私にとっての「いつも通り」がわからない

双極性障害の躁でも鬱でもない状態とは

「だいぶフラットになった?」
主治医に躁状態を抑える薬を出されて、毎週聞かれるセリフ。

双極性障害になってから、自分で心と体の調子を数値化している。
平常時を50として、鬱気味になると30、20と数値が下がっていき、躁状態になると70、80と上がっていく。
「50くらいになった?」主治医に聞かれる。

1月の地震の影響がかなりあって、躁状態になった。
そこから自分の体調を客観視できないでいる。

そこから平常時に戻るように薬をやめたり、変えたり、量を増やしたり。
そして毎週の通院で、主治医に「平常状態かどうか」を見定められ、毎度聞かれる。

ところで、平常な状態、50の状態、フラットな状態とは、どんな状態なのだろう。
昂ることもなく、鬱々と落ち込むこともない状態なのだろうか。
今の私は毎日図書館や、コワーキングスペースに出かけて、いろいろ作業をしている。
気持ちは少しずつ落ち着いてきている。
だが、主治医からすると私はずっと躁状態。
フラットな状態と聞かれても、困る。

平常の意味、フラットの意味

へい‐じょう〔‐ジヤウ〕【平常】の解説

いつもと同じであること。ふだん。「脈拍が—に戻る」「—通り運行する」

goo辞書
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%B9%B3%E5%B8%B8/

いつもと同じであること・・・。
私にとっての「いつも」がわからない。
仕事をしていれば外出はするし、買い物もする。
買い物のせいでお金を使いすぎる、浪費癖ももう病気なのか、元来備わってしまったものなのかわからない。わからない。

フラット【flat】の解説

[名・形動] 平らであること。起伏がないこと。また、そのさま。平坦 (へいたん) 。「—な画面」「—な照明
競走競泳などで、記録に秒以下の端数がなくきっかりなこと。また、そのさま。「11秒—で走る」
音楽で、ある音を半音低くする記号。変記号。記号「♭」。⇔シャープ
主に英国における集合住宅で、同一階の数室を一家族が占めるようにしたもの。→メゾネット

goo辞書
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88/#jn-195250

起伏がないこと。平であること。
起伏といえば感情が思い浮かぶ。
感情の起伏がない人は冷たい人だと思われる気もするけど、
感情の起伏がありすぎる人は双極性障害だというのか。

ちなみに起伏の意味も調べてみる。

き‐ふく【起伏】の解説

[名](スル) 高くなったり低くなったりしていること。「ゆるやかに—する丘」
盛んになったり衰えたり、さまざまな変化があること。「—に富んだ人生」「感情の—が激しい」

goo辞書
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E8%B5%B7%E4%BC%8F/#jn-53626

高くなったり低くなったりしていること。
盛んになったり衰えたり、さまざまな変化があること。

なるほど。
双極性障害持ちには震える言葉が並んでいる。

高くなったかと思えば、一気に急降下。
高い間は気分爽快、急降下はできればしないで欲しい。

しかし今最も震えて恐ろしく感じるのは、
「起伏がない状態」、「フラットな状態」。

毎日変化があって、それが日々の彩りに感じている。
これがないとなると、時間が止まってしまっているようで。

主治医は私に何を望んでいるのか。
スマホを見て、家から一歩も出ず、時に昼寝をするような1日を望むのか。
(まあ、医師に望みなどないかもしれないが)
私にとってのいつも通りとは、
日々いろんな方に出会って、新しい知見が得られる。
やりたいことがあれば、やってみる。
そういうやったことを通じて、自分が何を感じるのかを観察する。
それが私にとってのいつも通りのはずだけど、
躁の状態が「いつも通り」と認識しているのならば、
私にとっても「いつも通り」とは何なのだろう。

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