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アサルトリリィ×私立ルドビコ女学院「白きレジスタンス 真実の刃」感想

こんにちはひろとです

アサルトリリィ ルド女編の最終章 白きレジスタンス、真実の刃を見てきました。


舞台で展開されるルドビコ女学院のストーリーの一番最後
主人公である来夢の秘密、そしてルド女崩壊の原因となったエピソードが描かれます。

ラスバレも一柳隊の舞台も(TFG以降)崩壊後のストーリーを描いている為、そこはあまりネタバレにはならないというのがアサルト時系列ややこしさ

まぁ、今やってるのが再演だからというのもありますが


今回のストーリーは最終章に相応しい、成長と覚悟を見せる戦いの物語という感じでした

ルド女のストーリーにおいてメインとなるのは来夢や幸恵、聖恋なんですけど、彼女達以外のメンバー、出てくるリリィや教導官みんなに物語があり、戦うべき今がある。その熱量と想いが話の残酷さに、儚さに、そして美しさに磨きをかけていました。

特に今回レアスキルに覚醒した組、芽衣、花蓮は特に熱かったなと思います。

こころのピンチにゼノンパラドキサに覚醒する芽衣。今まであまり前線で戦っていない分、今回は戦闘シーンで大暴れの様子を見せてました。


手裏剣投げてたよね??

今回も当然プロジェクションマッピングがあるんですけど………前回に比べて更にパワーアップしていて、ヒュージの存在感と戦いの臨場感が増しています。
(渚のフィニッシュショットとかすごかった)
レアスキルの演出もより個性が磨かれたものになる中で芽衣のレアスキルは速く、強く、そして忍者らしさが強くて、とてもかっこよかった。
自分の大切な人の為に力を振るう時にリリィの真の力が発揮されるのだというのが伝わる活躍振り

こころ様も銭ゲバ卒業したし(ん??)2人の真価が見れた気がします。
今回、というか前から、こころと佳世が調査をしていた訳で、そういう事からか事件の真相というかガーデンの闇ともいえる部分と出くわす機会が何度もあって………その修羅場中での2人の選択が個人的に好きなポイントでもありました。

そして花蓮。
彼女はこの舞台のもう1人の主人公……いや、もしかしたらこのシリーズのもう1人の主人公だったのかもしれない。
そう思えるぐらいに……熱くて強い想いを感じ取る事が出来ました。


ルド女は彼女の成長の物語でもある

高等部から入学し、リリィとなった彼女。
当然戦闘の経験はないし、レアスキルにも覚醒していない。その中でも自分が出来る事を精一杯にやる彼女。でも、から回ったり上手くいかない事が殆ど
他の仲間たちが活躍、成長するなかで自分はうまく成果をあげられなくて………自信をなくして、自分を信じられなくなったりして、それでも諦めきれなくて………必死に戦う彼女の姿に胸打たれました。

強い、才能があるリリィだとは言えないのかもしれない
それでも、彼女が積み重ねた努力は、信じてきた強さは間違いなく本物で
それを周りの皆が知っていて………寄り添ってくれている。本当に素敵な事だなって思いました。

レアスキルに覚醒するシーン。いちかとのシーン………
報われて良かったねという気持ちと一緒に、これからも生きて………がんばって欲しいなって思いました。


限られた時間、出番の中でそれぞれの魅力と精一杯の現在を描いていて、そこが本当にすごい

自身にも抱えている想いがありながらも皆を気遣って励ます渚、悩みながらも仲間を信じて、理想を信じて、一人のリリィとして戦い続ける日葵。
色々な真実に直面する事になって、悩む事も戸惑う事もあるなかでも、自分にとって今一番やるべき事をやり通す佳世。
大切な人と共に生きるために体を張って、守る為に戦う百合亜。
本当に、皆が主役


このクライマックスに相応しい熱量。
その形が出来ているのは最初から最後まで欠ける事の無く演者達が変わらなかった事、真に一丸となったチームと成った事もあるんじゃないかと思います。それぞれがアサルトリリィ、ルド女と積み重ねた時間、キャラクターと向き合った時間が長いからこそ魅せることの出来る舞台だったと思います。


この舞台、クライマックスのバトル、エピソードが2つあるなぁと感じているんです。

一つががいちかと渚がかつてのいちかのシュベスター、風音と対峙して戦う場面。
そしてもう一つが来夢達とシスター達………天宮教授との戦い

一つの作品のクライマックスを飾れるような熱量の迸る戦いが後半に二回もある。厚みがある分、手に汗握る怒涛の展開が続くのでずっとドキドキする。心がしんどい
でも目が離せない。なにせ本気の………命と思いを掛けた戦いを繰り広げているんだから

