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失敗!? 鶏もも肉の香草パン粉焼き

メニュー開発中 #6

香草パン粉
イタリアンパセリ にんにく アンチョビ オリーブオイル

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冷蔵庫にレモンがあったので、レモンの皮も入れることにした。

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鶏もも肉の表面を香ばしく焼く

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鶏ももをカットしたら耐熱容器に入れてパン粉を振って焼く 230℃ 10min

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これで完成!

かと思ったら…

ジャガイモに火が入ってない。

失敗!?

いや、これは想定内。さすがに10分では無理だったか。
ジャガイモをフライパンに取り出し蒸し焼きにしてバターも添える。

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広い耐熱容器が無かったので、パン粉が重なり少し蒸れてしまった部分があるのは反省すべきだが、とりあえず試作なので次気をつけよう。

これで完成。

と思いきや…。


―*―*―*―*―

僕は料理を写真に収めた後、いつもよりしっかりめに冷やしたシチリア産白ワインと共に料理を食べた。
オーブンで焼ききった鶏のもも肉は、淡白な胸肉やささ身とは違いジューシーだ。噛むと肉汁と脂が混じり合った中毒性のある旨味が口いっぱいに広がる。それに香り豊かなイタリアパセリの青さがこの一皿にスッキリとした印象を与えてくれる。
うん。上出来だ。
僕はこの料理の反省点を書き込むために作成中のレシピノートを手に取った。

ん。

あれ?

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文字が

文字が消えている…

え?

どゆこと?

しかも書き込んであるはずのレシピ十数ページ分全て文字が消えている。


そう。

このノートは鶏ももを焼いている最中、ずっとオーブンレンジの上に置いてあったのだ。

Q フリクションはなぜこするとインキが消えるのですか?
A フリクションインキは特殊なマイクロカプセルが色素の役割をはたしています。 カプセルに含まれる3種類の成分の組合せが摩擦熱により変化し、インキが透明になります。  
株式会社PILOT corporation よくある質問コーナーより 

摩擦熱…

注意) 直射日光の当たる場所や、高温になる場所に置かないでください。60℃以上になるとインキが無色になります。

死亡…

いや、落ち着け、落ち着くんだ自分。

何か方法があるはずだ!

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冷やせ、冷やすんだ!

ノートを冷蔵庫に入れたのは生まれて初めてだ。

10分後…。


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やはり無理か(汗)

とりあえず落ち着け。

この1ヶ月僕ら人類は何を学んできたか忘れたのか?

そうだ。

「足るを知る」

人間は当たり前にあるものが、当たり前になりすぎてその本当の価値を見失う。
今までたくさん不平不満をいって生活してきたはずなのに、コロナで状況が一変すると今までの生活がなんて恵まれたものだったかを思い知る。

うん。

消えたのが十数ページで良かった…。

もしこのノートがびっしり埋まっていたとしたらどうだ、もうどうにもならないだろう。レシピは料理人の命だ。

まだ十数ページなら取り戻せる。

人生はいつなんどきからでもやり直せるんだ!

僕はデスクにノートを置いた。

見える。見えるぞ。

顔をノートに対して傾斜30度まで持っていくと、消えた文字の跡がうっすらと浮き上がる。

僕はこの態勢のまま1時間半、筆跡をなぞって元通りにレシピを書き直した。

できた。

少し首が痛くなったことよりも、レシピが戻ってきたことに胸をなでおろした。

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そして今日の「鶏もも肉の香草パン粉焼き」のレシピにこう付け加えた。

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めでたしめでたし。


後記

飲食業の皆さん。そういう訳なのでくれぐれもフリクションで書いたレシピ帳は温かい場所に置かないでください。レシピが全て無くなります。

これって常識なんですか?

再びPILOT社のホームページに目を通してみた。

-10℃前後になると消去した筆跡が戻る場合があります。

知るか!

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