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小説が読める自分に戻る〜2020年読んだ本備忘録〜

いつからか、小説が読めなくなっていた。

子どもの頃は本が大好きで、毎週家から徒歩10分の図書館に通っては、かばんいっぱいに本を借りて読み漁っていた。本を読むと集中しすぎて音が聞こえなくなるので、親に呼ばれても全然気づかず無視してしまって、時々怒られていた。

そんな本好きな子どもだったが、中学、高校、大学と進むにつれてどんどん読書量が減っていった。社会人になって本屋に向かう回数が増えたかと思いきや、ビジネス書ばかり手にとって小説には見向きもしなくなっていた。特効薬のような、役立つ情報を手に入れたかったのだ。

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久しぶりに小説に向き合うことができたのは、2019年10月。新卒で入社した会社を辞め、次の会社で働くまでの約1ヶ月の有給期間。イギリス・フランスのひとり旅を予定していた私は、本好きの知人に「旅がもっと楽しくなる1冊」を聞き回っていた。

一人の後輩が教えてくれたのが、原田マハさんの「美しき愚かものたちのタブロー」。松方コレクションを題材にした小説で、パリで美術館を巡る予定だった私にはピッタリの一冊。行きの飛行機で読み切ったおかげで、絵画との対話がぐんと楽しくなり、最高の旅となった。

小説の素晴らしさに触れられたのも束の間、転職後新しい環境へ適応することでいっぱいいっぱいになった私は、また小説から遠のいてしまった。でも相変わらずビジネス書には目を通し続ける毎日。なぜ小説には手が伸びないのだろうか。

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このとき気づいたのが、私はこころに余白がないと小説が読めないということ。時間があるだけではだめで、物語を味わうためには受け入れる場所がないといけない。わたしにとって、小説を読むことは優雅で、とても豊かなことだと気づかされた。

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そして2020年、急に余白だらけの毎日がやってきた。コロナによる自粛。往復1.5時間の通勤、毎週の飲み会、週末のイベント、全部が白紙になった。

その余白に入り込んできたのが、私の場合は本だった。油断すると未来への不安で埋め尽くされる余白を満たしてくれたのは、小説・エッセイをはじめとした45冊の本。

1ヶ月先の未来もわからない世界だけど、来年もたくさんの本と出会えることを願って。自分の備忘録的に、読んだ本をここに置いておきます。

小説・エッセイ


グラレコ・図解

ビジネス書

マンガ


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