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個人事業の始め方 -その4-

みなさん、こんにちは。

Takaharuです。

本日のお題は個人事業の始め方 -その4- です。

前回の続きとなりますので、その1~その3もお読みでない方は是非ご一読ください。


開業前に準備しなければならないこととして、以下のことは順序だてて考えておく必要がるというお話をしました。

①誰に対して、どんな商品・サービスを販売するのかを決める

②事業の具体的な計画を練る

③事業の環境を整える

④届け出を出す・必要なものを準備する

⑤開業する

⑥収支を報告する

でしたね。


きょうは④届け出を出す・必要なものを準備するについてお話します。



届け出を出す

個人事業を始めるには各行政機関に『届出』をする必要があります。

届出とは、事業の開始や従業員の雇用などを行うにあたって、各行政機関に前もってそのことを通知することです。

税務署、市町村役場、労働基準監督署などに対して、それぞれ異なった種類の届出をする必要があります。

どのようなものが必要か以下で書いていきます。



=税金にかかわるもの=

●個人事業の開業・廃業等届出書

【必須】所得税や消費税にかかわる届出。

新たに事業を開始した時だけでなく、廃止した時に提出する必要があります。税務署(国税)に対し事業の実態を通知するために提出します。主な記入事項は開業の日付や事業の内容となります。


●事業開始等申告書

【必須】事業税や住民税にかかわる届出。

新たに事業を開始した時だけでなく、廃止した時に提出する必要があります。都道府県・市町村(地方税)に事業の開始を知らせるために提出します。主な記入事項は事務所(店舗)の住所や屋号、事業主などの氏名等です。

届出書の書式は各自治体によって違います。(参考に東京都のものを添付します)


●所得税の青色申告承認申告書

【任意】所得税の申告方法を青色申告に変更する場合に提出します。

確定申告には白色申告と青色申告があり、青色申告の方が申告に手間がかかりますが諸々の優遇(控除の額や専従者の給与を経費にできるなど)があります。これを提出しなければ自動的に白色申告になります。



●青色事業専従者給与に関する届出書

【任意】家族や親せきを従業員を(青色事業専従者)にしたときに提出するもの。

これを提出し承認されると給料が経費として扱うことができます。



=雇用にかかわるもの=


●給与支払い事務所等の開設届出書

【場合により必須】給与支払事務所になったことを税務署に知らせるための届出。

従業員の雇用や青色事業専従者に給与を支払いを開始するときにに必要となります。給与支払い事務所の事業主は、従業員の給与から所得税を天引きし本人の代わりに納税する義務が生じます。


●労働保険保険関係成立届 / 労働労働保険概算保険料申告書

【場合により必須】従業員(パートも含む)を雇用した時に必要。

労働保険とは「労災保険」「雇用保険」のことです。労災保険は一人でも従業員を雇用したら加入する義務があります。通勤途中や業務中の


●雇用保険適用事務所設置届 / 雇用保険被保険者資格取得届

【場合により必須】従業員を雇用(パート・アルバイトの場合は31日以上の雇用の見込みがあり且つ1週間の労働時間が20時間以上ある場合)に必須

従業員を「雇用保険」に加入させる届け出。従業員を一人でも雇用したら加入は義務付けられる。

雇用保険とは労働者が失業したり病気などで休業して収入減を失ったとき、生活の支援と再就職を促す制度。


●健康保険・厚生年金保険新規適用届 / 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届

【場合により必須】適用業種で常時5人以上の従業員を雇用している場合は必須。

従業員を社会保険に加入させるための届出。



以上となりますが、個人事業主として開業し、従業員を雇い入れない場合は、まずは個人事業の開業・廃業等届出書を提出していれば問題ありません。



必要なものを準備する

・事業用設備・備品の購入と搬入 

業種によっては厨房機器や自動車、コピー機などの高価なものをそろえなければなりません。そんな時検討したいのが、中古品の購入やリース・レンタルです。

リース契約で長期的・継続的に借りることでコストの見えるかができます。また、使用頻度の少ないようなものはレンタルを利用する方がトータルコストも安くつくでしょう。

事業開始時にすべてのものをそろえようとするとかなりの負担になります。必要に応じてリースやレンタルを活用するのはお勧めです。


・事業用の名刺

名刺はあなたの事業内容をお客様に認知してもらうための重要なアイテムです。簡単なものならラクスルなどのネット注文で1,000円程度で作れます。

それなりのものを作りたいなら、業者さんに依頼するといいですが、クラウドワークスなどを活用してデザイナーを見つけるのもおすすめです。コストは数万円必要ですがオリジナルのものが作れます。


・事業用印鑑の作成と印鑑登録、事業用口座の開設

スタンプレスが浸透しつつありますが、印鑑はまだまだ必要です。会社間の取引や各種手続き、銀行口座開設にも必要になります。個人用の認印でも事足りるのですが、安全性と利便性を考えて事業用印鑑は用意しましょう。

個人事業で必要になる印鑑は【実印】【角印】【銀行印】の3つです。実印については印鑑登録をしておいた方がいいですね。重要な取引をする際に印鑑登録証明書が必要になるケースもあります。

銀行口座については、個人用と分けておくことをお勧めします。そうすることで後々の経理作業が格段にラクになります。個人で取引のある銀行があればそこに相談してみると良いでしょう。必要なものとして【開業届】【印鑑】【身分証明書】が必要になりますので、開業届を出してから臨みましょう。


・広告宣伝及びチラシの作成

お客様を増やすには、まずはそこでどんなビジネスが始まったかを周知しなければなりません。そこでチラシやSNS等を活用した広告宣伝が必要になってきます。

業種・業態によって適したスタイルは違ってきます。顧客の年齢層によっても違いますよね。若い顧客が多いならSNS、少し年齢層が高い顧客がターゲットならチラシとか。

これもプロに相談するのがおすすめです。最初は手作りのチラシやラクスルなんかでもいいとは思いますが、やはりここもプロに任せてみてもいい点です。せっかくお金をかけるなら、少ないお金で最大の効果が引き出せるようにしましょう。


次回は⑤開業する/開業したらについて解説します。


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