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「B2サイズで印刷してみよう!」イベントレポート

この記事では、atelier grayで行われたイベントのレポートをお届けします。

2023年2月24日(金)19:00~、デザイナーや写真家、イラストレーターなどのクリエイター総勢11名が集まった印刷体験イベント「B2サイズで印刷してみよう!」がatelier grayでおこなわれました。

このイベントは、クリエイターのみなさんに創作活動のヒントを提供するために、印刷会社である私たち加藤文明社と、写真家の西澤丞さん、平和紙業さんが協同開催したものです。
以前から3者で続けている企画「ZINEプロジェクト」の関連イベントとして企画しました。(これまでのZINEプロジェクトの記事はこちら⇒   

イベントのテーマは「大きなサイズでの印刷」。参加者のみなさんに事前に入稿していただいたオリジナルのポスターデータを、最大B2サイズまで印刷できるデジタル印刷機(JetPress720S)を使ってさまざまな紙に印刷してみます。大きいって単純明快、だけど意外と奥深い!驚きと発見に満ちた印刷体験イベントの模様をお伝えします。

印刷のプロ、写真のプロ、紙のプロが進行するこのイベント。ものづくりへの情熱を持ったプロたちが、参加者のみなさんの聞きたいことになんでもお答えします!

(写真奥左から)加藤文明社 青栁・同社 PD平井
(写真奥左から)平和紙業 紙谷刷太郎さん、西澤丞さん

最初のコーナーは加藤文明社による「○○を大きく印刷してみた」。チラシやDMといった小さな印刷物をあえてB2サイズまで拡大し、仕上がりの違いを比較してみます。
例えば、A4のチラシを大きく引き延ばして印刷すると写真のコントラストが弱くなり、全体的にぼんやりして見えます。同じデータを使っていても、印刷する大きさによって印象が変わるんです。モニター上では発見できない、印刷物になって初めてわかる違いです。
これから印刷するみなさんのデータは、どんなふうに見えるでしょうか?

オリジナルデータの印刷体験

それではお待ちかね、みなさんのオリジナルデータをデジタル印刷機で出力します!
クリエイターのみなさんにとっても、自分のデータが出力される瞬間をリアルタイムで観る機会はなかなかありません。印刷機から自分のデータが出力されると、参加者のみなさんから歓声があがりました。時間にするとほんのわずかですが、貴重なシャッターチャンスです!

自分のデータが出てくるのを待つ様子

最初に出力されたのは、ツルツルとした質感を持つコート紙(四六判110kg)です。印刷の再現性がよいため、チラシや書籍のカバーなど、さまざまな紙媒体に使われているポピュラーな紙です。まずはプレーンな紙で、大きさを体感してみましょう!

印刷されたものをおそるおそる見に来るみなさん。仕上がりはどうでしょうか?

出力した印刷物は、atelier grayの特設コーナーに掲示しました。近づいたり離れたり、みなさんまじまじと仕上がりをチェック。
「解像度が足りないかな~と不安だったけど、意外と綺麗に印刷できてる!」という声も。実は大きなポスターは遠くから見ることが多いため、解像度不足でも綺麗に仕上がることがあるんです。

印刷物を前に質問タイム

参加者のみなさんのご職業は、デザイナー・写真家・イラストレーターなどさまざまです。それぞれの個性が光る、魅力的な印刷物が出そろいました。

なんと、今回のイベントのポスターを制作していただいたデザイナーの方も!

写真のプロ、西澤丞さんによるトーク

盛り上がって来たところで、西澤さんに「大きなサイズでの写真印刷」についてのお話を伺ってみます。工場現場など「大判印刷映え」する写真をたくさん撮影している西澤さんならではの目線で、大きく印刷する際のこだわりポイントや、データではなく紙に印刷して見てみることの魅力を語っていただきました。「モニターで見る色と印刷物の色のギャップに悩まされることは多いと思うけど、加藤文明社のデジタル印刷機はそこを解決してくれる」という嬉しいコメントも。
クリエイターにとっての「印刷あるある話」に、参加者のみなさんも大きく頷いていました。

写真家西澤丞さんのこだわりトーク

いろんな紙で仕上がりを比較

次は同じデータをさまざまな質感の紙で印刷してみます。紙をセレクトしたのは、紙のコンシェルジュである平和紙業の紙谷さん。
選んでいただいたのは、
Mag-N プレーン(四六判94.5kg)
マシュマロCOC(四六判90kg)
A-プラン ピュアホワイト(四六判86kg)
の3種類。
紙地に色がついていたり、触った感じがザラザラ・ボコボコしていたりと個性のある紙たちです。印刷してみると、どんな印象になるのでしょうか?

並べられた瞬間から、明らかにコート紙とは違う印象です!
触った感じも、紙ならではの魅力あふれる仕上がり。早速、掲示して比較してみます。

参加者のひとりである写真家の方は、普段は選ばない質感の紙での仕上がりを見て「一番自分の作品にマッチしている」と感じたそう。
いつもは白い紙に食べ物のイラストを描いているというイラストレーターの方からも、「グレーがかった紙に印刷してみたときの仕上がりが予想以上によかった」との反応がありました。
いろいろな紙に印刷してみることで、これまで知らなかった自分の作品の新しい魅力を発見できたようです。

新しい視点で作品を眺めてみる

大きな印刷物がたくさん並んだ様子は大迫力!みなさん、他の参加者がどんなデータを印刷したのかにも興味津々です。どんな風にデータを作ったのか、どんなおもしろい仕上がりになったか、はじめましての方同士でも印刷物を介して会話が弾んでいました。

参加者の感想

イベントの最後には、改めて参加者のみなさんの感想をお聞きしました。

「空の写真を印刷したが、夕陽の絶妙なニュアンスが再現できて驚いた」(写真家)
「自分は商業印刷が中心のデザイナーだが、イラストレーターや違う分野のデザイナーなどさまざまな方の視点で印刷物を見ることができた」(デザイナー)

印刷物の仕上がりはもちろん、他の参加者とのコミュニケーションを通じてもさまざまな発見をしていただけたようです。

あっという間の2時間でしたが、イベント終了後も参加者のみなさんの話したいことは尽きません。終了時間が30分以上もオーバーするほどの盛り上がりでした。


みんなで集まれるものづくりの場所

私たちは今回のイベントを、クリエイターの方々の創作活動に役立ててもらいたいと思っていました。ですが実際に開催してみたところ、「みんなで集まって印刷を体験をする」ということだけでも十分に意味があり、楽しんでいただけるイベントになりました。atelier grayの「いつでも相談できて、その場で製作できる」という一番の特徴が、みなさんのお役に立てることを改めて感じられた時間になりました。印刷物を真ん中にしてみなさんが盛り上がっている様子は、ものづくりをおこなう私たちから見てとても嬉しい光景でした。

「次はもっとザラザラな紙で印刷してみたい」「さらにマニア向けな印刷や紙の話を聞いてみたい」など、次回への期待あふれる感想もたくさんいただきました。これからもクリエイターのみなさんの熱い想いに応え、ものづくり体験のイベントを開催していく予定です。

次回開催の際は弊社のSNSで告知しますので、ぜひチェックしてみてください!

ここまでお読みいただきありがとうございました!

次の記事もお楽しみに。

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