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🖋️ 弁天様は、琵琶よりビーナのほうが得意だった

私は、インドで生まれたの。ヒンズー教の神様なのよ。もともと河とか水の女神・・・自分で女神なんて言うのは変だけど・・・。
とても昔のことだから詳しくは覚えていないけど、中国なんかを渡って日本に辿り着いたのね。
だから仏教とか神道にも影響を与えてきたわ。

そうそう、みんなが室町時代とか呼んでる時代にね、大黒天、毘沙門天、恵比寿天、寿老人、福禄寿、布袋尊、そして私が集まったの。日本で私は弁財天て呼ばれたわ。7人組のユニットを「七福神」とかいって、民の方々にも広まったの。七福神のメンバーになってから、知恵、財宝、芸術を授ける神様として「弁天様」とか、もっとくだけて「弁天さん」とか呼ばれるようになったのね。
いつも琵琶を持ってるから芸術・音楽が思われているのね、たぶん。
でも、もともとインドにいる時も音楽好きだったわ。

え?この楽器? そうね、今、私が持っているのは琵琶じゃないわ。これ、ビーナっていうの。弦がたくさんあるでしょ。音響を豊かにするために共鳴する弦がいっぱいついてるの。
さっき、私はインド生まれだって言ったでしょ。その時の私の名前は「サラスヴァティー」。覚えにくい名前でごめんなさい。そのころ演奏してたのが、このビーナなの。インドにはビーナという楽器が何種類もあって弦楽器の総称みたいなものね。
これはビーナの中でも、「サラスヴァティー・ビーナ」というの。私の名前を冠してくれたのね。

実は日本では琵琶を持たされちゃったけど、琵琶よりビーナのほうが得意なのよ。音楽・芸術なんかを司る女神というのは、インド時代ビーナが得意だからということなのね。
女神とか呼ばれるより 弁天さんと呼ばれて、みんなと仲良くしていきたいわ。音楽好きの弁天さんと覚えてね。これからもよろしく。


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