野坂・ジャクリーヌ・風音。存在は前から明らかとなっていましたが、正式に登場するのはここが初


未来と並んでる姿も見てみたい

要所要所の出番でありながらも………彼女が持っている人としての強さも優しさもしっかりと伝わってきて、だからこそいちかと渚が戦わなければいけない状況の苦しさも悲しさも伝わってきて………本当に苦しい

いや、この舞台ほんとうにしんどいな(本音)
どうしてこうなったんだ………ゲヘナのせいだが

(話を戻して)風音を演じる小野瀬さんは御台場女学校の方では倫世先生を演じている訳ですけど………与えてくる雰囲気が全然違って………ほんと役者さんっていうのは凄いなと毎度の事思う。まったく別の人に成って、その人の生きている姿を自身に写すという訳ですから
これで人に感動や興奮を与えるのって、特別な能力だと思いますよ私は


とにかく表情とか佇まいが良かった

戦いの決着。風音に訪れる二度目の死は彼女を想う二人によって果たされる。これ以外の選択肢は無いのかと、目を背けたくなるけども、そんな奇跡を待つ事も望む事も無理だと既に知ってしまっているから、こうするしかないと

最期のシーン。いちかと風音のシーンもすごく良いんですけど、風音にオメダイをかける様に促す渚の優しさがすごく………良いんだ

彼女も「私もあの人を愛してた」って言うぐらいに風音を強く思っているはずなのに、シュベスターの二人が最期、想いを重ねられるように気遣う………優しさがつよすぎる。

勿論全編通して優しいんだけど今回はいつもの倍以上優しさが溢れてた………あまりにも人が出来過ぎている。


せ、聖人か……?

そしてクライマックス、リリィと教導官が対立

平和の為、世界の為とかなんとか言ってるけど大切な人や仲間を犠牲にしようとするやり方には皆従えないし、どうしたって付いていけない。仕方ないね

シスターの話をすると、真壁先生がとにかく怖くて良いんですよ(笑)あの得体の知れぬ感じと言うか、スッと現れる感じ
序盤のほうからリリィ達と戦ったりして、全体的にとにかく暗躍する感じ
いい敵役でありつつ、アサルトリリィらしく彼女の言動のなかにも大儀や理想だけでない個人的な願いのようなものある気がして………とにかくいいキャラだったと


何でもないように人を斬ったり売ったりするじゃんね

そんな彼女と相対する事の多かったのが泉・ローザ・莉奈。
ポジジョンとしては教導官だけど、今回ガーデン抜けてるし指名手配犯にされてるし………なんなら本編ほとんど私服(?)の人
未来に強化実験を施す事に協力してしまってから自責の念を抱き………彼女の二度目の死をきっかけにリリィ達を守るために戦う覚悟を決めた。
そんな彼女がとにかくかっこいいんですよ。
ティルフィングを持って颯爽と現れて生徒達を守る姿が素敵。惚れる
現役時代の優秀さも垣間見えて………この人絶対昔から頼りになったしモテただろってなる(笑)
学生時代、彼女のオメダイを懸けて争った後輩達とかいそうよね………なんて


存在が頼もしい

今回含めてアサルトリリィの教師陣というのは一癖も二癖もあって、リリィと対立する事も少なくないけど……泉先生は生徒達の悲しみ、苦しみを自分の事のように感じて、こうして身体を張って味方として戦ってくれるんだからもう、すっごい良い先生ですよ。
彼女の活躍もまた、別の側面からも見てみたいなと思いました。

存在感的に取手先生がボスというか、首謀者に近い人物なのかと思っていた。
それも間違いじゃないのだろうけど、この作品、シリーズにおいて
来夢達を巡る因縁においての黒幕と呼ぶべき存在は、小阪先生………その中に存在していた聖恋の父親、天宮教授。

いや、そこから黒幕出てくるのはもう中々意味が分からんだろうww
そう思うぐらいに急展開だった。

一応、乗っ取られるタイミングというか……伏線のような描写は過去作に入ってたらしい。びっくり

今まで来夢のお父さんが悪いのか!?みたいな話をしていたら………悪かったのは聖恋のお父さんでした!
こんなん聖恋の感情ぐちゃぐちゃよ

ここの……正体がバレてからのシーン。
小阪先生から徐々に天宮教授としての人格に塗り変わっていくのが凄いなと思いました。
一瞬で豹変………とかでなく。周りが困惑する中で徐々に変化していく感じがあって、演じている遠藤さんの演技力の凄さというのを感じました。
もう完全に天宮教授って状態での言動による残忍さ、にじみ出ている凄み。見た目は変わらず小阪先生なのに与えてくる印象がまったく違う。
再演という事で、彼女がこういう役割だというのが完全に決まった上で演者さんも選んでいる訳だと思うんですけど………お見事です。

