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H&Mのサステナブルな取り組みを支える日本の機械

H&Mのストックホルム本店(Drottninggatan店)に、面白いフロアが出来ましたよ」と、現地在住の方が教えて下さったので、案内していただきました。

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1階は日本と変わらない店構えですが、2階にあがってみると、繊維を扱うラボのような雰囲気。 

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実はここ、古着を持ち込むと100クローナ(約1100円)で新しい服に作り替えてくれる、LOOOPというリサイクル・システムの店舗なのです。一連の工程にかかる時間は5時間ほどだそうで、利用者はそれを見学することが出来ます。社会科見学みたいで面白~い! 

リサイクルと言っても簡単ではなく、洗浄・殺菌から始まって、裁断して、繊維にして、それを紡いで糸を撚り、新しい服に編み上げる・・という幾つもの工程を、水や化学薬品を使わずにこなさなくてはなりません。

<繊維が生まれ変わる各過程>

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H&M Foundation(非営利財団)とパートナーシップを組んだ香港のHKRITAが、コットンとポリエステルを分離させる技術を開発、和歌山のSHIMA SEIKI(島精機製作所)の編み機を使って、この画期的な試みが実現しました。日本のメーカーがこのリサイクルを支えていたなんて! ちょっと誇らしい気持ちになりつつ、世界中に普及すると良いなと思いました。H&Mは大量生産・大量消費の象徴のように思っていましたが、SDGsの最先端にいるのですね! 収益は、素材関連の研究費に使われるそうです。


<キラリと光るSHIMA SEIKIの文字>

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ゴトンゴトン動く機械が、アナログっぽくて可愛い~ ハウルの城みたい。

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<完成品> ふつうにお金を出して買いたいと思うくらい、シンプルで質感のよいアイテム。

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<北欧風でオシャレなワークスペースと、フレンドリーなスタッフさん>

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とても良い刺激を受けました。思っているよりずっと速く、アパレル業界は変わりつつあるのかもしれませんね。

そうそう、ストックホルムには「魔女の宅急便」に出てくる橋もあります。ご興味のある方は是非こちらにもどうぞ。 私にも、空飛ぶ箒くださいな😉

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