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【絵本レビュー】 『おれはねこだぜ』

作者/絵:佐野洋子
出版社:講談社
発行日:1993年11月

『おれはねこだぜ』のあらすじ:


鯖が大好物のねこに、空とぶ鯖の大群が!
ねこは鯖が大好き。ところがある日、鯖の大群が空をとんでねこに襲いかかってきます。軽いブラックユーモアで大人も子どもも笑える、ナンセンス絵本です。

『おれはねこだぜ』を読んだ感想:


『100万回生きたねこ』を読んで佐野洋子さんに興味を持ち、生き様と呼ぶにふさわしいその生き方にショックを受けました。そのエネルギーを絵本を通しても感じたいと思って探したのがこの絵本です。
空を泳ぐサバに追いかけられるねこ、映画館でサバに囲まれたねこ。そして綺麗な声で歌うサバ。全てが悪夢といえばそうなのですが、ねこは「おれはねこだぜ」と反論し続けます。かなりシュールな状況なのですが、考えてみればねこはねこ。魚を食べるのは本能。サバはサバで、食べられるのが性。人生、もとい生とは時にそういうものだと受け止めよ、と教えられたような気がします。

『おれはねこだぜ』の作者紹介:


佐野洋子
1938年中国 北京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒。「おじさんのかさ」(講談社刊)でサンケイ児童出版文化賞推薦賞を、「わたしのぼうし」(ポプラ社刊)で講談社出版文化賞部門賞を受賞。「だってだってのおばあさん」(フレーベル館刊)などの作品がある。代表作「100万回生きたねこ」は、子どもから大人まで世代を超えて読まれているロングセラーとなっている。


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