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浅生鴨の短編三〇〇

週に二本(ひと月に八本)の短編を三〇〇本掲載します。一篇ずつでも購入できますが、マガジンをご購読いただくと、ほんの少し割引になります。あとコメントは励みになります。誤字脱字の指摘… もっと読む
僕は締切りがないとぜんぜん書かないので、短篇集の担当編集者から「noteで連載しろ!」と強制されて… もっと詳しく
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記事一覧

お支払いは

 カフェに入ってきた治夫は、壁際の席でパフェを食べている俊哉をすぐに見つけて手を振った。…

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浅生鴨
1日前
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セキュリティ対策

 資料を送るからすぐに見て欲しいと言われ、古庄敏夫はリビングのソファに寝転んだままノート…

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浅生鴨
4日前
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知らなかったこと

 庭の隅に置いたプランターから勢いよく空に向かって伸びていた青草も、夏も終わりに差し掛か…

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浅生鴨
8日前
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荷物

 関係者用の駐車場に車を駐めた甲斐寺は、バックドアを開けてギグバッグを引き寄せるとストラ…

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浅生鴨
11日前
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夜まで待てば

 昼時の商店街に広がった香りに食欲を刺激されて、井間賀は思わずゴクリと唾を飲んだ。見ると…

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浅生鴨
2週間前
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パワーは二倍

 休日を前にした午後のオフィスには、のんびりとした気配が漂っていた。昨日あれほど激しく降…

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浅生鴨
2週間前
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実力

 ひとしきり酔いが回ったあたりで、砂原茂禄子はふと何かを思い出したようにパッと顔を明るくした。新しく出たエッセイ集がかなり好評で、機嫌がいいのだ。 「そういえば亮子ちゃん、この間紹介してあげた彼とはどうなったの? 飯尾くん。いい子でしょ?」  同じテーブルにいた全員がぴたりと会話を止め、興味深げな視線が一斉に青谷凪亮子へと注がれた。青谷凪は砂原の新刊を担当した右往左往社の編集者である。 「あ」  それまで隣の女性と何やら楽しげに話し込んでいた青谷凪は、ハッと慌てた顔を砂原に向

リーダー

 デスクに積まれたダンボール箱をうんざりした目で眺めながら、渡師はどさりと大きな音を立て…

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浅生鴨
3週間前
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ゆすメ。広び源ぎ。永遠に。

 天出文畳じんほん鋼力けヲ。弁エ江みスう世く、んす結提臨か題がこホんラ議、ラ型飛うり壱で…

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浅生鴨
3週間前
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新イソップ物語・すっぱいブドウ

 茹だるような暑い日だった。強い陽射しが照りつける中、畑を抜ける小径を一匹のキツネがとぼ…

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浅生鴨
4週間前
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パワーの源

 壇上に置かれた台の布がさっと取り払われると、場内から一斉に響めきに似た声とともに拍手が…

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浅生鴨
1か月前
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質問と回答

 薄暗い舞台袖で腕時計を見た補佐官は、もう一人の補佐官に頷きかけた。 「長官、お願いしま…

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浅生鴨
1か月前
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押し込む

 ふいに部屋の隅からガリッという耳障りな音が聞こえて、それまでソファに寝転んで本を読んで…

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浅生鴨
1か月前
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同じところで

 山合いのトンネルを抜けて緩いカーブを曲がり出したところで、前を行く車のハザードランプが目に入った。カーブの先は再びトンネルになっているから、その先がどうなっているのかはわからないが、どうやらここから渋滞しているらしい。  甲斐寺が車の速度を落としてハザードランプを点灯させると、それを確認したのか先行車のハザードランプが消えた。車間距離を長めにとってゆっくりと後ろにつける。  車列は完全に止まっているわけではなく、歩くほどのノロノロとした速度で動いているものの何があるかわから

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