きめの規制改革の動きが加速していますね。 つい先日(7月14日)、日経が取り上げていましたが、政府が中央銀行のデジタル通貨(CBDC)の本格的な検討を開始しました。 もう一つ、大きな動きとして、今年4月に公正取引委員会が銀行間送金手数料の見直し等に関する報告書公表しました。これを受けて、5月に全銀協にてタスクフォースが設置され、ノンバンクによる全銀システム参加も視野に入れた議論が開始されていま

          FinTech事業者は押さえておきたい決済システムの話

          Challenger Banking News #7

          Revolut, 米国正式ローンチついにRevolutが米国での正式ローンチを迎えました。 同社は3月24日よりデビットカードの提供を開始しており、デビットカードはMetropolitan Commercial Bankとの提携によるものです。 Chime同様に2営業日前の給与前払も提供されるとのこと。(もはや給与前払いは全く差別化にならないですね...) 同社サービスサイト(米国版)によると、預金口座や、有料会員用1%キャッシュバック付きのメタルカードといった欧州で提

          Challenger Banking News #7

          Challenger Banking News #6

          2週間分の海外チャレンジャーバンクのニュースをお送りします。 これまでのアーカイブ記事はこちらのマガジンからどうぞ。 Monzo, 法人用に無料/有料アカウント提供を開始Monzoが1年間のトライアル期間を経て、法人用アカウントを正式にローンチしました。 無料アカウントと有料アカウントがあり、無料アカウント"Business Lite"では個人用アカウントの基本機能に加えて、ブラウザでの利用も可能です。 有料アカウント"Business Pro"の費用は£5/月で、将

          Challenger Banking News #6

          Challenger Banking News #5

          色々と慌ただしいですが、いつも通り、2週間分のチャレンジャーバンクを中心に海外のFinTechニュースをお送りします。 規制改革により英国銀行のオーバードラフト費用体系を標準化FCA(英国の金融当局)により、2020年4月から、金融機関のオーバードラフト費用体系が統一/簡素化されます。 FCAは、2019年6月の時点で利用者保護の観点から、煩雑かつ過度なオーバードラフト費用に対する是正措置を公表していました。 現在の一般的なオーバードラフト費用体系は3つです。 ・貸越(

          Challenger Banking News #5

          Challenger Banking News #4

          隔週で欧米のチャレンジャーバンクのニュースを配信しています。 前半は、特に大きなニュースを3つピックアップし、背景や周辺情報を深堀りしています。 後半では、主要なニュースを10程度リストアップし、ショートコメントを添えて紹介します。 N26, Brexitを受けてイギリス撤退へ2020年1月末をもって正式にイギリスがEUを離脱し、Brexitの移行プロセスが開始しました。これを受けて、独チャレンジャーバンクN26はイギリスからの撤退を発表しています。2020年4月15日

          Challenger Banking News #4

          Challenger Banking News #3

          隔週でお届けしているChallenger Banking News、今回は1月27日〜2月9日のチャレンジャーバンクのニュースをお送りします。 今回も取り上げていますが、スタートアップ以外の大手金融機関による参入に関する記事が増えており、デジタルチャネル=アプリの裏側のバックエンドのポジション争いが激化している印象ですので、このあたりも動向追っていきたいですね。 1. Goldman Sachs、Amazonと中小企業向け融資事業提携の協議進める- Goldman Sac

          Challenger Banking News #3

          チャレンジャーバンクをざっくり俯瞰する

          ここ数年で、Revolut, Monzo, N26, Chimeなどのチャレンジャーバンク/ネオバンクを耳にすることが増えました。 これらのFinTech企業が急激に勢力を伸ばしている欧州/アメリカを中心に、その全体像を俯瞰してみました。 名称や基本機能はもう理解している、という方は、中段の「チャレンジャーバンクの構成要素」あたりから読んでもらえると良い気がします! チャレンジャーバンク?ネオバンク?色々呼び方あるみたいだけど、結局違いがよく分からない、という声をよく聞

          チャレンジャーバンクをざっくり俯瞰する

          Challenger Banking News #2

          隔週で海外(欧州米中心)チャレンジャーバンクのニュースを配信しています。 今回は1月15日〜26日の海外チャレンジャーバンクのニュースをお送りします。 1. Visa、Plaid社を53億ドルで買収 - Visaは1月13日にPlaidを53億ドル(約5800億円)で買収したと発表した - Plaidは、Venmo,Acorns, Chime等のスマートフォンのアプリを銀行口座と連携する機能を提供しており、米国の銀行口座保有者の1/4が利用している - 買収価格の53億ド

          Challenger Banking News #2

          Challenger Banking News #1

          これから、海外のチャレンジャーバンクやネオバンクを中心に記事をピックアップして、隔週で配信したいと思います。今回初回です。 海外の金融系の主要メディアやキーワードクローリングで記事収集し、1日20-30記事ほど目を通しているので、合計300-400件程度の記事が対象になっており、目ぼしいものをピックアップする手法を採用しています。 チャレンジャーバンクは欧州とくに英国の勢力が強いので、今回もしかり、英国に偏りがちですが、できる限り万遍なく拾っていきます。 1. シンガポ

          Challenger Banking News #1

          忙しい人のための決済法制/新仲介業改正案まとめ

          決済法制/新仲介業とは現在、金融庁の金融審議会「決済法制及び金融サービス仲介法制に関するワーキング・グループ」(通称WG)なる集まりにて、WGの名称そのままですが、決済法制と新仲介業に関する法改正の議論が進んでいます。 WGについては関連資料や議事録も公開されていますし、誰でも一般傍聴もできます。自分も途中からですが、一般傍聴に参加しています。 現在進行形で議論が進んでいるのですが、大まかな方向性が固まってきたようなので、社内勉強会用に作った資料を元に記事化しました。

          忙しい人のための決済法制/新仲介業改正案まとめ