なんせ、ラスボスですからね。もう完全、相応しい存在感だったと思います。


そうはならんやろ(なった)

みんなこれまでの戦いで疲労困憊という状況で、こんなやばい人と戦う展開よく考えたなと思う。だからこそ盛り上がるしずっと緊迫感がすごいんだけど
特に聖恋は本当によく頑張った………がんばったよ。ボロクソ言われたり、結構ボコボコにされてたのに、唐突に現れた実の父親(外身先生)がかなりヤベェ奴だったのにどんな状況でも絶対に来夢を守るために戦った彼女は本当に、偉いよ。

出来る事なら今まで大変だった分、今後は平穏に暮らして欲しいけどそうもいかなそうだよね(各媒体のその後を見ながら………)


がんばっ(これ言った時の小阪先生は教授じゃないらしい。よかったよ)

来夢も生まれながらの強化リリィだしね。

TFGなどでもう周知の事実的な感じでしたけど、明確になったのってここなんだなぁと改めてなりました。

最後の最後、天宮教授を止める為に立ち上がり彼(彼女?)と一騎打ちを果たす彼女の姿はまさに「覚醒」したという雰囲気が出ていて、人として、リリィとしての成長が出ていましたね。


立派になってな

大切な人が傷つき、失った時にこそ成長する………というのもそうなのかもしれませんが、元々持ち合わせている優しさと意思の強さがここぞという時に立ち上がる力になっているのかなとも思います。

戦うなかで来夢は幸恵に「巻き込んでしまってごめんなさい」と声を掛ける。来夢のシュベスター、幸恵お姉さま。

来夢の姉、未来の妹となり、そして来夢の姉となった少女。
岸本姉妹とは強い縁、絆がある訳だけど…………それでも来夢達が抱えていた問題の中では彼女は部外者と言えるから、だから来夢はそんな事を口にしたのかなと思います。

でも、決して幸恵は巻き込まれたなんて思ってない。
未来に出会た事も、来夢と過ごす日々も、大切なもので
だからこそ彼女の事を何が何でも守り、戦うと誓った。

天宮教授と来夢の間に割って入り、自ら決着の一閃を入れる幸恵。彼女の持つ愛情の強さを、あのタイミングの中でより感じ取れました。


強い人だよ貴女は


その後、天宮教授の魂が小阪先生から離れてどっか行くシーンがあるんですけど………あれはどういう事なのか
まだ、どこかで生きている可能性もあるんですかね?いやだなぁ
同時に訪れる小阪先生の最期。これというセリフがある訳では無かったんですが、正気を取り戻して状況に絶望してるようにみえて………ここの魅せ方もすごく良かったです。

泉先生に手を伸ばしながら事切れる時、泉先生も小阪先生に手を伸ばしていて………この二人の間にある絆の強さは間違いなく本物だというのも短い中でハッキリと伝わってきました。

リリィではないけど彼女達も間違いなく物語における主役の一人だと言っていいと思います。
二人を中心に物語を……なんだったら現役時代の話とかも見てみたいです。


最後にちょっとお気に入りのシーン

のの花の見せ場(終わったー!)終了した後に小阪先生が彼女を応援団長に任命する場面。

どういう意図があっての事か分からない部分もありますけど、ここは小阪先生本人がのの花に後を託したのかなと思います。

アサルトリリィ、人の想いを背負って戦い、生きていくという部分をドラマティックに描いている作品ですけど、まさかそういう魅せ方をするとは思わなかったです。

最早唯一のコメディシーンぐらいの感じでしたが、後の展開を考えると……すごいエモいというか、重要シーンだったなとなりました。

黒幕(?)から後を託される………のの花。重いもの背負わされたなぁ

結局レアスキル覚醒しないし、CHARM持ってるシーン全然無かったけど、この役割は彼女にしかできない。最高に唯一無二


オンリーワンの中でよりオンリーワン


まだ語れてない所もある気がしますがキリがないのでそろそろまとめていきます。

自分が人生で初めて見た舞台。それがこの再演のルド女「シュベスターの祈り」でした。
アサルトリリィにハマって初めて劇場で観劇して………その時の興奮や感動は今でも覚えてます。
舞台の魅力を肌で感じ取る事が出来て、今日まで観に行こうと思えたのは、このルド女のシリーズがそれだけ熱く、感動出来る物語だったからなんじゃないかと思います。

その作品が今回で完結というのは寂しいですが、キャストが変わらずにここまで走り抜いた事、最後まで見届ける事が出来た事。本当に嬉しいです。

この先、展開がどうなるかは分かりませんが、ルド女のリリィ達と、演者の皆さんとまたアサルトリリィという作品で出会えてその物語を見てみたいなと思います。

本当にここまで沢山の感動ありがとうございました。リリィみんなが平和で幸せに生きる未来を掴みとれますように







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