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失客と集客について

美容師さん達がSNSで集客や自己アピールが出来る事を尊敬します
ブログを書いてるクセにちょっと自己アピールが苦手だからです
ただ、美容師のSNSに費やす時間の1~2時間を少しだけ他の時間に使っても良いのかもと思う部分もあります
「何の為にその努力をしているのか?」を知ったうえで
新しい美容師スタイリストさんと、努力しても結果がなかなか出なくて悩んでいる方に読んで頂けると幸いです


失客をする理由


偉そうな事を書いてしまいましたがあくまで「僕が思うところ」って事でお話をさせて頂きますと、僕達美容師は「サービス業」である共に「技術業」であり、根本的には「クレーム産業」だと思っています

クレーム産業とは文字通り「クレームが多発する可能性の高い仕事」で
美容室で嫌だったことは何ですか?と言う質問に対して

技術面(施術・仕上がり)が嫌だったという意見では
「切られすぎた」「シャンプーが下手だった」「カラーやパーマを失敗された」などなど
運営面が嫌だったという意見では、「施術の途中に待たされた」「予約した時間を守られなかった」といった意見が多くあるようで

直接的に裁判になるようなクレームは中々少ないものの
美容のお仕事をひとつひとつ考えてみると「クレーム」になりうるお仕事は沢山存在しています

この事を踏まえた上で僕達はどう対応していくのか?
それが重要になってくると考えていますが
人の気持ちってそう簡単じゃないから「マニュアル」とか「方法論」で対応出来るものではないですし、「完璧な対応」は無いと思っています
対応していく僕達も人間ですから、そこが良かったり悪かったり
だから美容師は楽しいのかもしれません

「集客する前にやるべきこと」

クレームや失客に対しての考え方や方法は前述したようにそう簡単な事ではありません
理由はやり手も受け手も「人」っていう事
なかなかマニュアルで対応出来るものではありませんし
僕自身が何か不満をお店に対して持っていた時に
「やり方」「マニュアル」「方法論」で対応されてしまうと
一気に冷めて、そのお店の事がどうでも良くなってしまいます
やっぱり「人と人」で対応して欲しい

ただ、これだけはハッキリと言える事は
「それでも失客は減らすことが出来る」という事です

カットに問題があれば、よく考えて練習をすればいい
カラーに問題があれば、よく考えて練習をすればいい
シャンプーに問題があれば、自分の指と話し合ってもいい
待たせる時間が多ければ待たせない工夫を
身なりや接客が悪ければ良くなる工夫を

と、やっていけば良いのですが
こういった努力や改善をある程度のラインになる前に「集客」に力を入れた場合はどうでしょうか?

集客に力を入れる美容師さん達は〇ットペッパーや、様々なSNSに力を注いでいますがここに力を注ぐ前に「失客の原因の穴」を塞ぐことが重要

ザルにどんなに水を入れても穴から水はサーっと流れます
それが「ザル」ですから
集客と失客の関係を考えた時に「ザル」をいかに「ボール」に変えれるか
という事が重要で、地道な努力ですが一つ一つ「努力」と言う作業でザルの穴を塞いでいくしかありません

どんなに大量に水を注いでも「ザル」ではまた、水を入れるしかありませんから

アツメル君の戦い

アツメル君は本当に真面目で努力を惜しみません

アツメル君は仕事が終わっても頭からSNSの事が離れませんし
「如何に皆に自分の投稿を見てもらうか」が毎日の課題
最初はフォロワーも増えるし、反応もあるし毎日楽しかった
まるで自分が創ったものに世界中の人達が拍手をしてくれるようで
ワクワクしながら色んな角度から、色んな方法で演出します
たまにはビフォアーアフター時にはカウンセリング
色んな自分を演出していきながらフォロワーも8000人
期待に応えるべく今日も昼夜問わずSNSの事を考えます

よーし今日はこのヘアスタイルだ!そりゃー!!

そう言って投稿するとたくさんの集客が出来ました
投稿が素晴らしいからお客様が色んな所からたくさん来ます

そりゃー

そりゃー

そりゃあ、素晴らしい投稿をしていましたが
アツメル君の「技術力」「接客力」「人間力」がSNSで表現されていたものよりもどうも見劣りします

アツメル君は葛藤しました
毎日努力しているのに何が悪いんだ?
もっとだ

もっとやれば上手くいく
きっと有名美容師になれるんだ!!

そりゃーそりゃーそりゃー

ただし、穴だらけのザルにいくら水を注いだところで何も残りません
アツメル君に本当に必要なのは「ちょっとした穴を塞ぐ努力」だったのに
「水を入れる努力」しかしていません

ちょっと…

ちょっとぉって

聞いてよちょっと

僕がさ、穴塞ぐから

穴塞いだら水(お客様)はきっと増えるから
ちょっと待っててよ

どこからともなくやってきて
アツメル君の協力をしだしたその子は「フサグ」

フサグは様々な方法で穴を巧みに塞いでいきます

営業後の練習、接客の見直し、話し方、人との関わり合い方

様々な穴をフサイだ時にフサグは言いました

アツメル君!今だよー!!

フサグの言い分

あっ!!
あああー!!
穴が無くなってる!!
よーし、アツメルぞー!!

アツメル君は張り切って水を入れると、ビックリする事にわずか3か月で予約が取れない美容師になってしまいました

だって穴も無いし、集客も旨いんだもん
そして何より元から真面目で努力家
上手くいかないはずがありません

アツメル
フサグ!全部お前のおかげだよ。ありがとう!!

フサグ
何言ってんだよ、どんなに勉強して努力してたってお客様が来なくっちゃ何の為に勉強しているのか分からない。アツメルあっての事だよ

アツメル
そうだな、俺たち…友達になれないかな?

フサグ
ん??もう、友達だろ 一緒に
って言うか、もう一緒じゃん
俺が穴を埋めながらアツマルが注ぐ
穴だけ埋めたって「孤高の存在」みたいで楽しくないしな

アツメル
うん、これからもよろしくな

フサグ
あっ
言い忘れてたけど…
アツメルが頑張ってくれてるから僕が存在するんだ
じゃないと問題点も、どこに穴があるかもわからない
アツメルが動いてくれるからどこに「穴」があるか解る
これからもよろしくな


って具合に失客と集客はバランスが非常に重要でして
・集客する時に「自分の実力以上の事をしない事」
・失客を防ぐときに「努力するだけで満足しない事」が重要で
どっちが先かも後かもわからない

アツメルが動かないとフサグはどこを塞いでいいのか理解出来ない
フサグが居ないとアツメルはずっと無駄な努力をしないといけない

まずは動く
上手くいかなければ反省し努力する
そして動く
そして、楽しんで反省する

この繰り返しを推奨します
自分の中のアツメルとフサグがタッグを組んで
アツメなくてもフサガなくてもお客様がずっと来てくれて
その姿を見て、また良い美容師が増えますように
そして美容師の努力がお客様の為にもっとなりますように

長いお話を最後までありがとうございました

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