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3/7放送分【薄汚れた青春のグラフィティ】

生涯学習の一環で土曜の朝に放送されている「ひょうごラジオカレッジ」の感想とボート競技をからめた感動エッセイをつづっています。スタートして4年目。noteでも公開することにしました。過去分も随時アップ中。目録はこちら〔21年度〕〔~20年度

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20/03/07放送分
「思い出のメロディー」(学生参加番組)
ひょうごラジオカレッジ学長

今日紹介された曲には、戦争を知っていた、今は亡き親父たちの歌もありましたが、多くは戦争を知らない僕達団塊の世代が聞いてきた昭和の青春歌謡でした。それぞれの曲にはその時々の思い出があります。しかし、いつも繋がってくるのは「いちご白書をもう一度」から連想する次の思い出です。

学生のころ、校外での入学式、ヘルメット姿の学生が行き交うキャンパスなどが描かれた、アメリカの大学ボート部員と女学生とのラブロマンス映画「いちご白書」を見ました。一日バイトで貯めた小遣いで、行く先のない自分探しの旅とその後に残る虚脱感。それらの記憶のカオスの底に、ボート部での薄汚れた合宿所の2階での生活が漂っています。

くもりガラス窓からの風景は、淀川の草で覆われた土手が見えます。その上には、様々な人が様々な時間に行き交う土手の堤の道が一本線のように伸びていました。

若い女性が一人通るだけで、それまで練習でくたばって寝ていた新人全員が窓にぶら下がるようにして見入ります。下品にも声を出した奴もいたかもしれず、今ならセクハラ通報ものです。あの日々が青春ど真ん中だったのでしょう。汗臭く、不潔な中にも、とめどなく沸き起こってくる新鮮な青春の力がとぐろを巻いていました。

「Graffiti(グラフィティ)」という単語がふっと頭に浮かび、その意味が「落書き」というのを今知りました。今日の歌はあの時の一連の薄汚れた、でも力強い描線の青春のグラフィティを思い出させてくれました。

荒木一郎、島倉千代子、ばんばひろふみ、フォーククルセダーズ、舟木一夫ありがとうね。

20/03/09
アストロケン

この2年後、同タイトル放送分の感想です↓

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